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電脳筆写『 心超臨界 』

強みは物理的な能力がもたらすものではない
それは不屈の信念がもたらすものである
( マハトマ・ガンディー )

真珠湾攻撃の真実 《 日本が負うべき、日米開戦「二つの責任」――渡部昇一 》

2025-04-29 | 04-歴史・文化・社会
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日本が負わなければならない責任の一つは、最後通牒が真珠湾攻撃以前に手渡されなかったことであり、もう一つは、海軍が外交の失敗のツケを精算させられるような形、つまり石油輸出が停止されてから、急に開戦の決意を固めざるをえなくさせられた統帥権問題である。


◆日本が負うべき、日米開戦「二つの責任」

『日本史から見た日本人 昭和編』
( 渡部昇一、祥伝社 (2000/02)、p357 )

海軍が、突如として開戦に踏みきったことは、今日なお、十分に同情されるべき決断である。しかし、それですむかと言えば、当然すまない。日本が負わなければならない責任が、二つはあるからである。

一つは、最後通牒が真珠湾攻撃以前に手渡されなかったことである。

これは、日本が無通告攻撃という不正をやったことを世界に示し、アメリカを団結せしめ、今日に至るも、「真珠湾を忘れるな(リメンバー・パール・ハーバー)」というスローガンは対日警戒心、あるいは、反日感情を掻き立てるに最も有効な呼びかけになっている。この一事が日本人のイメージに及ぼした重大な打撃は、半世紀以上も経つ今日に至っても、消えていないのである。

しかも、これが日本が意図した無通告攻撃であるならば、あきらめもつく。しかし、これはまったく出先の外交機関の怠慢によるものであった。日本政府も連合艦隊も無通告攻撃にならぬよう手配していたのである。

だが、ワシントンの日本大使館は、開戦直前の緊迫した空気の中、いつ緊急電報が入るかわからない時に、なんと人事異動に伴う送別パーティをやっていて、一人の大使館員も宿直していなかった。パーティの翌日、大使館員が出勤してみると、何と緊急も緊急、重要も重要、これ以上に緊急で重要なことはない日本側の最後通牒が入っているではないか。暗号を解読し、慣れぬ手つきで大使館員がタイプを打ち上げ、それを持って野村(吉三郎(きちさぶろう))特使がアメリカの国務省に出かけた時は、その85分前に真珠湾に爆撃が落ち、魚雷が発射されていたのである。

この信じがたい在米大使館の怠慢によって、日本人全体が今日に至るも迷惑しているのであるが、当時の責任者は咎めを受けることなく出世したというから、日本の官僚組織の身内の庇い方はたいしたものである(詳しくは徳岡孝夫(とくおかたかお)「誰が12月8日を国辱の日にしたか」・『文藝春秋』昭和61年1月号参照。また古手の外交官から私自身も確かめた)。

これに対して、アメリカ大統領は暗号を解読して、あらかじめ真珠湾攻撃を知っていたという点から、むしろアメリカの大統領を非難する議論もある。暗号の件が本当だとしても、日本の在米大使館の怠慢の言い訳にはならない。また、当時の在米大使館員のせいにしても日本の責任は免れない。

しかし、日本人性悪説の弁護材料としては、日本人全員が知っていてよいことであるし、機会あるごとに、外国人の日本研究者や一般外国人にも知ってもらいたいことである。

日本側の責任の第二は、海軍が外交の失敗のツケを精算させられるような形、つまり石油輸出が停止されてから、急に開戦の決意を固めざるをえなくさせられた統帥権問題である。

幣原外交の下では、在米日本資産の凍結や石油禁輸などは起きなかったであろうから、また同じ根にもどる。そして、統帥権問題を起こしたのは結局は日本人であり、日本人以外の何者でもない。日華事変から日独伊三国同盟など、亡国に導いた行為は、日本の陸軍の責任と言ってもよいであろう。また戦後には、「海軍が、どうしてもアメリカとは戦争はできないと断言してくれれば、戦争はしなかったはずだ」と陸軍の弁護者は言う。

海軍の方は「石油が一日一日と減ってゆき、そのうち1隻の軍艦も1機の飛行機も飛べなくなるまで待てというのか」と答える。

結局は、石油が日本にこなくなるようなところまで追いつめられたのが悪いのであるが、その根源も、つまりは統帥権問題で、日本政府が、政府の責任で外交ができなくなったからである。
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