電脳筆写の記事の中からこれはと思うものを メルマガ『心超臨界』
にて配信しています。是非一度お立ち寄りください。
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《 いま注目の論点 》
★韓国の背中押す 鳩山元首相――阿比留瑠比・論説委員兼政治部編集委員
【「阿比留瑠比の極言御免」産経新聞 H30(2018).11.22 】https://tinyurl.com/y9f2yyfg
★BTS 原爆Tシャツ事件の深層――黒田勝弘・ソウル駐在客員論説委員
【「経度 緯度」産経新聞 H30(2018).11.20 】https://tinyurl.com/yd6fncmw
★「開国の志」で加速器誘致を――中本哲也・論説委員
【「主張」産経新聞 H30(2018).11.16 】https://tinyurl.com/yamvl3kg
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●ナチスも国家社会主義であって、共産党とはいわば同類である
『対話 日本および日本人の課題』https://tinyurl.com/y8jcouvv
【 西尾幹二&渡部昇一、ビジネス社 (2018/10/20)、p94 】
【渡部】 ナチスについていうと、特徴的なのは、いちばんの敵は共産党だったことです。共産党と敵対したからナチスは右翼だというのは間違いだと思う。戦後の日本においても、共産党といちばん敵対したのは、新左翼であって、保守勢力とは本当に喧嘩していませんよ。
ナチスも国家社会主義であって、共産党はいわば同類、従って両者は支持勢力の取り合いのために争ったんです。一種の近親憎悪で、常軌を逸して憎しみ合う。ナチスは共産主義を徹底的に弾圧するわけですが、当時の共産主義のリーダーは多くがユダヤ人だったから、ナチスにとって、ユダヤ人と共産党勢力は重なり合うわけです。これは内ゲバの論理で、ユダヤ人根絶論につながるわけです。
【西尾】 最近ファスビンダーという作家が、戦後のユダヤ人が土地騰貴等で金儲けしたことをカリカチュアライズした芝居を書いた。それが劇場で上演されたと同時に、ユダヤ人とその支持団体のドイツ人がステージにかけあがって舞台を破壊するという事件が起こったんです。そこで注目すべきことは、この事件に関して、ドイツの国内で非難の声はおろか、何のオピニオンも出なかったことです。事実だけが伝えられ、それについての論評はいっさい出ない。非常に不健康で、私としては異常な印象を受けたんです。
ユダヤ人問題について、いまでもまだ何も言えないのかと思って、あるドイツ人にその話をすると、そのドイツ人は「ひとつの民俗と特定の犯罪が結びつくようなテーマの文学が提示されることは許されない。ユダヤ人でなくても、トルコ人であっても、やはり問題になる」とか何とか苦しい説明をしました。そういう議論しかできないところが、いまなおドイツの状況なんです。
これは一種の欺瞞であり、このことに不満を抱くドイツ人は多い。だから、ドイツ人が日本人より熱意をもって歴史を清算した、とは必ずしもいえない。それどころか、解決していない大きな問題を今後に残した。
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《 いま注目の論点 》
★韓国の背中押す 鳩山元首相――阿比留瑠比・論説委員兼政治部編集委員
【「阿比留瑠比の極言御免」産経新聞 H30(2018).11.22 】https://tinyurl.com/y9f2yyfg
★BTS 原爆Tシャツ事件の深層――黒田勝弘・ソウル駐在客員論説委員
【「経度 緯度」産経新聞 H30(2018).11.20 】https://tinyurl.com/yd6fncmw
★「開国の志」で加速器誘致を――中本哲也・論説委員
【「主張」産経新聞 H30(2018).11.16 】https://tinyurl.com/yamvl3kg
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●ナチスも国家社会主義であって、共産党とはいわば同類である
『対話 日本および日本人の課題』https://tinyurl.com/y8jcouvv
【 西尾幹二&渡部昇一、ビジネス社 (2018/10/20)、p94 】
【渡部】 ナチスについていうと、特徴的なのは、いちばんの敵は共産党だったことです。共産党と敵対したからナチスは右翼だというのは間違いだと思う。戦後の日本においても、共産党といちばん敵対したのは、新左翼であって、保守勢力とは本当に喧嘩していませんよ。
ナチスも国家社会主義であって、共産党はいわば同類、従って両者は支持勢力の取り合いのために争ったんです。一種の近親憎悪で、常軌を逸して憎しみ合う。ナチスは共産主義を徹底的に弾圧するわけですが、当時の共産主義のリーダーは多くがユダヤ人だったから、ナチスにとって、ユダヤ人と共産党勢力は重なり合うわけです。これは内ゲバの論理で、ユダヤ人根絶論につながるわけです。
【西尾】 最近ファスビンダーという作家が、戦後のユダヤ人が土地騰貴等で金儲けしたことをカリカチュアライズした芝居を書いた。それが劇場で上演されたと同時に、ユダヤ人とその支持団体のドイツ人がステージにかけあがって舞台を破壊するという事件が起こったんです。そこで注目すべきことは、この事件に関して、ドイツの国内で非難の声はおろか、何のオピニオンも出なかったことです。事実だけが伝えられ、それについての論評はいっさい出ない。非常に不健康で、私としては異常な印象を受けたんです。
ユダヤ人問題について、いまでもまだ何も言えないのかと思って、あるドイツ人にその話をすると、そのドイツ人は「ひとつの民俗と特定の犯罪が結びつくようなテーマの文学が提示されることは許されない。ユダヤ人でなくても、トルコ人であっても、やはり問題になる」とか何とか苦しい説明をしました。そういう議論しかできないところが、いまなおドイツの状況なんです。
これは一種の欺瞞であり、このことに不満を抱くドイツ人は多い。だから、ドイツ人が日本人より熱意をもって歴史を清算した、とは必ずしもいえない。それどころか、解決していない大きな問題を今後に残した。