新・台所太平記 ~桂木 嶺の すこやかな日々~

N響定期会員・桂木嶺の、家族の介護・闘病・就職・独立をめぐる奮戦記を描きます。パーヴォ・ヤルヴィさんへの愛も語ります。

【新・台所太平記】ひさびさの私の手料理に、両親もニコニコ♪

2019-02-06 16:39:20 | 新・台所太平記

きょうは、最初にブログを書いて、父が「うーん?どんなブログを書いたのか、

みたいなぁ・・(^_-)-☆」という顔をしていたので、私がスマホでみせてあげました。

(「東宝時代の思い出」のくだりですね。「もののけ姫」~「陰陽師」までのあたりをすべてです。)

一連のブログを読み終わって、父は大変ご機嫌になり、「ともちゃんも、なかなかがんばっていたのだなぁ!パパにはともちゃん、全然話してくれなかったから、わからなかったけど…いま、よくわかったよ(^_-)-☆」と笑顔をみせてくれて、うれしくなりました!

そこで父がいいました。

「うん、きょうはともちゃんに昼ご飯をつくってもらおう!パスタがいいな(^_-)-☆」

といって、パスタソースの山を見せてくれました。

母も

「チコちゃんのパスタ、たべたいわぁ~♡」

と、とっても嬉しそう!

私は、とってもうれしくなって、張り切って作りました。パスタはもちろん得意ですし、カルボナーラパスタを作っていい、といわれ、市販のソースがあったので、冷蔵庫の中のありもので、簡単ですが作ることにしました。

で、できあがったのがこちら♪

 

「チコちゃん風カルボナーラパスタ」

のできあがり~♡

 

というわけで、作り方をまずお披露目します。シンプルですけれどね(^_-)-☆

 

1 熱湯に塩をひとつまみ入れ、パスタを二束(7分でゆでられるタイプのものにしました)を茹でます。

2 カルボナーラのソース(市販のアヲハタのもので大丈夫です)を二人前2袋、玉ねぎ1個、タマゴ1個、とろけるチーズ2枚、しいたけ3枚(へたをとっておく)、牛乳、料理酒、塩コショウ(あらびき)、おしょうゆ少々、カイワレ適宜の量、コンビーフを、それぞれ用意します。

3玉ねぎはみじん切り、しいたけは短冊切り、とろけるチーズは2センチ角、にそれぞれ切っておき、ざるにあげておきます。

4 タマゴは、割って、軽く溶きます。牛乳は100mlぐらい用意しておきます。

5 フライパンにオリーブオイルを軽くしき、3をそこで炒めます。玉ねぎがしんなりしてきたら、4をそれぞれ入れます。2の牛乳、料理酒、おしょうゆをそれぞれ投入します。

6 5に、あらびきコショウをふって、市販のカルボナーラソースを入れて、煮立たせます。


こんな具合になりました(^_-)-☆おいしそうですね。


7 そこでコンビーフを投入します。いっぺんにいれるとなかなか混ざりにくいので、すこし包丁をいれて、6つ切りにして、混ぜやすくします。



8 そうこうしているうちに、7分経過。(キッチンタイマーで測ると便利です)茹でていたパスタをざるにあげ、よくお湯を切ります。べたつかないように、すこしオリーブオイルをふりかけて、よくまぜます。

 


9 カイワレをお好みの量に切っておきます。

10 8のパスタをお皿にもりつけます。そして、7で、できあがったパスタソースを、パスタの上にかけます。9のカイワレをお好みで盛り付けて、できあがり♪


父と母がひとつの皿を半分にして食べるというので、こんな感じに盛り付け。お皿がもうちょっと大きかったらよかったんですけれどね。とりあえず、パスタ皿に盛り付けて完成です。

 

そして、いただきました~


結果は両親に大好評!

なかなか味付けに、日ごろはうるさい父も、

「うん、まずまずだな(^_-)-☆」

といいながらペロリと平らげ、「昔はパパもパスタを作ったけど、なかなか今は面倒くさくてつくれないからなぁ」といいながら嬉しそうに、パクパク食べてくれました。

母は母で、大変喜んでくれて、

「チコちゃんのパスタは、

とってもおいしいわ

とすっかり完食。ゴキゲンになってくれました。

父と母とたのしくテレビをみながら、あーでもない、こーでもない、といえるのは、なんとしあわせなことでしょう(^_-)-☆

父はのんびりテレビをみていますし、母は、私と、先日私が買ってきた、リッカルド・ムーティさんの、ベルリオーズ作曲「幻想交響曲」を聴きながら、ベッドですやすや休憩中です。

ゴキゲンな午後がすぎていき、私はとっても今、幸せです


チコの備忘録(2)新・台所太平記 ~「まんぷく」「チコちゃんに叱られる」でわが家は平和に♪~

2019-02-02 09:53:56 | 新・台所太平記

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というわけで、急遽連載決定!の

「新・台所太平記」第2回をお届けします。

土曜の朝、我が家はつかの間の笑顔につつまれます。NHKの朝の連続テレビ小説「まんぷく」と、「チコちゃんに叱られる」の再放送で、すっかり父がご機嫌になるからです。

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「まんぷく」では、萬平さん(長谷川博己)はラーメン研究に没頭。麺づくりに頭を悩ませる。妻の福ちゃん(安藤サクラ)はそんな萬平さんを励ますが、なかなかいいアイディアがおもいつかない・・というところで、今週の放送はおしまい。萬平さんが「麺にスープを練りこんだのに、おいしい味が出ない!なぜだ!」と頭をかきむしるところで、父は、「お湯をかけて3分にすればいいんだよ。なんで思いつかないんだろうなぁ(^_-)-☆」といたずらっぽい笑顔。おいおい、それがなかなか思いつかなかったから、「チキンラーメン」は大発明だったんじゃないか、とツッコミをいれたくなる私だったが、父がとにかくこの時間は毎朝ゴキゲンなので、私も母も一安心。

〇「まんぷく」のよさは、やっぱり脚本が抜群に面白い事にあげられる。安藤百福夫妻の波乱の人生を、テンポよくコミカルに、時に泣けるタッチで描いていく福田靖さんの脚本は天下一品。朝ドラ嫌いの私でも、これならたのしく見られて、朝から元気をたくさんもらえ、時にもらい泣きする場面も。

〇キャスト陣の好演もすばらしい。安藤サクラさんの変化自在の演技には感心させられ通しだし、長谷川さんの滑舌のよさと清潔感は、朝の爽やかさにぴったり。脇を固めるイケメン陣、大谷亮平さんと要潤さんを朝から拝めるのもうれしいし、松坂慶子さんと松下奈緒さんの母子コンビもたのしい。”神部さん”こと瀬戸康史さんなど、新鋭が続々育っているのもすばらしい!もちろん、桐谷健太さんなどの濃ーいキャラクターも「オッケー♪」!

〇朝ごはんは、父の得意料理である、エリンギ(しいたけ類)の醤油炒めと、ハムと、チーズ入りタマゴと、トマトとオレンジ。シンプルだが、大変おいしい父の味である。母も私も、「おいしい、おいしい」といって、パクパクいただいている。まさに、”まんぷく、まんぷく”。

 

〇さて、わが家のアイドル「チコちゃんに叱られる」

私も8歳のころから「チコちゃん」と呼ばれているが(笑)、NHKの”チコちゃん”は、永遠の5歳。天衣無縫な好奇心と、オトナ顔負けの鉄火肌で、バッタバッタと、大人たちを叱りまくるのが痛快、痛快(^_-)-☆ 父が「おい、ともちゃん、お前も”チコちゃん”なんだから、いつもこのくらい、ブログでも気の利いたことをいってみろよ(笑)」とクサすのだが、私も思わず、”チコちゃん”の当意即妙なトークに大爆笑。我が家に明るい笑いが訪れて、日々苦労の多い、父も母も、そしてこのこうるさいテレビウォッチャー・かつらぎも大変ご機嫌になる、貴重な番組だ。

〇なぜ、こんなに”チコちゃん”が人気があるのか、私なりについつい評論家チックに分析!やはり、なんといっても、”ドラえもん”体型のチコちゃんなので、子供からオトナまで安心してみていられるのだ。子供向けで日本人に好まれるキャラクターの体型は、”ドラえもん”が理想といわれている。つまり、3頭身で、目がくりくりしていて、頭が丸いこと。ドラえもん、クレヨンしんちゃん、アンパンマン、みなそうである。そして、我らが”チコちゃん”も、まさにこの3頭身・くりくり目玉・丸い頭と3拍子そろった、まさに「究極の人気キャラクター」なのだ。

〇”チコちゃん”の声を担当する、キム兄こと、木村祐一さんの圧倒的なトーク力がすばらしい。”クレヨンしんちゃん”の吹き替えをずっと担当していた矢島晶子さんも、実に見事なトーク力とアドリブ力で、大いに沸かせてくれたものだ。が、キム兄はさすがプロ中のプロというか、ナイナイの岡村隆史さんという、笑いの天才を前に、一歩もひかないたのしいトークとアドリブとリアクションを繰り広げる。CGで作った豊かな表情や着ぐるみの動きも含めて、まさにキャラクターの勝利。NHKもついに【最強のキャラクター】を手にしたものである。

〇また、いつもは民放のバラエティで暴走気味(?)の岡村さんが、脇にまわって神妙に”チコちゃん”の相手役を務めているのも、たくまざるユーモアがあって面白い。カラスのキョエちゃんに「岡村の、バカー!」と、ドつかれながらも、笑顔で答える爽やかさが好感を呼ぶ。

〇ゲストの人選も面白い。超二枚目の玉木宏さんも、超大物女優のかたせ梨乃さんも、”チコちゃん”の前では「ボーっと生きてんじゃねぇよ!」とどやされるのも、とにかくおかしい!大竹まことさんって苦手だったけど、この”チコちゃん”と渡り合えるトーク力のすばらしさに、「シティボーイズ、やるじゃん!」と見直したファンの方も多いのでは。

〇スタッフの随所にちりばめられた”遊び心”も楽しい。なぜかいつもドラマ解説部分で登場する、鶴見辰吾さんのとぼけた味わいも、ほかのドラマではみられない抜群の面白さ。鶴見さんが何役も演じきった「旧国鉄のシルバーシート物語」は、結構感動した。鶴見さんがますます大スターになりそうだ。

〇番組の最後に登場する、カラスのキョエちゃんがまた抜群におかしい。ほかの記事でキョエちゃんの人気フレーズをつかわせてもらったけれど、「〇〇の、バカー!」って言葉、実は、放送禁止用語に近い指定を、テレビでは受けているのだ。子供の教育上よろしくないし、PTAのお父さん、お母さんからも、ものすごい抗議がくるからである。

〇でも、あまりにも罵詈雑言が飛び交う、現代ニッポン。「バカー!」っていってやりたい、ひどいオトナはたくさんいるよね(笑)。天下のNHKが堂々と、「バカー!」解禁なのもうれしい。いつもさんざん人を番組で罵倒しているお笑いタレントや、国会でくだらない答弁しかできないどっかの政治家たちに、ぜひ一度キョエちゃんから「〇〇の、バカー!」って、いってやってほしい(笑)

〇というわけで、朝から笑いのたえない、かつらぎ家になって、ちょっと私も一安心。母もすやすや、また一寝入り。父ものんびり、ジャズをきいて、朝がたのしくすぎていく。

〇やっぱり家庭の団らんって、テレビやラジオの影響がすごく与えていると思う。昔のテレビは、やはり「ご家庭でそろって楽しくみられるもの」ということに、ものすごく注意をはらっていたから、言葉遣いも演出も、すごく気をつかっていたし、楽しかった。辛らつなことを言っても、上質のユーモアがあって、けっして人を傷つけない配慮がなされていたように思う。そして、見ている人を、リラックスさせ、緊張させないものだった。でも、いまのテレビは、ニュース番組が乱立して、確かに情報は氾濫しているが、それを見たり聴いている人たちへの「愛」や「配慮」にすごくかけたものが多い。だから見ていても、ちっとも楽しくなく、ただただうるさい騒音になってしまうのだ。

〇その点、「まんぷく」や「チコちゃんに叱られる」そして、私がいま最も一押しの番組「クラシック音楽館」(日曜よる9時、NHKーEテレ)はみーんなNHKが作っているのだけど、そういう上質のユーモアと愛がいっぱい溢れていて、しかも知的好奇心も満足できるという、まさにテレビ番組のヒットの法則の王道をいっているのだ。

 

「新・台所太平記」がとんだテレビ評論になってしまいましたが、視聴率をどうやったら往年のごとく復活させたらいいかと思っている、世のテレビマンのみなさん!ぜひ、この3本の番組を徹底研究してみてはいかが?

ヒットの宝庫がここにはごまんと眠っているのです・・・!

 


チコの備忘録(1)~「新・台所太平記」、始まる。

2019-02-02 05:27:53 | 新・台所太平記

~母、ようやくおちついてお茶を飲めるようになる~

これからは、このブログで「新・台所太平記」と題して、父と母、私の介護にまつわる日記を随時お届けしたいと思う。同じ世代で同じ悩みを抱えている方も多いと思うので、なにかのご参考になれば幸いである。

ちいさいお子さん、若い方や、クラシックファン、歌舞伎ファンの方は、「わっ、介護の話なんて勘弁してよ」と思われるかもしれないが、いずれあなた方も直面する現実なので、何かの参考にお読み頂ければ幸いである。

〇午前4時10分、母が起床。トイレに行きたいということで、私が介助する。父も起きてきて、「俺がやるよ!」と言い出すものの、私が笑顔で「大丈夫だから、パパはゆっくりコーヒー飲んでて」というと、いつもは怒鳴りだすのだけれど、きょうは怒鳴るのをやめて様子をじっと見守っている父。

〇母のトイレが無事終了し、ベッドに戻る。実は私、もうちゃんと介助できるんだけどね(笑)母がお茶を飲みたいということなので、飲ませてあげると、ゴクゴクとおいしそうに飲む。いままではトイレにいくのと、父に怒られるので、遠慮していたと、私に打ち明ける母。


〇「うん、全然気にしなくていいから、お水を飲みたいときに、どんどん飲んで、お手洗いどんどん行って、お腹の中を綺麗にしましょ(^_-)-☆」と私がニコニコしながらいうと、母も笑顔で、「ありがと、チコちゃん」とうれしそう。

〇父も私達のようすにホッとしたのか、ソファでのんびりコーヒーをのんでほっこり。怒鳴りもせずに、テレビの海外ドラマを見始めたが、音量はだいぶ抑えめで見てくれる。この世代の男性(父は昭和10年生まれです)は、総じてワンマンで唯我独尊。テレビ部や宣伝部、映画文化協会、NHK大河ドラマの衣装の仕事でもそういうところがあったが、総じてなんでも自分で仕切らないと気が済まないボスタイプ。なんでも自分の「ルール」があって、それに従わない人間は徹底的に怒鳴りつける。ましてや、「女子供のいう事なんて聞けるか!」という人が多いので、父がトイレのやり方のことで怒鳴らなくなっただけでも、まずは大進歩。ま、「気まぐれなワンマン」の父のことだから油断はできないけどね(^_-)-☆

〇そう、この年代の男性には「ご家庭のやさしい愛情」なんて必要なかった世代だ。「戦争でB29によって焼け野原になった日本で、生き残っただけありがたいと思え!きょうは満足に飯が食えるだけ有り難いと思え!」と繰り言のようにいう。彼らは、<昭和20年8月15日>で人生の成長がストップした世代なのである。ああ、早くこの戦中派のどうしようもない【トラウマ】が解決できますように。

〇母は安心したのか、すやすや寝息を立てている。いつも父が怒鳴るときに、まっさきに庇ってくれたのが母だったので、父の怒鳴り声がしない夜は安心して眠れるのだろう

母は私が小さいころから、ずっと奇妙な大病ばかり経験してきた。はじめは、母が月足らずで生まれたせいかと心配していたが、いまは、父と暮らすようになって、父の暴君ぶりを抑えるのに必死で、自分のストレスが増大していることに、母も気づかなかったのだろうと思う。

〇一度母は父と別居している。私が9歳から12歳のときである。ありていに言えば、そのとき母が私の進路(晃華学園に進ませようとか)など些事を気にせず、思い切って父と離婚してしまえばよかったのだ。そして、私を公立の中学高校に通わせればよかったのだ、と思うこともある。そうすれば、父の信じられないような我儘や暴君ぶりに、母が振り回されずに済んだし、彼女ももっと健康的で気楽な人生を送れただろうに、とも思う。

〇しかし、齢80を迎えようとしている母に、そんな残酷なことも言えまい。父と暮らすのを決めたのは母自身なのだ。いま人生の終幕を迎えようとしていて、父が、母がずっとやっていた家事をすることになり(私には一切家事を手伝わせない父である。「余計なことをするんじゃない!」といつも怒鳴るので、私もあきらめたのである)、母の介護をすることになったのも、結局人生というのは、どこかでいろいろな「つけ」を払わされるのだと思う。いずれ、私自身もそういう「つけ」を払うことになるのだと、覚悟はきめておくつもりである。

〇きょうは、慈恵医大でMRIの撮影と検査があるので、おちついて臨もうと思う。手足のしびれはまだひどいけれども、気持ちはだいぶ吐き出せたので、楽になった自分である。

〇さあ、もうすぐ時計は朝5時。父が朝ごはんを作り始めるので、またきょうも<新・台所太平記>が始まる。

 

PS.・・・まさか「『太平記』ってなんですか?『台所太平記』ってどういう意味?」という若い方がおられるかな(笑)むろん、エストニア人のパーヴォは意味がさっぱりわからないかもしれないので、彼のために説明しておきます。

☆「太平記(たいへいき)」~日本古典文学作品の1つ。歴史文学に分類され、日本の歴史文学の中では最長の作品とされる

全40巻。南北朝時代を舞台に、後醍醐天皇(ごだいごてんのう)の即位から、鎌倉幕府の滅亡、建武(けんむ)の新政と、南北朝の分裂、2代将軍足利義詮(よしあきら)の死去と細川頼之の管領就任までを描く、一大軍記物語。(1318年~1368年までの約50年間を描く)

後醍醐天皇、足利尊氏、楠木正成、新田義貞などの歴史上の人物が大活躍する物語である。

NHK大河ドラマでは、「太平記」というタイトルで、真田広之(足利尊氏に扮した)主演で映像化されているが、いかんせん「南北朝時代」というのは、三種の神器の存在など、天皇家にまつわるタブーが多いので、【大化の改新】などともに、映像化はなかなかできない時代と題材のひとつである。

☆「台所太平記」~文豪・谷崎潤一郎の長編小説。戦前の1936年(昭和11年)から戦後の1963年(昭和38年)にかけ、家の台所仕事を担っていた歴代の女中たちの変遷の物語。本の文章を読み聞かせるなど一種の徒弟修業の教育的側面もあった彼女らとの主従関係に、『春琴抄』『痴人の愛』などの主題に通底する深層意識も垣間見られる作品で、戦後民主化に伴う封建的な家制度の解体や、失われてゆく存在への共感と哀惜が描かれている。(Wikipediaより)。

 

映像化作品では、1963年、豊田四郎監督、森繁久彌主演による東宝映画が有名だが、たびたびテレビドラマ化されている。