有田芳生の『酔醒漫録』

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参議院での緊迫する審議がはじまった

2013-11-28 15:34:13 | 参議院
11月28日(木)参議院での特定秘密保護法の審議がはじまった。ところが委員長の強引な運営に抗議する野党によって、理事会が休憩になっている。しかし、委員長の「謝罪」で早晩開会され、審議が行われる。数の上での多数をもって、委員会審議を思うままに進めていくのだろう。いま現在のところ、政府・与党はあくまでも12月6日で国会を閉めるつもりのようだ。あと6日間でいったいどんな国会運営をしようというのだろうか。国会周辺では保護法反対の声が続いている。この世論を院内での行動につなげていくしかない。


特定秘密保護法案の参議院審議がはじまった

2013-11-27 16:25:27 | 参議院
11月27日(水)朝からの本会議で特定秘密保護法案が審議入りした。森担当大臣の主旨説明は野次でかき消され、何を言っているかもわからなかった。弁護士であるにも関わらず、知る権利や表現の自由を損なう法案担当者になるとは、因果なものだ。なによりも福島で行った地方公聴会の翌日に、しかも自民党の参考人をふくめ、7人全員が反対あるいは慎重意見であるのに、その翌日に採決を強行するとは、与党には民主主義の精神がまったく欠如している。安倍首相の答弁も野次の高まりに比例してどんどん声が細くなっていった。自信がないのだろう。ひな壇に座っている首相が、左ポケットからケースを取り出し、何かを口に放り込んだ。飴だろうか薬だろうか。私にはフィルム状のものに見えた。どちらにしても心を落ち着かせようとしたのだろう。今朝の議員総会で海江田万里代表は、「法案の廃案をめざす」とテレビカメラの前で語った。その実現性と戦略はあるのか。会期末まで休日をのぞいて6日である。


特定秘密保護法案が強行採決された!

2013-11-26 16:10:58 | 参議院
11月26日(火)特定秘密保護法案が衆議院の委員会で強行採決された。反対討論もさせず、総理も退席したうえでの採決だった。政権与党の反民主主義的体質が露骨に現れた一瞬だった。いまこれを書いている時点(16時)で、本会議は開かれてはいない。与党筋からは「民主党の国対が採決の強行でいいと言った」などとの情報が流されている。どうやらそんな発言をした議員がいたようだ。「半自民」の民主党議員がいるということである。衆議院で可決されれば、法案は参議院に送られる。衆議院での審議は40時間を越えた。与党が12月6日の会期末までに可決させようとすれば、ここでも強行採決しか残されていない。この綱渡りを失敗させなければならない。国会の廊下を歩いていても、抗議の声が聞こえてくる。60年安保の強行採決で岸信介首相が退陣したように、いまもまた事態を動かすポイントは院内と院外を結ぶ世論の高まりである。


特定秘密保護法で拉致情報は隠される

2013-11-23 18:09:35 | 参議院
11月23日(土)昨日の参議院本会議。代表質問した冒頭で特定秘密保護法案と拉致問題について問うた。原稿には書かなかったが、この質問は被害者家族からの依頼でもある。衆議院の審議でも拉致問題は出てこない。私がこのテーマで質問したからだろう。昨日午前の記者会見で森まさこ担当大臣はこんなことを言っている。日本人拉致の情報が提供されたとき「『誰と誰にしか見せないで下さい。日本の拉致担当の部署に限ってください』と指定してくる場合がある」。これは朝日新聞夕刊の報道だが、そこでも提供元からそうした要求があったかどうかをチェックする仕組みはない。森大臣は以下に紹介する私の質問にも、ただただ抽象的答弁しかできなかった。しかも被害者家族に情報を与えているかのような明白なウソを語った。安倍政権ができて1年近く。被害者家族には個別具体的な情報は何ら提供されていない。もっともこれは民主党政権時代をふくめて小泉政権以降の怠慢である。


            ※                     ※                

安倍晋三内閣が「成長戦略の柱」にしている「国家戦略特別区域法案」に関してお訊ねする前に、超党派の「国家戦略」として一刻も早く解決しなければならない拉致問題について、特定秘密保護法案との関わりで担当大臣に若干お聞きいたします。

 今年5月14日から17日まで、飯島勲・内閣官房参与が北朝鮮を訪問しました。帰国した飯島参与は週刊誌で「オレが金正恩執行部とやり合ってきて、日朝間では実務者協議はもう終っているのよ」「外務省が『改めて実務者協議を』なんてやっても意味ないね」と発言しています。さらにテレビでは、北朝鮮の核・ミサイル開発、拉致問題について「近い時期には横並び一線で全部解決する。動きだすのは遅くとも参院選の後。国連総会の前までには完全に見えてくる」と語りました。被害者家族の期待は大きく高まりました。ところが9月17日からはじまった第68回国連総会前はおろか、いまだ何の動きもありません。しかも会談内容は、その概要さえ被害者家族に伝えられていません。政府はこの問題に対する私の質問主意書に、飯島内閣官房参与の「個人としての見解である」と突き放しました。

 拉致問題を全面解決するという安倍政権が発足してから1年近く。拉致被害者家族には何ら個別の情況が説明されていません。そこに特定秘密保護法案です。特定失踪者をふくむご家族からは「いまでも情報が与えられないのに、さらに壁ができてしまうのではないだろうか」と不安と危惧が広がっています。そこで森担当大臣にお聞きします。

 第1に、北朝鮮による拉致問題に関するやりとりは、この法案の別表第2号「外交に関する事項」に該当する特定秘密の対象になりますか。自民党のホームページでは特定秘密の対象と明記されましたが、なるならばどのような内容が特定秘密となりますか。たとえば拉致被害者の確たる生存情報あるいは確たる居住地情報はいかがですか。それが特定秘密に指定された場合、被害者ご家族に情報は与えられますか。具体的にお答えください。

 第2に、これまで外務省は拉致問題に関する国民からの情報公開請求に対して、情報公開法第5条3項の「公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」を根拠として不開示決定を繰り返しています。特定秘密保護法によらずとも、情報公開法第5条3項を適用すれば済むことなら、特定秘密に指定しなくてもいいのではないですか。



特定秘密保護法案に強行採決の動き

2013-11-22 13:36:40 | 参議院
11月22日(金)本会議で「国家戦略特区」について質問した。その冒頭で特定秘密保護法案と拉致問題に関して、森担当大臣に聞いた。自民党席からは野次が続いた。よくわかったのは集団心理があるということだ。最初は誰も何もいわない。しかし、ある一人が野次ると、それにつられて何人かが呼応する。さらに拡大するが、あるピークでとどまり、本題の「国家戦略特区」の質問になると静かになる。「影響力の武器」で分析されている社会心理学の効力は、もちろん国会議員も例外ではないということだ。特定秘密保護法案は、衆議院で30時間あまりの審議を終えた。来週から参議院で審議がはじまるが、衆議院並みの議論をするには、会期末の12月6日には到底採決などできはしない。そうすると継続審議となるのが普通だが、いまの与党は強行採決さえやりかねない。理屈のうえで与党を補完するのが、日本維新の会とみんなの党の修正協議だ。まさに犯罪的である。両党とも内部に反対論をかかえている。この悪法は来週に第一の山場がやってくる。


緊迫する特定秘密保護法案の行方

2013-11-21 16:56:46 | 参議院
11月21日(木)特定秘密保護法案に賛成するみんなの党の議員に出会った。批判や抗議が多いのかと聞くと、修正が決まってからは、ほとんどない、という。本当にそうだろうか。期待が大きい特定議員あるいは造反しそうな議員には、いまだ抗議が寄せられているのではないだろうか。それともツイッター言論は、世間のごくごく一部の声なのかもしれない。民主党のベテラン議員が「対案はよくできている」と声をかけてきた。朝日新聞の天声人語でも評価していた。ところが多くの関心ある人たちは、民主党が法案に賛成なのか、反対なのかを知りたがっている。政治的対応が遅すぎると思う。参議院民主党の内部学習会が26日に行なわれる。会期末は12月6日。あまりにも遅い。


『「在日特権」の虚構』を読む

2013-11-20 17:05:15 | 参議院
11月20日(水)朝は議員総会から本会議。午後は国会図書館に行って議員閲覧室で質問準備をしていた。国会図書館全体は休刊日なので、避難訓練が行なわれた。何と1時間もマイクでアナウンスがある。原稿を書く気持ちが散るので、避難訓練から避難。自室でいままで質問原稿を書いていた。今晩遅くに推敲して完成させる。野間易通さんから『「在日特権」の虚構』が送られてきた。帯びに赤字でこうある。「在日特権? あるか ボケ」。痛快力作だ。


山場迎える特定秘密保護法案の行方

2013-11-19 15:36:20 | 参議院
11月19日(火)特定秘密保護法案が山場を迎えている。与党は21日にも委員会と22日の本会議で可決させ、参議院へ送りたい意向だ。ここにきてみんなの党が修正に合意したと報道されている。みんなの党は渡辺喜美代表など数人が賛成だが、少なくとも多くの議員は法案に反対の態度で行動してきた。知人の議員たちも困惑顔である。首相の関与を強めるといっても、数万件に及ぶ秘密指定をいちいち判断などできるはずがない。みんなの党の突然の方向転換には、もしかしたら党内対立が背景にあるのかもしれない。民主党は今夕に開かれる「次の内閣」で「対案」を決定し、議員立法として提出するという。海江田万里代表にこの法案について訊ねたとき「反対です。賛成なんてできません。反対と言ってくれていいです」と明快だった。ところが報道は「対案」「修正」が前面に出てきた。国民にとって反対なのか、賛成なのかがはっきりしないままだ。参議院が決戦場だ。与党にすれば継続審議となれば、通常国会では予算優先となり、法案審議が遅れることになる。何としても12月6日までの可決に持ち込みたい理由である。しかし悪法は廃案にしなければならない。民主党にとっても正念場だ。


横田めぐみさんの足取り

2013-11-15 13:35:26 | 拉致問題
11月15日(金)いまから36年前の11月15日夕刻。新潟市で横田めぐみさんが北朝鮮の工作員によって拉致された。蓮池薫さん、祐木子さん、地村保志さん、富貴恵さんは、政府や横田夫妻に、当時知っていためぐみさんについての情報を語っている。その一端は私も聞いているが、それを補充する内容を先日の福井視察のおり、地村さんに聞いた。私の目的は横田めぐみさんの足取りを確認することにあった。めぐみさんが病院に入院するために自宅を出たのは、1994年4月のこと。私が地村さんに訊ねたのは、(1)招待所の位置関係、(2)めぐみさんの夫だった金英男さんの再婚の経過、である。答えたのは富貴恵さんだ。私の取材もふくめて紹介する。蓮池、地村両夫婦は、1986年7月に平壌北部郊外の「大陽里」(テヤンリ)に移動する。めぐみさんが夫とともにやってきたのは、その年の12月だった。招待所はそれぞれが垣根で囲まれており、歩いて1分ほどの距離だった。「おーい、と声をかければ聞こえるほど近かった」。金英男氏は、当時は「キム・ヨンス」と名乗っていたので、「ヨンス先生」と呼んでいたという。「めぐみさんがどこかへ行ってから」ヨンス先生は、工作員でなくなった人たちに韓国語の言い回しなどを教えるために別の場所に移動した。しばらくして戻ってきたが、めぐみさんがいなくなって、2年ほどあとに再婚する。奥さんは地位ある人物の娘だったので、やがて平壌に住宅を買ってもらい、転居した。地村夫妻はいちどだけ遊びに行ったという。


特定秘密保護法案に反対へ

2013-11-14 15:18:16 | 参議院
11月14日(木)同僚とともに海江田万里代表に会った。特定秘密保護法案の対応について「わかりにくさ」を訴えた。党としての明確な方針が打ち出せていないからだ。報道では「対案か修正」のイメージが先行するので、どうしても政府案と同じ土俵に乗るように伝わっている。海江田代表は政府案には反対と明言した。自衛隊法や国家公務員法を改正して対応すればいいという。報道では「対決強める」といった表現はあるが、世論は「賛成か反対か」を見つめている。恐れるのは「対案」が「修正案」となり、自民党の修正協議に引きずられることである。執行部の「対案」はそういうものではなく、公文書管理をふくめ、現行法の改正で秘密保持はできるというもののようだ。特定秘密保護法案は廃案にするしかない。