有田芳生の『酔醒漫録』

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言葉を解放して、再び拾う

2009-05-31 09:32:55 | 東京・板橋

 5月30日(土)255 「幸福の科学」の大川隆法総裁にある週刊誌が取材を申し込んでいた。私がインタビュアーの予定だった。残念ながら「一般マスコミには出ない」とのこと。「幸福実現党」を立ち上げ、総選挙にも出るというのだから、もっと開かれてもいいと思うのだが、予想通り話を伺うことはできないようだ。板橋区内を走り、ポスターを貼り替える作業。できるだけ改めてご挨拶。土木会社社長、酒屋経営者から、既成政治への怒りを聞かされる。大学先輩のご自宅や成増在住の不動産経営者と雑談。慌ててお茶の水へ。梅田恭子銅版画展に行くと、最終日ゆえすでに終わっていた。御好意ですべての作品をじかに見せていただく。梅田さんによれば、なじんでいる言葉を解放して、ばらばらにしてから、再び拾っていく意識を銅版画にしたという。わかる。当り前のように全身にまとわりついている言葉。そこに新しい意味を吹き込むこと。板橋の現場でも日々考えていることだから。辺見庸さんが昨日顔を出したという。


村上春樹の『1Q84』はカルト教団を描いている

2009-05-30 11:17:36 | 東京・板橋

 5月29日(金)霧雨の一日。ポスターの貼り替えなどに歩き、板橋区役所へ。福祉事務所で母子家庭の生活保護所帯、さらに教育委員会指導室で小中学校の不登校数、さらに区政情報課で取材。板橋区は足立区に次いで生活保護世帯が多い。「援助が低すぎるんです」と担当者は嘆いていた。取材で浮かび上がってきたことは、とくに中学生では保護世帯、準要保護世帯(就学援助を受けている)で不登校児が多い(合計で152人)という事実だ。生活保護を受けている母子家庭への母子加算は、小泉政権時代から削除されはじめ、この4月で廃止されてしまった。総額で204億6000万円。ところが麻生〈マンガ〉太郎政権は、「アニメの殿堂」=「国営マンガ喫茶」に117億円の予算を付けている。「人間の顔」をした政治を実現するには、これまでの「冷たい古い政治」を打破しなければならないのだ。区議会民主党控室に顔を出して末吉不二夫さんにご挨拶、ご意見を伺う。事務所に戻り「あおい珈琲店」でウィントン・マルサリスのジャズを聴きながら、しばし村上春樹さんの『1Q84』を読む。1984年を舞台にしてカルト教団の謎を描いている傑作。ハッピーロードの大地屋書店では第1巻がすでに品切れだった。ある商店の相談事に弁護士などと立ち合い、再び事務所へ。「末っ子」で餃子を食べて「多奈べ」。カメラマンの澤田篤さんたちと遭遇。明日もあるので先に店を出る。「FLASH」の原稿を手直し。「週刊新潮」から連絡あり。「掲示板」原稿の問い合わせ。単行本『X』の主人公、木村久夫さんの年齢を問うものだった。木村さんは1918(大正7)年生まれ。ところが誤った情報が「デジタル版 日本人名大辞典+Plus」で流されている。校閲担当者がネットに依拠すればこうした疑問が生まれてしまう。


「前衛」でも「後衛」でもなく

2009-05-29 10:55:01 | 思索

 5月28日(木)090526_12440001 平河町で定例役員会。新橋に出て身体調整のためにクリニック。板橋でミニ集会。昨年10月ごろに商工関係の小さな集会に招かれたときのことを思い出した。1時間ほど語ってから質疑応答の時間になった。政治家は住民=国民にとって「サービス業」だと語ったことに対して、ある参加者から「それは違うんじゃないか」という意見をいただいた。私の発言は憲法15条「すべて公務員は、全体の奉仕者」との規定から、「奉仕」=「サービス」と理解してのことだった。「サービス」は語源的には「サーブ」(「奉仕する」「仕える」)から来ている。ところが生活のなかで「サービス」とは、商品に対する「アフターサービス」といった理解が広がっているからなのだろう、「政治はサービスとは違和感を感じる」と言われたのだ。アメリカにロバート・グリーンリーフというリーダーシップ理論家がいる。彼は「サーバント・リーダー」を唱えている。「サーバント」とは「仕える人」であり、「リーダー」とは「人々や集団を率いていく人」だ。矛盾するような言葉だが、そうではない。他人に奉仕することを通じてリーダーが生まれてくる。それは上下関係ではなく、水平的なものだ。「前衛」と「後衛」というものでもない。それを任務と理解するからこそ、ときには危険を省みることなく、人々より「半歩」あるいは「一歩」前を歩んでいく。それが本来の政治家だろう。


「見かけにだまされないように」

2009-05-28 08:39:18 | 読書

 5月27日(水)090527_15480001 長女も「参戦」して西高島平駅の早朝。事務所に戻り、自転車で大山周辺を走る。強い日差しで色褪せたポスターを貼り替える。板橋で行動して10か月目に入るが、この1日ほど住民から声をかけていただいた日はない。量から質への転換がはじまったのならいいが。とはいえこの2年間で身に付いたことは、いささかの楽観もなければいささかの悲観もないという心構え。ハッピーロードの大地屋書店で村上春樹さんの『1Q84』(新潮社)とよしながふみさんのSFコミック『大奥』(白泉社)を入手。電車で村上さんの新作を読みはじめる。冒頭部分でタクシードライバーがこう語っている。「見かけにだまされないように。現実というのは常にひとつきりです」。そうなのだ。だから楽観も悲観もない。そこにあるのは変革すべき現実のみ。事務所に某政党の党員が来訪。匿名で支援を申し入れてくれたとの連絡あり。韓国紙への意見広告運動は期限まであと4日。目標金額まであと少し。このブログを見てくれている方々も、それぞれの持ち場(たとえばHP、ブログなど)で紹介してくださるとありがたい。


困惑する記者たちの理由

2009-05-27 05:55:44 | 酒場

 5月26日(火)090526_21390001 朝の訴えへの協力やポスティング(家屋やマンションに宣伝物を入れること)をしてくれているのは、ほとんどが独立した個人だ。組織なき「勝手連」は頼もしいかぎり。都心でいくつかの打ち合わせ。麹町から四ツ谷まで歩いていると、ふと昔を思い出した。まだ30代前半のころ。たしか失業中だった。新宿ゴールデン街でカラオケをご一緒した女性が「べぇ」という酒場を営んでいるのを知ったのは、もう10年以上も前。まだあるかなと探せば、あった。カウンターで沈思。幸福実現党を取材する記者たちが困惑している。なぜかといえば、コメントをしても実名を出すことを断る学者やジャーナリストが多いから。フライデー事件や高額訴訟を思い出すからだろう。91年のこと。私も神保町の事務所で仕事をしているときに、講談社に抗議する「幸福の科学」による抗議デモをこの眼で見た。そのころのイメージを払拭できるかどうか。「言論には言論で対応します」という現在の姿勢と出来上がったイメージの乖離はどこまで埋まるだろうか。


「幸福実現党」が27日に結党大会

2009-05-26 11:06:16 | 東京・板橋

 5月25日(月)090520_11410001 雨ゆえに朝の訴えを中止。その時間に「週刊新潮」に掲載される「掲示板」の原稿を書く。この欄は読者に「探し物」をお願いするのが目的。前回に続いて単行本『X』の主人公、木村久夫さんについて依頼した。外務省に電話。韓国在住日本人の確認。長期滞在者は20364人、永住者は2903人(平成19年10月1日現在)。大山の事務所へ。新しいリーフレットが届き、20代の若者たちが作業をしてくれるので、狭い事務所がさらに狭くなる。さらに千客万来。ポスティングのために、1000枚、2000枚と持ち帰ってくださるボランティア。高島平の支援者にも4000枚を届ける。何だか選挙本番のような雰囲気になってきた。神保町に出て学士会館。大学のゼミの教官で仲人もお願いした塩田庄兵衞さんのお別れ会。出版社時代の同僚や知人などと懐しい再会。途中で会場を出て、ワインバーの「ボン ヴィヴァン」へ。60年代の音楽を聴きながら、70年代のころを振り返る。ある記者から電話で「幸福実現党」が27日に結党大会を開くと知らされる。党首代行が東京10区、幹事長が12区から出馬するそうだ。全国300選挙区、比例ブロック11に、候補者を立てる方針。供託金だけでも10億はかかる。資金はあるだろう。「幸福の科学」は信者数を公表していない。選挙結果によって組織実体も明らかになる。北朝鮮が核実験。孤立しつつアメリカ政府と対話を求める無謀な外交。常識では計れないのもネオ全体主義国家の特徴だ。韓国3紙への意見広告の文面も再考が必要かもしれない。


『米原万里を語る』

2009-05-25 09:21:16 | 東京・板橋

 5月24日(日)090524_09480001 民主党の熊木美奈子都議の事務所開きに出席。大山に戻り、雑誌「サイゾー」の取材を受ける。都営三田線で西台へ。高島平のKさん宅でミニ集会。再び大山に戻り、雨のなかをポスター貼り。某所でボーイスカウトの方々と懇談。電車の移動時と取材記者を待つあいだに井上ユリさんから献本された『米原万里を語る』(かもがわ出版)を読む。万里さんの素顔が生き生きと描かれているのは、妹のユリさんや義弟である井上ひさしさんの証言ならではのこと。吉岡忍さんが紹介した万里さんの言葉が印象的だ。天安門事件で亡命した中国人作家たちに向けた発言である。「あなたたちの言いたいことは分かったわよ。だけどね、作家は大衆とともに暮らし、一緒に苦しみ、悩むものでしょう。きびしい現実のなかで、普通の人たちと一緒に苦しまなかったら、どんな作家もいい作品は書けないでしょう」。吉岡さんは「私は凍りましたね、その言葉を聞いて。私だけじゃなく、亡命作家たちも凍りました」と追想している。これが万里さんなのだ。作家だけではない。たとえば政治に携わる者もまた同じだろう。万里さんは2002年に「意見広告7人の会」が提案したニューヨーク・タイムズへの意見広告運動に、何も言わずに高額のカンパを寄せて下さった。存命ならあと1週間の期限となった韓国紙への意見広告運動にもきっと賛同してくれただろう。


在日コリアンに地方参政権問題を取材

2009-05-24 08:42:28 | 東京・板橋

 5月23日(土)090523_17250001 ボランティアで協力してくださっている60代のKさんが事務所に顔を出してくれた。配布するリーフレットを取りに寄ってくれたのだった。「2000枚は1日で配れましたよ」と言うので、どのくらいの時間ですかと訊ねると「6時間ぐらいかな」。ありがたいことだ。ハッピーロードにある豚カツ屋の「銀扇」で在日コリアンたちからお話を伺う。テーマは在日韓国・朝鮮人と地方参政権。じっくりと歴史や背景を聞いていてわかったことは、当り前のことだが、日本人の問題であることだった。少子高齢時代には海外からの労働力もさらに入ってくることだろう。中長期的な滞在でなく、永住外国人にどのような権利を付与するのか。「社会福祉基本法」が求められているのと同じように「外国人基本法」が必要な時代なのだ。韓国では3万人ほどの日本人に地方参政権が与えられている(こう書いたのは誤り。在住日本人は23,267人〈2007年10月で、ちなみにそのうちの約6000人が統一教会員と見られている。25日記)。互恵主義からいっても地方参政権の付与は当然のこと。さらには外国人差別をなくすための地方参政権という視点が大切なのだと理解した。事務所に戻り、ポスターを貼ってもらった商店や個人宅を見て歩く。ここでもまた消えていた。貼っては消え、再び貼ってもらうという繰り返し。嘉永5(1852)年創業の「傘長」は神田の江戸文字を提灯などに書いてきた。「大願成就」の江戸文字凧を事務所に飾る。


自民党「世襲」禁止の欺瞞

2009-05-23 10:14:32 | 東京・板橋

5月22日(金)爽やかな風に心地よさを感じながらの新高島平駅。早朝の訴えをはじめて1年。これまでで最高の総勢7人で行動。ふと眼前の木々を見れば、濃淡さまざまの緑。空には白雲がぽっかり。自然いや宇宙とは偉大だなと思う。そんな歴史と空間のなかに生きているとの実感あり。大山から成増。ヒルトップホテルに2日前に貼ったポスターが消えていた。何でも「お前の会社はアリタを応援しているのか」と匿名電話があったという。自民党が次期総選挙から「世襲」禁止にするという。対象は2人。これで小泉元首相の親バカ世襲もできなくなるかといえば、猿でもわかる欺瞞だ。無所属で出て、実体は自民党組織が動き、当選すれば追加公認。しかも非課税で後援会資金を引き継ぐのだから、まさに出来の悪いシナリオそのもの。こうした「知恵」を、浅知恵という。


高島平でミニ集会

2009-05-22 06:14:52 | 東京・板橋

 5月21日(木)高島平在住のIさん宅でミニ集会。女性ばかりの集まりで、まずは私の思いを語る。その後は「喫茶店」の茶飲み話風に談論風発。女性の感性は鋭く、参考になることばかり。気付けば午後9時半。西台から都営三田線で板橋区役所前。相談事を受けている「華八」へ。大学時代の同窓生複数からメール。いま「70年代」の落とし前をつけるような気持ちでいること、政権交代は自己目的ではなく、大きな出発点になる可能性が高いとの返信を送る。