有田芳生の『酔醒漫録』

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言葉だけではない創意工夫を

2008-07-31 08:01:18 | 新党日本

 7月30日(水)20080730083705 冗談じゃねえや!オレは田中康夫や平山誠と新しい政治運動をしているんだい!文句あるか。ただ議員になればいいってもんじゃないだろう。そんな啖呵を立川談志師匠のように言いたくなることがある。ただしいまは心のなかでのみ。朝は保谷駅南口。公明党のI都議会議員、それを継ぐKさんなどと同時間帯の訴え。Iさんは光が丘で長女が小学校時代の同窓生の父親。久しぶりに立ち話。その組織力はすごい。来年の都議選に出る38歳のKさんのポスターが練馬区内にいっきょに貼られた。名前も覚えれば顔も覚える。いちばん印象的なことは、ポスターが個性的であることだ。杉並区の候補者もその個性が表現できるポスターになっている。ある政党など構図は同じで顔写真だけ違うお手軽なもの。創意工夫が言葉だけでなく実行できるかどうか。公明党の宣伝物は研究に値する。彼らの訴えは1時間で終わり。わたしはそれからも1時間10分訴える。とにかく暑い。途中でジャケットを脱いだ。今度もまた栃木県からOさんがボランティアで参加してくださった。練馬駅前に戻り、中村橋駅、さらに光が丘で「辻説法」。平河町の本部で実務。新宿に出て竹村文近さんに鍼を打ってもらう。まさに体力仕事。そうか。昨年の参議院選挙の結果が出てからもう1年になるのか。最近はヨセフ・スークのバッハが気持ちを落ち着かせてくれる。


文鮮明教祖が乗っていたヘリは50億円

2008-07-30 05:24:43 | 統一教会

 7月29日(火)練馬で路上の訴えをしていたら女性から声をかけられた。「あらっ、アリタさん、テレビから消えたからどうしたんだろうと思っていたら、こんなところにいたんだ」。「病気なのか、忙しいのかと思っていたんですよ」などという方もいらした。それでも不思議なことにいまでもいちばん多いのは「いつも見てますよ」という声だ。タクシーに乗ったら、ドライバーが「コメントは大変でしょう」などと言い出した。「いえ、いまは出てないんですけど」と答えても、「準備はどれぐらいかけているんですか」などと質問してくる。「いえいえ」と言いながら、内心で困惑している。イメージは固定化されるのだろう。ドルチェビータの万年筆でお礼状を5通書く。新宿で散髪。ある書店で藤原新也さんの新刊が出ていることを確認して池袋。この書店で買わないのは、売り場責任者が自分のイデオロギー(虚偽意識)で判断して品揃えをしているからだ。それはそれでよし。しかしバランス感覚に欠けている。ある思想的傾向にある筆者が単行本を出しても、この一階ではたいていさりげなく排除されているのが理解できない。リブロで藤原さんの『日本浄土』(東京書籍)、川西政明さんの『吉村昭』(河出書房新社)を入手。久しぶりに「華八」。文鮮明教祖が乗っていて不時着、炎上したヘリの値段についての質問がコメント欄に寄せられた。「週刊文春」の石井謙一郎さんが調べた興味深い事実を紹介する。「一行が乗っていたヘリは、シコルスキーS―92。韓国大統領の専用機と同じで、値段は約50億円。文教祖がこの最新大型ヘリを使っていたのには理由がある。04年、教会系メディアの米ワシントン・タイムズは、ヘリコプターの世界トップ企業・米シコルスキー社を韓国に誘致する契約を締結。新たに韓国タイムズ航空という子会社を設立し、ソウルからほど近い金浦市に9万坪の土地を確保。2000億ウォン(256億円)の巨費を投じて、金浦航空産業団地の建設を共同で進めている。生産工場のほか、離発着場、訓練センター、航空宇宙博物館などを備え、アジア最大の民需航空産業基地とする計画。狙いは中国市場だ。06年6月に起工式を行ない、昨年10月には1段階竣工記念式があった。完成は来年7月の予定だという。今回事故に遭ったヘリは、06年の起工式翌日に納入され、統一航空の所有となったものだった」。情報では統一教会はこのヘリを3機持っているという。


路上の光景(2)

2008-07-29 08:43:08 | 随感

 7月28日(月)「ガンバレー!」。「辻説法」を終えて頭を下げたときだった。高齢男性がそう叫び、女性も「ガンバって」と声にした。練馬高野台駅で後期高齢者医療制度の問題を語ったとき、立ちどまる人が増えてきた。その前には消費税増税を狙う政府・自民党を批判し、日本の将来構想を語ったのだが、反応が違う。その男性と立ち話。練馬のある経営者で、これまでずっと自民党を支持してきたという。「こんどだけは許せないんだ。自民党には投票しないよ」と怒っていた。昨年は年金問題で自民党への批判が高まったが、その解決もままならないままに、こんどは高齢者問題だ。昨年は参議院選挙の前から2か月動いただけだったが、いまは11か月目に入る。生活現場の声がこの身体に染み込んでいる。早朝の訴えは成増。さらに練馬区内で「辻説法」。中村橋駅で共同通信のFさんに出会う。ジムのプールに入ったものの、エネルギーがない。歩き続けて少しだけ泳ぐ。休憩室でしばし仮眠。神保町の東京堂書店、金ペン堂などを歩く。帰宅して新聞を読んでいたらいい言葉に出会った。「ミスを恐れてダイビングキャッチを試みないチームは優勝できない」(五百旗頭真、毎日新聞27日付「時代の風」)。


立川談志の遺言

2008-07-28 05:57:04 | 人物

 7月27日(日)080727_21560001 川越の百万灯祭り。新党日本の埼玉第一支部の前でスタッフとともに訴え。遠くから雷の音が近づき、いきなりの豪雨。しばらくして雨が小降りになり、再びマイクを持つ。手応えは悪くない。政治への不満が充満しつつあるのだろう。やがて時代祭の行列。新しく生れる地元文化もある。さまざまな風景を見ていて、いま読んでいる立川談志さんの慨嘆を思い出してしまった。「笑い」という問題は、時代の変化のことでもある。「この節のお客さんは、笑いに対して、こらえ性がないのか、とにかくよく笑う。演っている方でそんなにおかしいですか、と聞きたくなるくらいによく笑う」「ズバッ!といえば、笑わないのがいいお客だ!」(『立川談志遺言大全集10 落語論一 現代落語論』、講談社)。談志さんがこう書いたのは1965年のこと。いまから40年以上も前にこう指摘していることに驚く。いまはもっと笑うからだ。テレビ芸人は、観客の笑いを誘う前に、自分たちで笑っている。しかもゼンマイ猿人形のように手を叩きながら。談志さんはいまの「笑いの現場」をどう思っているのだろうか。


星になったテレサ・テンの弟

2008-07-27 11:04:27 | 人物

 7月26日(土)0001874m 石神井公園で「有田塾」。講師は森まゆみさん。「仕事もして、恋もして」というテーマで話をしていただき、対談では東京の景観問題や女性の社会的地位の変化などについて聞いた。練馬の事務所に戻り、スタッフとこれからの行動について打ち合わせ。いったん帰宅してお礼状などを書く。そのひとつが音楽評論家の中村とうようさんへのもの。中村さんがテレサ・テン19歳のときの映画「歌迷小姐」を見せてくださるという。まだ中学生くらいにしか見えない19歳のテレサのういういしい姿と歌のうまさが充分に味わえるようだ。そのお願い文の最後に、テレサの弟ジム・テン(鄧長禧)が23日に54歳で急死したことに触れた。その日の夕方に舟木稔さんから一報があったが、遺族の意向でマスコミには知らせないで欲しいというのでいっさい黙していた。ところが23日には中国語ネットで報じられ、日本のマスコミも動き出した。高度情報社会にあっては、事実を隠すことのできる時間はせいぜい数時間なのだろう。細かい事実関係が報道では間違っているが、ジムが上海の病院で亡くなったことはそのとおりだ。遺体は上海で荼毘に付され、28日に台湾に戻る。1992年にテレサ・テンを取材してからというもの、折りに触れてジム・テンから多くの協力をいただいていた。同時代に生きた友人のひとりがまた逝った。都はるみさんの中村一好さん。そしてテレサ・テンのジム・テン。人生とは何と多くの哀しみで満ちているのだろうか。荻窪の「鳥晴」で宮村峻さん、石井謙一郎さん、そして元統一教会メンバーと情報交換。


劇団四季の「南十字星」に感動再び

2008-07-26 08:13:23 | 人物

 7月25日(金) 早朝の訴えは上井草駅。とにもかくにも暑い。踏み切りを越えた駅の反対側には自民党の石原伸晃さんのスタッフがいた。同時間帯にかち合ってしまった。これまでにも自民党現職議員や共産党の予定候補者と重なることがある。その場合にはすでに訴えがはじまっていれば、反対側に移動したりしたものだ。7時になったので訴えを開始。ところが石原さんの秘書たちは、自分たちが先にいたのだから別のところに移動してくれと強行に求めてきた。しかし石原さんご本人はいまだ到着していない。そのまま訴えを2時間ほど。石原さんたちはどこか別のところに移動していた。今日もまた栃木からボランティアでOさんが駆けつけてくれた。アメリカから一時帰国している長女も参加。総勢で6人ゆえにリーフレットの配布数はこれまでで最高だった。手にしたハンカチはビショビショ。終わってから絞れば汗がしたたるほどだ。眼鏡を取るとレンズに白い結晶ができていた。練馬区内で訴えて事務所で雑務。ジムで泳ぐ。青空を仰ぎ見ながらプカリと浮かぶ。快適。浜松町で家人、長女と待ち合わせて劇団四季の「南十字星」を観る。主人公の「保科勲」は、単行本『X』の主人公である木村久夫さんがモデルだ。絞首刑となる前に語りかける最後のシーンでは会場から鼻をすする音があちこちから聞こえてきた。それは木村久夫さんの遺書をもとにしたセリフなのだ。本物の遺書はさらに衝撃的。「書かねばならない」という衝動が強く襲ってきた。「この国を変えなければならない」という思いもまた最高に高まっている。そんな思いを自覚しながら劇場を出た。


文鮮明教祖夫妻は「軽傷」ではない?

2008-07-25 05:57:58 | 統一教会

 7月24日(木)統一教会の文鮮明教祖が19日夕刻に遭難して、すでに5日が経過した。教祖も妻の韓鶴子女史も軽傷と公式には発表された。それでも詳細が不明なために信者の間でもさまざまな憶測が流れている。わたしのように統一教会に批判的な立場にあっても、教祖の今後はただちに日本の組織に反映されるから無関心ではいられない。いまだ霊感商法に駆り立てられる信者もいれば、日常的な献金要求に耐えられない信者もいる。70年代から金権体質に変質した統一教会が路線を大きく変更しなければ、その経済的負担はさらに増大するばかりだ。その推進力が文鮮明教祖であることは誰も否定できないだろう。政治(国会から地方まで)への浸透、合同結婚式の「無理」などなど、統一教会は多くの問題を抱えている。日本の政治・経済の対米従属も問題なら、統一教会の対韓従属もまた変わらなければならない。そう思っている現役信者も多くいる。突然に起きた事故の行方が注目されている理由である。その文鮮明教祖夫妻は、韓国の複数の内部情報によれば、発表されたような「軽傷」ではないという。教祖は数日前からようやく食事をとれるようになり、韓鶴子女史は手術を必要としているというのだ。この情報は日本にも流れてきており、統一教会本部でも幹部は容体を心配するばかりだ。霊感商法を行えばマスコミの批判や警察当局の捜査の対象になる。そのことを恐れて日本の信者幹部のなかには「これまでのやり方を改めよう」という動きがある。ところが韓国から派遣されている幹部は、それを認めようとしない。矛盾の内向する現状にあって、文鮮明教祖の容体は、ただちに今後の路線に結びつく。状況変化があれば引き続きお知らせする。銀座「壹眞珈琲店」で「週刊女性」の取材を受ける。インタビュアーは美空ひばりさんの著作もある鳥巣清典さん。「忘れられない母の味」で2時間語る。日本橋「丸善」で葉書を買い、神保町「萱」。


文鮮明遭難「状況報告書」

2008-07-24 10:14:24 | 統一教会

文鮮明教祖の乗ったヘリが不時着、爆発した事故について京畿地方警察庁は、次のような報告書を作成している。ただし教祖などの容体については病院側の説明を記したもの。その後の状況については依然として明らかにされていない。なお本日発売の「週刊文春」に記事が掲載されている。

■状況報告書 京畿地方警察庁 広報室  2008.7.19.20.03

●題目 ヘリ機墜落事故発生報告
1.発生日時及び場所
  2008年7月19日17時10分頃
  京畿加平郡雪岳面(カピョングンソランミョン)ソンサンリ所在 
  清心病院博物館右側300㍍の野山

2.概要
  統一教清心病院財団民間ヘリ機(SR 92WHD)で、同ヘリ機は、ソウル蚕室(チャムシル)から16名が搭乗(操縦士など3名、他一般人13名)して出発し、雪岳面所在の清心病院に移動し、博物館のヘリ離着陸場に移動中、気候条件の悪化で墜落。
3.原因
  捜査中
4.被害程度
  人的被害 別添名簿参照 
  物的被害 ヘリ機全焼
5.処置
  17時10分 112申告受付(119消防署から通報)
    17時11分 巡察車17号、112打撃隊、刑事機動大車両、科学捜査班出動
    17時13分 京畿道地方警察庁現場出動
    17時20分  状況室長現場出動
    17時30分 署長現場出動
    18時30分 京畿2庁科学捜査班出動要請
  *加平警察署長、状況室長(生安課長)112打撃隊、科学捜査班、刑事当直、雪岳派出所など16名
  *119救急隊 総24名(含む後続出動人員)

●別添
  負傷者名簿
  男性 10名
  文鮮明(88)、文ミョンナム(97)、文シンジュン(4)、朴キュドン(57)、金ブテ(51)、朴ジョンホン(51)、李サンスク(51)、金ギュファン(38)、李ソンポム(36)、金ヒョユン(61)
 ●女性6名
  イム・ジソン(38)、ハン・ウオク(65)、文シングン(7)、文シンウォン(4)、チョン・ウォンジュ(51)、韓鶴子(65)
 *イム・ジソン(38)は重傷で、以外は、全員軽傷、現在付近の清心病院で治療中  


『人生、成り行きー談志一代記』のススメ

2008-07-24 09:00:06 | 読書

 7月23日(水)228 単行本『X』の主人公は木村久夫さん。関連の取材を終えて難波「グーテ」でチーズパンなどを買って新大阪。東京への新幹線で吉川潮さんが聞き手の『人生、成り行きー談志一代記』(新潮社)を読了。これほど印象に残る本は久しぶりのこと。立川談志さんは72歳になったいまは調子がよくないようだが、「六十代は心身ともに充実して」いたという。談志さんは1969年の衆議院選挙で落選し、71年の参議院選挙で最下位当選していたことを知る。衆議院の選挙区は東京8区。当時は銀座などがこの選挙区だった。反応がよく当選すると思ったものの組織の強い自民党と公明党が当選。佐藤栄作元首相との関係、夫人が現金を持参したことなど、政治の内幕としても面白いが、何よりも落語協会や落語家の素顔などが、まさに興味津々のオーラルヒストリーなのだ。何よりも「そうだ」と納得したのはこんな指摘だ。

 
〈芸〉はうまい/まずい、面白い/面白くない、などではなく、その演者の人間性、パーソナリティ、存在をいかに出すかなんだと気がついた。

 街頭演説は「大平さん(有田注、大平正芳元首相)はわかりやすかった。買い物客相手ですから、わかりやすく喋らないといけない。角さん(注、田中角栄元首相)はわかりやすい。福田さん(注、福田赳夫元首相)はレベルを下げて始めるが、ふと上ってしまう。『本物の福田ですよ』なんて言いながら、細かい数字がどんどん出てきたりする」。こういう評価が何人も続く。談志さんによれば「パーソナリティに作品は負けるんです」という。これは「辻説法」にも当てはまることだろう。技法ではなく「人間性」「存在」そのもの。東京駅に着いて銀座「山野楽器」で立川談志さんの落語CD「ひとり会」の「へっつい幽霊」「鉄拐」を入手。昨夜から強い胸焼けが続いている。溶けるような暑さのせいか。