ちくわブログ

ちくわの夜明け

『G.I.ジョー バック2リベンジ』観た

2013-06-22 19:14:39 | しゅみ道
ネタバレある。



♪リアル メーーリケン ヒーローーー
ジーーー アイ ジョーーーーーー!!!

ティレッテッテレー♪


たまには趣味の話を。

先日、すこぶる楽しみにしていた映画『G.I.ジョー バック2リベンジ』を観にいってきました。3D版。
本当は『アベンジャーズ』の頃(2012年8月)公開される予定だったのですが、アベンジャーズとの対決を避けるためかなんなのか今更「やっぱ3D化するを」とか言い出して公式サイトには「つーワケで遅れる。スマン」的な短文謝罪のみでふんまんやるかたなし。

すでにめちゃくちゃカッコイイ予告編を観まくって、フィギュアまで買って楽しみにしてたので肩透かし感異常でした。



『G.I.ジョー』はフィギュアとコミックが元ネタで、わたしはその中に出てくる『スネークアイズ』というニンジャキャラクターが子供の頃から大好きなんであります。
日本初上陸時のスネークアイズ。これだけ人気があって、当時近所のおもちゃ屋で買えなかった。


今のスネークアイズ。左が今回の映画版で右がコミック版。

銃と刀で戦う、いかしたニンジャです。


で。
半年以上たったこのほど、やっと公開されました。
予想通り面白かったです。つうか語るものが無いくらい内容はないので、以下観た直後のつぶやきを。








ていう。
最後のつぶやきに尽きますね。もうこれでもかってくらいバカ映画。


あ、でもやっぱ語り足りないので見え隠れした制作側の思惑とかもからめて書きます。


予告編でも「開始5分でG.I.ジョー全滅!」とかいってるのですが、全滅どころか前作の主人公であったデュークすらお亡くなりに。

なんだそれ。

確かに一作目はSF要素が強く、主人公たちも強化服を着たりなんかすごい戦闘機に乗ったりと、もう「ウワア」と引くくらいのバカアホドンチャン映画でした。
下地になっているコミック版(『アベンジャーズ』『X-MEN』『スパイダーマン』『アイアンマン』とかのマーベルコミックが出版)の設定も中途半端に無視してて、次どうすんのこれ。という感の否めないものでした。
まあでもやっぱり『そういう映画』として面白かった。
↓一作目の予告編



そのせいかどうか「仕切りなおし」感いっぱいで始まります。
だから前作のメインキャラクターはほとんどが出てこないで、新しくドウェイン・ジョンソンとかブルース・ウィリスが出てきます。なんかポスターとかのメインビジュアルでウソこいてますが、ブルース・ウィリスは脇役でドウェイン・ジョンソンが実質の主役です。


コブラ(敵)が米国を乗っ取る→生き残りのG.I.ジョーメンバーがそれを阻止するために戦う。
というのがおおまかな流れです。
国のバックアップも無く金も無い彼らは、前作のようにSF的な兵器は頼れず、おのれの肉体とありものの武器のみを頼りに反撃を開始します。

同時進行で語られるのが、前作でどう見ても死んだストームシャドウ(日本人のニンジャでコブラのメンバー。イ・ビョンホンが演じる)とスネークアイズ(ストームシャドウの同門でG.I.ジョーのメンバー)の因縁にまつわる話。
しれっと生き返った理由は、イ・ビョンホン様が数字(カネ)に影響するからでしょう。ほとんど意味も無く上半身裸になる。→オバチャン狂喜。
確かにスタイルいいし、ムキムキだし、見得の切り方もかっこいいし、これは日本人の役者さんで演じられる人いないのでは…と感じるほどのかっこよさでした。
Tumblrなんか見てるとストームシャドウ×スネークアイズで変なとこ(腐方面)に人気が。

このふたつの話がクロスして、クライマックスの対決に進んでいきます。

最後の対決の前、スネークアイズが復讐に向かうストームシャドウの胸元に刀を…でも実は…
という劇中一番燃えるシーンをフィギュアで再現。

ツッコミどころ満載なところも含めて本当に面白かったです。
こういう映画楽しめる脳でよかったなァ。



自慢:
スネークアイズの中の人は『スター・ウォーズ Epi.1』のダース・モールの中の人ことレイ・パークなのですが『G.I.ジョー』一作目の公開前、とあるスター・ウォーズイベントでのサイン会の折に昔のG.I.ジョーコミックを持って行き、サインしてもらいました。

「あれ知ってるのかよナイスだなお前」って感じで喜んでくれました。

以上。



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北朝鮮 よど号グループ取材記・10 『田宮高麿』

2013-06-14 00:36:27 | 映画制作
鞭聲粛々夜過河
べんせいしゅくしゅく よるかわをわたる

暁見千兵擁大牙
あかつきにみるせんぺいのたいがをよおするを

遺恨十年磨一剣
いこんなりじゅうねんいっけんをみがき

流星光底逸長蛇
りゅうせいこうていちょうだをいっす



訪朝5日目。



この日は朝から『よど号本』出版に関する打ち合わせ。カメラは回せず。
2時間ほど議論し、事務所にて昼飯。例の犬さんです

その後、休憩・自由時間となったのですが、わたしは現在グループのリーダーにあたる小西隆裕さんに、今は亡きかつてのリーダーである田宮高麿さんはどんな人だったのか?聞いてみることにしました。
知らない方のために注釈しておきますと、田宮高麿という名前は「全共闘史」「昭和事件史」と共に語られる人物であり、よど号事件といえば彼の名前が突き抜けて有名です。
95年11月30日、訪朝した塩見孝也(元・赤軍派議長)さんを平壌駅に送った翌日、心臓麻痺で死亡したと伝えられています。


小西さんはマジメな顔つきになり、「それは知っておかないかんな」と一言いいました。
そして「今は酒が入ってるから、今夜話すよ」と。
「今夜は飲まないようにするから」とも。

雰囲気がいつになく堅くなったのを感じて、ひとまず自室に戻りました。
この事務所の一室は、よど号メンバー全9人中、亡くなられた5名を遺影と共にまつってある祭壇の部屋があります。そこをバックに「小西隆裕が田宮高麿を語る」なんて映像が撮れたらいいな、と思っていたわけですが、了解自体はあっけないくらい簡単にとれました。


2時間ほど経ち再び集合し、翌日われわれは帰国の途につくため、送る会をしてくれるとのことで、いつもは来ない日本人妻のお二人も加わり、盛大に飲んで歌う、とやることになっていました。
それなのに、インタビューのために「今夜は飲まない」と言った小西さん。
そこまで敬意を払われている人物なのか。ますます興味がわきましたが…

「小西さん、やっぱり今夜はいいです。最後なので、飲みましょう。また来ますのでその時に聞かせて下さい」と伝えました。
「そうか、ならそうしようか」

こうして取材者にあるまじき能天気な行動で夜は楽しむことにしました。

いや、まあ、俺も飲みたかったから……



帰国して数ヵ月後のある日、田宮さんの娘さんとお会いしました。
「(事件やグループに)色々思うところはあるし、なんでハイジャックなんてやったの?て思う。でも、私は父を尊敬しています」



すごい人だったんだろうな、と思います。
ハイジャック時、乗客を解放する時お別れとして、詩吟『川中島』を謡ったという田宮さん。

歴史として俯瞰すると『よど号ハイジャック事件』自体はありえない、突飛な闘争・事件でありましたが「本気で革命をやろうとした人たち」を個々に迫っていくと、その若いエネルギーのほとばしりにはっとさせられることがあります。

田宮さんはそんな若者たちを引き連れて、どんな思いで海を渡ったのか。

次に訪朝したら必ずいろいろと聞いてみたいと思います。






続く

前回まではこちら
【北朝鮮 よど号グループ取材記・1 北京】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・2 平壌へ よど号グループとの初対面】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・3 よど号グループ帰国問題談話・平壌観光】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・4 人民大学習堂/万寿台の丘】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・5 主体思想塔と平壌の遊園地】
北朝鮮 よど号グループ取材記・番外編 北朝鮮のハンバーガー
【北朝鮮 よど号グループ取材記・6 祖国解放戦争勝利記念館】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・7 大同江果樹農場】
【北朝鮮 よど号グループ取材記・8 『赤軍という現象の歴史的再定義』】
北朝鮮 よど号グループ取材記・番外編 「犬食った。」
【北朝鮮 よど号グループ取材記・9 『北朝鮮という国』】



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『赤いドリル』という古書店

2013-06-09 02:39:53 | 映画制作
ちょっと前まで下北沢にあった古書店『赤いドリル』
主に「連合赤軍事件」「新左翼」「犯罪」等を専門に扱っており、わたしも3回ほどお邪魔させていただきました。
奥にはカウンターがあり、そこでお茶や焼酎を飲ませてもらったりと、なかなかのくつろぎスペースでありました。

このたび店舗をたたみ、登戸に事務所をかまえての新展開とのことで、ご挨拶がてら取材・撮影させていただきました。


店主の那須さんとは3年ほど前に知り合い、いつか取材に、と思っていました。
そんなふうにノロノロしているうちに店舗が閉まってしまったので心機一転のこのタイミングで、と。

移転してまだ間もないため片付いていないとのことですが、それもまたいい雰囲気。



床に棚にダンボールに、さまざまのお宝が眠っておりました。

夕方到着して、コーヒーをご馳走になりながら撮影そっちのけで赤軍話に没頭してしまう。
那須さんはとにかく聞き上手。普段なかなかこういった話するにも相手がいないため、乗りに乗って話してしまう。

那須さん自身の話も面白い。
それは「取材しよう」と思ったキッカケである『赤いドリル』サイトのPROFIREページに書かれてある文章「古書赤いドリル 解題」にある、あの独特の感性と当事者を見つめる視線からも伺えます。


撮影し、インタビューし、しながらも絶えることなく赤軍話。
こういうとアレですが、すごく楽しかったです。



インタビューではこういった古書を扱うことへの信念というか、矜持というか。いや、だからこそ「売る」という立場に徹し、それを通じて連赤へアプローチしていることが頼もしく感じられました。


「(関連書籍を)読めば読むほど、良い(善)・悪いで語れなくなってくる」と。

まったく同感です。





撮影終了後、駅前の飲み屋で引き続き赤軍話。
酒が入るとさらに楽しく饒舌になり、気がつけば終電ギリギリになっていました。

いったい今日一日でどれだけ赤軍の話をしただろう?
当事者の方々と一緒にいたって、ここまでずーーっと赤軍の話はしません。



赤軍には確かに、強烈にひきつけられる「魅力」があります。
それは那須さんもわたしも、それぞれの事件を現代史として俯瞰して見ながらも、そこに関わる個人・人間そのものに、とても惹かれているからだと思います。



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