また福寿草の咲く季節となりました。昨年と同じ時期に、同じ場所に、同じだけ咲いてい ました。福寿とは、幸福で長寿なこと、と有ります。福寿草は宿根草ですが、昨年咲いた花 と、今年咲いた花は同じでしょうか?昨年今時期の私と、今日の私は同じでしょうか?
昨年咲いた花は、朽ち果て土に帰っています。人間の体細胞も一年もたてば、殆ど入 れ替わっています。変わらぬ物はDNAと記憶だけ。いえ、正確に言えば一粒の宇宙線が DNAを直撃すれば進化につながります。一年も経てば記憶の中身も変わります。
真に変わらぬ物は、変わらねばと思う人の心だけです。心(自他認識力)を持たぬ動植 物は、DNAの変化(進化)にのみ、その身をゆだねますが人間は自己認識力が有るが故 に思い悩むのでしょう。人間も他の動植物も、DNAレベルで見れば永遠の命、まさに福寿 草なのです。個体特有の属性として有る「心」を有するが故に思い悩む人間、故に生物圏 の頂点に存在する人間、悩ましさの二重奏です。自己存在認識力(宗教的に言えば、煩 悩・原罪・イスラムでは何というのか知らない)と言う機能を獲得してしまった生物の宿命 なのでしょうか。来年もまた同じ時期に、同じ場所で、同じように咲く福寿草に私は成りた い。
なんちゃって、これは「私は貝に成りたい」のパクリです。
今から約30年前、青函トンネル建設中の写真です。場所は北海道方横取基地、トンネ ル内を通過中に列車火災が発生したとき、ここえ列車を引き込んで消火する場所です。
当時はまだ、高度経済成長期で、世の中それ行けドンドンの時代でしたから、掘って掘っ て掘りまくって、52kmを堀抜いてしまいました。各国からの視察団も多数訪れ、色々な質 問をしていました。その中でも有名なのが、旧ソビエトの視察団だったと思いますが「この トンネルは、一時間当たり何台の戦車を運搬出来ますか」。当然と言えば当然の質問で すが、時代背景を感じます。実際日本の自衛隊が、実物の戦車を台車に乗せて、走行実 験を行いました。
その後時代が変わり、青函トンネルは世界三大バカに一つ加わっただけ(万里の長城・ エジプトのピラミット・戦艦大和、その他諸説有り)と酷評された。中には、海水を引き込ん で水没させてしまえ、と言う御仁もいた。経済原理主義者は、今も昔も居るものですな。
トンネル掘削の進行に伴い、日々刻々と変わる地下の様子を見てきた者にとっては、地 球の歴史の成せる技をかいま見る思いがしました。とは言っても52km間の歴史は、たか だか2000万年です。地球の歴史46億年、宇宙の歴史137億年に比べれば、一瞬の歴史 ではありますが。
健全なる青少年が浜辺で何か探してますね。美しい貝殻でも有るんだろうと思い、私も 降りてみました。でも、なぁ~にもありません。かわりに貝殻の厚さが5cmも有るシャコ貝 の欠片を見つけました。元の大きさを復元すれば、優に40cmは有るでしょう。こんな大き なシャコ貝が、この辺には棲息しているのかと思い周辺をさらに探したところ、断片は沢 山有るのですが、完全な貝殻は有りませんでした。
よくよく見れば、琉球石灰岩の中に含まれるシャコ貝の化石が浸食分離され出てきてい たのです。向かいの古宇利島の道の駅みたいな所で、生のシャコ貝を売っていた。大きさ はせいぜい10cmぐらい。観光客みたいなオバサンが、一つ摘んでクンクンと臭いをかん でいましたな。少なくとも沖縄の人間ではなかろう。
さらに周辺の琉球石灰岩の露頭を見ていたら、先端は欠けていたが、ほんのり赤みが 残った10cmぐらいの巻き貝の化石が半分岩に埋もれていた。開口部に横に切れ込みが 有り、これは絶対に「オキナエビス」だと確信し、靴で蹴飛ばし採ろうとしたがしっかり固結 し採れなかった。日時は2月21日、写真の左端汀線の露頭です。
何方か現地で確認し、本当にオキナエビスだったらコメント下さい。間違っていたらゴメ ンナサイ。今度から旅行に出かけるときは、ハンマーとタガネを持って行くぞ!
宇宙とは、本来古今東西を表す漢語であることはご存じの通り。時間と空間を表す言葉です。物質と空間と時間を体系ずけたのはアルバート、アインシュタインですが、その遥か2000年以上前から中国人は、時間と空間を概念として区別する言葉を持っていたのです。この写真は、付加体の岩峰越に見た北極野です。この地における付加体は、せいぜい二億年ですが、写っている星は200~300光年にすぎません。
目の前の二億年に思いをはせるか、はたまた見えざる137億を見据えるか、これも又個々人の概念の問題です。見るは感覚、思うは概念、はたしてどちらが正しいんでしょうか?物理と数学の世界は、感覚を超越しているが、実験的には証明されている。
眼に見えぬ物、肌で感じ得ぬ物、これを実在として生きて行くためには、第二のコペルニクス的展開が必要な時代なのでしょう。かのアインシュタインが、最後まで疑問に思っていた素粒子の遠隔作用などはその最たるものです。
今日はセリを摘みに行きました。私が知っている穴場は、当然皆が知っているらしく、採った跡が沢山有った。でも一面の群生地で、それこそ売るほど生えています。野生のセリは、根が絡み合い泥やゴミを洗い流すのが大変です。生の葉を一口噛んでみたら、ピリッとした辛みが口中に広がり、栽培ものとはひと味違います。焼き肉の添え物とおしたしで、今日の晩ご飯とします。 帰りしなに、外観の綺麗な中古不動産物件を見つけました。不動産屋に聞いたら、15年以上人が住んでいないため、中はブヨブヨですよ、とのこと。何件か引き合いが有ったが、内装に金が掛かりすぎるため諦めたらしい。建坪36坪、敷地面積158坪、780万円・・・高い!でも来週中を見せてもらうことにした。