解散命令裁判に関する他の宗教法人との比較
文科省による家庭連合の解散命令請求が妥当か否かは、解散命令請求裁判に関する以下の9つの他の宗教法人と比較して考えるべきでしょう。
A 解散命令請求された
以下3つの宗教法人は、集団リンチ殺人等の刑事事件を起こし、解散命令請求の裁判を受けました。
しかし、裁判所は、以下の3法人に解散命令を下しませんでした。
そのため、これらの3法人は、現在も宗教法人として存続しています。
1 | 念法眞教 | 1961年ころ、教祖が多くの女性信者に猥褻行為・強姦を行い、信者を騙して寄付を募り、さらに病人の信者に苦行を強いて死亡させた。 |
2 | 世界救世教 | 1968年、幹部らが信者に心霊療法を施して死亡させた。 1976年、理事2名が贈賄容疑で逮捕された。 |
3 | 法友之会 (現空聖会) | 1990年、教祖と信者7名が京都府の海岸で「懺悔をさせる」と称して信者に暴行を加え、溺死させた。 |
B 解散命令請求されていない
以下6つの宗教法人は、集団リンチ殺人等の刑事事件を起こしました。
しかし、これらの法人は、解散命令請求の裁判も、質問権の行使も受けず、現在もほとんど宗教法人として存続しています。
B-1 集団リンチ殺人
以下の3法人は、集団リンチ殺人を犯しましたが(神慈秀明会は、法人の関連行為と言い切れなさそうですが)、解散命令裁判も受けずに存続しています。
4 | 神慈秀明会 | 1995年、悪霊を祓う祈祷行為と称し、元信者の祈祷師が暴行を加え続け、7名を死亡させた(福島悪魔祓い殺人事件 -「元」信者のため法人との関係は不明瞭)。 |
5 | 紀元会 | 2007年、多数信者が共謀し、内部のもめごとを理由に集団で信者に暴行を加え、死亡させた。 |
6 | 空海密教大金龍院 | 2012年、信者9名が教義をめぐるトラブルを理由に集団で信者に暴行を加え、死亡させた。 |
B-2 多数の刑事事件
以下の2法人は、集団リンチ殺人ほど悪いことはしていませんが、多くの刑事事件を犯しました。それでも解散命令を受けませんでした。顕正会は今なお、存続しています。
7 | 顕正会 | 1999年以降、現在まで少なくとも12件の刑事事件を起こしている。 2003年、顕正会地区部長が殺人罪で懲役15年の有罪判決を受けた。 |
8 | 法の華三法行 | 2000年~、教祖福永法源氏ら13名が詐欺容疑で有罪判決を受けた。 |
9 | 聖神中央教会 | 2005年、代表(主管牧師)が、少女5名を、21回も強姦等して、懲役20年の有罪判決を受けた。 |
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昨年の8月くらいから、「家庭連合に対して解散命令するか」って報道がされてきました。
組織性だとか、小川さゆりさんとかの報道がたくさんされました。
しかし、本当は、これらの9つのケースとの比較をして、報道がされるべきだったのではと思います。
社会の木鐸たるべきメディアの方々の、今後の奮起に期待します。