川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

『ためらいの倫理学』 内田樹

2024年06月11日 | 
内田樹の初めての単著。




彼の思想のエッセンスが詰まっている。

以下2つに象徴される「ためらい」こそが知性である、というもの。



自分の正しさを雄弁に主張することのできる知性よりも、自分の愚かさを吟味できる知性のほうが、私は好きだ」(p.349)

「私は知性というものを『自分が誤り得ること』についての査定能力に基づいて判断することにしている。」




私が、Twitter よりブログを好むのも、この「ためらい」をTwitter の短さでは表現できないから。

ためらいを表現するには、言葉を慎重に紡ぐ必要があるから。

端的には、Twitter では知性は表現できない。知識は表現できても。

だから、本当に「知性的である」ことを望む者は、Twitter 界隈には生息しないのではないか。少なくとも。Twitter を主戦場とは絶対にしない。

だから私は「Twitter を主戦場としている人」は信用しない。

ーーーーーー

ちなみに、紀藤正樹先生とか鈴木エイト氏の主張には、「ためらい」の欠片も見えない。

人は政治的になると、ためらいを示さなくなる。

政治性というのはある意味党派性であって、それは排他性と攻撃性である。

ためらい」を示す者は、政治的な攻撃性を示すことができない。

ま、これは普通の/二流の政治家の話であって、本来的な、理想的な、一流の政治家ってのは、ためらいを示しつつ、いい政治をするのかもしれませんが、、、

ーーーーーー

私のこのブログの開設当初は、内田樹本の書評ばかりを書いていた。それくらい内田樹に傾倒していた。

その内田の本をまた読んで、ああ、いいタイトルの、内田のエッセンスが詰まったような本があったなと思って、『ためらいの倫理学』を思い出しました。

内田童貞の方にはお勧めします。私も再読しようかな、、、
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自立とは

2024年06月11日 | 
ニーチェの本はろくに読んでない。

取り急ぎ100分de名著からかなと思って、西研さんのニーチェ本を読破。

他者の助けを適切に求めることができるのも、自立。

一人では生きていけないからね。

いい発想の転換を知りました!

少し頭が柔らかくなりました。
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経営者必読の本が出ました

2024年06月09日 | 
経営者必読。管理職必読。

内容まだ読んでいませんが、この書評から、そう思います。



読んだらまた書評書きます‼️


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原爆裁判

2024年06月06日 | 
「原爆投下は国際違反である」

こんな、忖度のない、勇気ある判決を書いた女性裁判官がいたんだ。

知りませんでした。ポチらねば!



今朝の日経の広告から。
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『成瀬は天下を取りに行く』

2024年05月31日 | 
えらい人気の小説みたいですね!

弁護士ランキング一位の中村直人先生もハマっていらっしゃるそうな。

私は読む暇なさそうですが、子供たちのために買いました‼️



  後記:小六の次男が2日で読んでました、、、 小六でも読むの早いんですね、、って、受験生なのにこんなの読んでていいのかな、、、

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欲しいけど高い

2024年05月30日 | 
中島敦の本は漏れなく買う。彼に関連する本はおそらくすべて買ってきた。

毎日のジョギング中も、『李陵』か『弟子』をAudibleで聴いている。

そんな中島敦フリークの私でも、この、 6600円(!) の本は高すぎて買いません、、

ちょっと高すぎでは、、、

5年後くらい、メルカリで値が下がるのかな、、、 どこかで立ち読みして、それでもすごく良かったら書いますかね、、、
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良い本を見つけました

2024年05月28日 | 
裁判官の書いたいい本を見つけました!



読み終わったら、また、ブログ書きます!

 


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寺田寅彦『どんぐり』

2024年05月27日 | 
 
漱石とか美智子上皇后が激賞した寺田寅彦 『どんぐり』。

ほぼ実話。

漱石は『野菊の墓』より良いとさえ言った、、、


 

『野菊』ファンの私としては読まざるを得ない。

『どんぐり(団栗)』は、すごく短い短編。

冗長ではない文章の、シャープな展開。
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最近仕入れた本

2024年05月27日 | 
最近仕入れた紙の本。

法律の本は除いています。
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今日仕入れた本

2024年05月25日 | 
最近はインプット病にかかっており、一日数冊の本が届いている。

冒頭が今朝届いた本。

今年、電子書籍で読んだ本は、まだ130冊、、、

 


紙の本を合わせて200行ってないな、、

ちょっとペース上げないと、年間500冊に届かない、、

今年前半はTwitter を見すぎて、読書数が減ったので反省している。

2年続けた、年間500冊読破は今年も達成します!

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『利他…の倫理学』 近内悠太

2024年05月25日 | 
『世界は贈与でできている』の近内悠太さんの最新刊。



これ ↑ は、なかなかいい・面白い本でした。

令和の世の中、「贈与」(gift)がキーワードになりつつある。

資本主義のギスギス感を和らげるものとして。アンチテーゼとして。

戦前は、忠義・滅私奉公。
昭和は、自己犠牲。
平成は、利他。

こう、時代精神は変わってきた。時代の空気・雰囲気は変わってきた。

令和は?

令和は、贈与。

与えること。見返りなく、与えること。

忠義も、滅私奉公も、自己犠牲も、利他も、贈与も、ほとんど重なる。

贈与されたものを、適切に評価する人がいないと、パワハラになる。

そうならないように、贈与されたものを、適切に評価するシステム・プラットフォームを作ろうとしているのが、哲学者・荒谷大輔の『贈与経済2.0』。



この本で、荒谷教授は、ハートランドプロジェクトというものを立ち上げ、「ポスト資本主義」に果敢に挑戦されようとしている。

昨日ランチしていろいろワクワクするお話を伺って来ました!

本稿のテーマである、利他とか贈与とか、その辺を深掘りできそうな本。



ポチりました。

またいい情報あったらご連絡します!


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義人とは

2024年05月24日 | 
義人とは何か、---怒ることを知れる者である

三木清

____________

三木清は、西田幾多郎の一番弟子の「天才」哲学者。

岩波文庫を創刊したことでも知られる(あの「読書子に寄す」は三木清がドラフトした)。

義人は、私憤はともかく、義憤と公憤を逞しくする。


 

さすが出久根達郎はいい言葉を拾う。


 
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三浦小太郎さんがいい

2024年05月21日 | 
三浦小太郎『渡辺京二』を読み始めた。

30分くらいしか読んでないけど、いい。

ビシビシ刺さる。

三浦小太郎さんは、この本が初の単著とは思えないほど、ものすごいインプットをしている。

この三浦小太郎さんの文章を1、2頁読むだけで、オッソロしいほどのインプットをしている方だと分かる。

文章の質は読書量に比例する。

ーーーーーー

以下は、この本の、水俣に関連する記述から、刺さったことをいくつか。

■ 渡辺は「小さきもの」への視点を外さなかった。

 
「完全な敗北とは、要するに、忘れ去ること、とりわけ自分をくたばらせたものを忘れ去ること、人間どもがどこまでいじわるか最後まで気づかずにあの世にいっちまうことだ」

 フランスの文学者セリーヌ。

 紀藤正樹氏や鈴木エイト氏が「どこまでいじわるか最後まで気づかずに」あの世にいっちまうことがないようにしないと。

■ 世界文学全集に入っている石牟礼道子の『苦海浄土』の原題は『海と空のあいだに』だった。

 分かる。水俣の、透き通る海と、突き抜ける空を見てきた私には、分かる。



『海と空のあいだに』と題した石牟礼道子が、どんな情景を心に描いていたかが。

■ 石牟礼道子は「市民」という言葉を拒否する。

…紀藤正樹先生に聞かせたい言葉。紀藤先生も石牟礼道子を読んだらいいのに。邪悪なところが少しは浄化されるでしょう。

■ 石牟礼・渡辺は水俣病患者と「心中」した。だから石牟礼には患者の魂と怨念が「乗り移った」。

…そう。クライアントに憑依するのが弁護士の仕事。私もクライアントと「心中」してクライアントが私に「乗り移る」ようにしないと。
 
 
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『渡辺京ニ』 三浦小太郎

2024年05月21日 | 
水俣に行った際、何かの会話で本を探していて、出逢った本。すぐポチった。



2016年に出たこの本を読まずに読書人を気取っていたことが誠に恥ずかしい。

水俣をある程度学び、ユージン、アイリーン、川本、石牟礼、渡辺、江頭、島田、細川らを固有名詞として記憶している私ですが、この本を知らなかった不学を愧じ入る。

この本を読まずに読書人は名乗れないんじゃないか。

それくらい価値がありそう。

中身はまだ読んでませんが、渡辺京二ってのはそれくらい価値のある言論人・作家だと思っている。

渡辺童貞の方は、まずはこの本からお手に取りください。 ↓




まず、タイトルがいいですよね。

逝きし世の面影。

文語体。

ーーーーーー

『逝きし世の面影』は、500年、1000年の後にも残る作品。

江戸の、明治の日本が、世界からどう見られていたか。

その「事実」だけを淡々と綴った。

それだけの本。

それだけの本だけに、ものすごい本。

作者渡辺の主観はない。客観だけがある。

客観的な事実だけが、客観的なだけに、圧倒的な迫力を持って、迫ってきます。

本ブログ読者諸氏の皆さん。

是非、『逝きし世の面影』をご覧ください。

渡辺ワールドにようこそ!
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出久根達郎も内村鑑三『後世への後世への最大遺物』から最大の影響を受けた

2024年05月18日 | 
出久根達郎も、内村鑑三『後世への後世への最大遺物』から最大の影響を受けた。

やっぱり。

心ある者は、内村『最大遺物』を避けて通らない。どころか、高く評価する。




以下の現代語版が、結構、私に刺さった。



内村が説く「勇ましく高尚なる生涯」を超える価値観は、私には編み出せない。

おそらく、今後も、未来永劫、出てこないかもしれない。



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