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ある阿呆がいました~よた話

http://web.archive.org/web/20080312224747/http://gold.ap.teacup.com/tatsujinkaisou/21.html

2006/7/13

「ある阿呆がいた」  
 ある阿呆がいたのです,まだら服を着た阿呆が。やつは寝そべって日向ぼっこをしながら,運命の女神をののしっていました。
 やがてポケットから日時計をとりだすと光の失せた目でそれを眺めながら,吐いた言葉はまさに賢者の言でした。
 「今は10時である,とやつははじめました。こうしてわれわれは世の中の移り変わりを知ることが出来るのだ。
 一時間前は9時であった。一時間後は11時であろう。かくのごとく時々刻々われわれは熟していく,しかしまた時々刻々われわれは腐っていく」<シェークスピア・お気に召すままより>

 ある頭狂大學の阿呆な哲学青年がとびきり美人と友達になりました。デートではデカルトやへーゲルを語り,彼女は興味を示すそぶりをしていました。
 食事中でも恋愛論や唯物論からトーマス・アクイナスまで語り,手も握らずキスもせず二年間がたちました。バイトのお金は全部彼女のためにつぎ込みました。純愛です。美しいです。感情から見ての欲情と理性からみての抑制の狭間で青年は苦悩の日々を送っていました。

 そんなある日,この阿呆は酔っ払い新宿の風俗街を一人でさまよっていました。悪魔の囁きでしょうか,青年はある風俗店に吸い込まれるように入って行きました。そこで遭ったのはあの憧れの人です。一万円払って2,000円のおつりをもらい,願いは叶いました。翌日青年は全ての本を焼き払ったとさ。
(落ちをつけましょう。その後二人は結婚しました。青年は行為が終わるとあの時の癖で,枕元に一万円を置きました。すると妻はすかさず,ハイおつりと言って2,000円くれました)パチ・パチ・パチ!

 悪そうに見えて,いつだって善良この上なし~これが偽善さ。
            オスカー・ワイルド

 仕事は好きだ。実に素的だ。わたしは坐って,何時間も人の働くのを見ていられる。      JK・ジェローム

 良心と臆病~実は同一物   オスカー・ワイルド

 その男の不眠症は悪症で仕事中も寝られなかった。
               アーサー・ペア

 女の友情ってのはね,中断されている敵意なのさ。
               ド・リバロール伯爵

 女ってのは,いつ勘定書きをだそうかばかり考えている。
               へミングウエイ

 私は人物のままに肖像画をを描かない。肖像画に人が
 似るように描く。   サルバドール・ダリ   

 美人になればなるほど,お道具は貧弱になる。達人 

 善良そうに見えて,悪行(ソドム)を理想とする。
 これは真理ではないが,偽善でもない。     達人
 
不道徳教育講座
 
https://matoyomi.hatenablog.com/entry/20131102/1383363649
 

【寄稿】ブロガー必読!?三島由紀夫『不道徳教育講座』のすすめ

今回はid:emottoさんから寄稿していただきました。人の記事で自分にアフィ収入が入るのが嫌だったので書籍のリンク先はamazonではなく読書メーターです。それではどうぞ。

はじめまして。タコ(id:emotto)と申します。アラサー独女です。

局長さん(id:kyokucho1989)がブログ寄稿を募集されていたので、思い切って応募してみました!

はてなでブログを始めるにあたり、カスタマイズ方法など局長さんのブログを参考にさせていただきました。
私の周りの理系男性は小説を全く読まない人が多いので、読書量もすごい方だなーと思っております。

『不道徳教育講座』について

今回、三島由紀夫『不道徳教育講座』のご紹介をさせていただきたいと思います。
昨年あたりから夏の読書フェアで平積みされているのを目にするので、読まれた方も多いかも。


不道徳教育講座 (角川文庫)
不道徳教育講座 (角川文庫)


局長さんと同じくらいの歳にヴィレッジヴァンガードで見つけて読み、それ以来、たまに読み返しては「なるほど」と、うなる一冊です!

三島由紀夫は結構好きで、勝手に“ゆっきー”とあだ名で呼んでいますが、『仮面の告白』『潮騒』『金閣寺』などの代表作は読んでおらず、こういったマイナーな作品ばかり読んでいます。

さて、『不道徳教育講座』という作品名から想像されるとおり、各章には、世の中の道徳、倫理、常識観といったものを過激に批判するようなタイトルが並びます。たとえば、「弱い者をいじめるべし」「人の失敗を笑うべし」「女から金を搾取すべし」など。

何ぃ!?と思って読んでみると、「なるほど、そういう意味か」と、思わず納得してしまうような内容のものばかり。

ゆっきーの心理洞察の深さと、ユーモアセンスに脱帽!
頭が良くて、おまけにイケメン細マッチョ……。ゆっきーサイコー!!!

ちなみに、タイトルで「え!?」と常識とはズレたことを提示し、本文で「なるほど」と思わず納得、少なくとも「まあ、そういう考え方もあるかも」と思わせる書き方は、ブログにも活かせるかもしれない……(今テキトーにひらめいた)。

では、私が好きな章を3つ紹介します。

童貞は一刻も早く捨てよ

そもそも男の人生にとって大きな悲劇は、女性というものを誤解することである。童貞を早く捨てれば捨てるほど、女性というものに関する誤解から、それだけ早く目ざめることができる。男にとってはこれが人生観の確立の第一歩であって、これをなおざりにして作られた人生観は、後年までもユガミを残すのであります。

肉体的童貞より、精神的童貞を捨てることを、より重視して書かれています。
私は女性なので童貞については分かりかねますが、異性に対する理想や誤解が悲劇を生むという点については納得。
肉体的童貞でなくても、「この人、女性に理想を抱きすぎ…」という方もいますし、その逆もしかり。

馬鹿は死ななきゃ……

バカという病気の厄介なところは、人間の知能と関係があるようでありながら、一概にそうともいいきれぬ点であります。(中略)秀才バカというやつは、バカ病の中でも最も難病で、しかも世間にめずらしくありません。バカの一徳は可愛らしさにあるのに、秀才バカには可愛らしさというものがありません。


バカの症例として、「秀才バカ」「謙遜バカ」「ヒューマニスト・バカ」「自慢バカ」「三枚目バカ」「薬バカ」……と、ほとんどの人がギクリとしそうなもの、ゆっきーは容赦なく列挙します。

で、終盤に

利口であろうとするのも人生のワナなら、バカであろうとすることも人生のワナであります。そんな風に人間は「何かであろう」とすることなど、本当は出来るものではないらしい。

と。

10代の頃、「頭の良い人間になりたい」と思っていて、それでガリ勉しちゃったり肩肘張ったりしちゃったけれども、なんだか良い意味でバカらしくなってきて、生きるのが楽になりました。

告白するなかれ

どんなに醜悪であろうと、自分の真実の姿を告白して、それによって真実の姿をみとめてもらい、
あわよくば真実の姿のままで愛してもらおうと考えるのは、甘い考えで、人生をなめてかかった考え方です。
というのは、どんな人間でも、その真実の姿などというものは。不気味で、愛することの決してできないものだからです。
これにはおそらく、ほとんど一つの例外もありません。
どんな無邪気な美しい娘でも、その中にひそんでいる人間の真実を見たら、愛することなんかできなくなる。

これは今でもハッとさせられます。(つまり成長していないということ…)
かつて、何でも話して何でも受け入れてくれるような恋人がいて、それを愛だと思っていたフシがあった。
けれど、それは自分の弱さや甘えを押し付ける一種の暴力のようなものだったなと、反省しております。

今でも、気の置けない友人とお酒飲みながら、ついつい身の上話がヒートアップして泣き上戸になったりしてしまうので、気をつけたいと思ってます。禁酒!!!

“ゆっきー”こと三島由紀夫について

私の中でのゆっきーは、もうこの世にいない作家さん。いつの時代の人だっけ?大正?昭和初期?くらいの認識で最初は読みました。
一方、私の両親世代にとっては、同じ時代を生き、センセーショナルに自害した作家。
母は「テレビで見てびっくりした」と言い、当時、東京にいた父は「騒動を知って野次馬に行った」と言う。

私はもともと村上春樹をよく読んでいたため、1970年前後の日本や、政治に熱狂する若者たちにも興味があった。
(村上春樹の小説ではそういった出来事には冷めた主人公が多く登場する)

ゆっきーも私の読んだ作品からのイメージでは冷めた方なのかと思っていたけれど、熱狂側だったのか…と知った時、とても感慨深かったです。

不道徳教育講座
 
 
 
こういうのを任侠の世界では男を見せるといいます。男でも女でもこういうメリハリをつけることは肝心でしょう。夫が会社を辞めさせられたときあるいは希望退職という強要退職させられた時通常女が言う言葉で絶望するのが落ちです。しかし次の一言を言う女がいたとしたら夫は惚れ直します
 
『世界中の人間が貴方を嫌いで敵になったとしても私は貴方を信じ最期まで応援します』と。
 
しかし現実は真逆でしょう。ヘミングウエイは『日はまた昇る』でこう言っています.........女というものはいつ請求書を出そうかとばかり考えている,と。結婚生活ではセックスは無料ですが女はちゃんと数えているのですよ。クワバラクワバラ(笑)
 
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