弁護士山本行雄 情報提供 札幌弁護士会所属

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基本高水問題 河川計画の合理化メソッド

2011-11-14 15:22:13 | ダム基本高水問題

*河川計画における「基本高水」が本格的に議論された最初の例が「千歳川放水路問題」だと言われています。この計画は1982年に石狩川治水計画に組み込まれましたが、1999年に中止になりました。この問題に関わった当初は「基本高水」という言葉も初めてで戸惑いました。その後河川計画の標準的な教科書に当たっても今ひとつすっきりしませんでした。1994年7月に北海道開発局から「千歳川放水路計画に関する技術報告書」が公表されました。この報告書は「建設省河川砂防技術基準(案)」の典型的な応用例でした。特に基本高水決定に至る基本的なデータ処理が具体的に記載されていたので、一気に理解が進みました。計画再検討のために北海道庁によって設置された「千歳川流域治水対策検討委員会」の拡大会議のメンバーになったので、そこで検討手法を提起しました。検討委員会は無視を決め込みましたが、同じく拡大会議のメンバーを出している6市民団体がこの手法によって委員会に検討案を提出しました。千歳川放水路計画は中止になりましたが、基本高水問題を克服するにはいきませんでした。しかし、ここでの経験は、全国の河川計画に取り組む方に参考になると思います。それなりの量もあり投稿先もないまま経過していましたが、北海道自然保護協会の「北海道の自然第49号」に載せていただきました。PDFで提供していますので参考にしていただければ幸いです。

河川計画の合理化メソッドー基本高水問題の克服ー