足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

明るいクリスマス・・・関心は1月相場

2014-12-25 08:21:00 | 投資戦略
NY市場はクリスマス・イブで翌日の休日を控え通常より3時間早く終わった。
出来高も普通の3分の1で市場参加者は早々に職場を離れた。
NYダウは6日間の連騰で明るいクリスマスを迎えた。
「今年も終わった」という気分が支配するが、投資家の関心事は2015年と年明けの1月相場に移る。
昨年もクリスマスは明るい気分で迎えた。8連騰のあとクリスマス明けは123ドル高になり、年末にかけて上昇し2013年末のNYダウ平均は史上最高値で終わった。明るい気分で迎えた新年であったが、2014年1月の相場は期待に反して荒れ模様になり月間で5.3%急落した。
シーズン的にみて1月相場は荒れることが多い。
2015年は日米欧とも景気は回復基調にはいり、新興諸国にも明るい見通しが多い。しかし問題はロシア、イスラム国問題という地政学的なリスクは残る。
2014年のNYダウは+9%、S&P500は+13%と大型株は好調であったが、中小型株指数のラッセル2000指数は+3.5%と出遅れた。このパフォーマンスをみて年明けは中小型株に期待する向きも出てきた。
東京市場は年初来では日経平均+9.5%、マザーズ指数-9.7%と対照的な動きであった。円安が株高の大きな背景であることを相場の動きが物語っている。
2015年の投資戦略を立てる上では注目すべき点である。

サンタークロースが戻ってきた

2014-12-24 06:03:45 | 投資戦略
クリスマス入りを控えてNY市場はサンタクロースが戻ってきた。
NYダウ平均は1万8000ドル台乗せした。5日間続騰である。原油相場が落ち着いてきたのと、第3四半期のGDPの改定値が+5%台に乗り11年ぶりの高水準になった。
ウォール街での24日の取引は午後13時に終わり、投資家は完全に休暇ムードだ。今年はサンタクロースとともに暖かい気分で、来るべき2015年の相場のことを語り合える。
東京市場も選挙が終わり2015年の相場のことを考える時期に来た。
やはり最大の相場の決定要因は米国株がどうなるかにある。
金融政策でのゼロ金利解消の時期がどうなるかにあるが、最近の連銀イエレン議長の言動では景気と相場の動向が大きなカギをにぎることになる。
いまひとつはヨーロッパ、日本、中国の景気だが政策当局が米国と同じように足元の停滞から抜け出す政策を明確に打ち出している。
このようにみるとすくなくとも2015年前半は現在のNY株相場のトレンドには大きな変化はみられない。
東京市場でも目先の注目点は第3四半期の企業の決算である。円相場の120円台からして増額修正が個々の株価の材料になるだろう。
ここで再度、強気の姿勢をとるのが自動車だが業績の好調以外に、様々な視点での技術革新が一度に吹き上げてきた。それらが材料として人気を盛り上げるだろう。
それに絡んでハイテク企業がその流れに乗る。自動車業界にどれだけ地盤を築いているかが成長の尺度になる時代に来た。
引き続き広範囲な意味でのヘルスケアにも注目したい。特に医療機器関連の再見直しである。
目先は今月のIPO銘柄の再検討である。
昨日の当ブログの再読をお勧めする。

IPO後の底入れの時期

2014-12-23 21:32:33 | 投資戦略
(余聞)
東京市場が休場の翌日はブログを執筆しないことにしているが、今回は余聞として書く。IPO(新規公開)のことである。今月は「トリトンスクエア通信」の「IPOスナップ」の欄の新規公開株の評価は大半が外れた。
今月の新規公開28社は本年の3分の1に当たり、さすがの個人投資家も疲れた。
初値買いは失敗に終わった。
ようやく東京市場でも需給関係に投資家の目が向き始めた。ウォール街では公開前にでも幹事証券に属しないアナリストは銘柄のレポートが出せるので、投資家はある程度の評価はできるが、東京市場では目論見書だけで一般には評価はまず無理だ。これでまでは機敏な投資家の思惑だけで相場形成が行われてきた。
今月、われわれが高く評価したマークラインズ(3901)は公開値の36.8%まで下落し反騰した。メディカルデータ(3902)は33.3%下落して反騰した。
先週金曜日のサイジニア(6031))も35.0%下落した。
このように並べると今週はサイジニアが底入れ反騰しそうである。ネット広告に新しい技術を導入した。
まさに(余聞)の話だが株価の習性を見るには下落率に注目して動きを追求したい。

新年に向け仕込む

2014-12-22 07:36:45 | 投資戦略
今週からNY市場はクリスマス・シーズン入りで24日は半日立会い、25日(木)は休日である。先週の米連銀FOMCのハト派的なイエレン議長の記者会見に安堵した市場は、新年に向けて活力を取り戻した。これまで慎重派であった弱気筋もブル(強気)に転化したし、秋のエボラ、ウクライナ、中国・欧州の景気の鈍化も相場には消化した。
中国、欧州と並んで問題視された日本の景気の鈍化も日銀の大胆な金融政策の断行で景気の中だるみに歯止めがかかった。懸念された円高への反転も薄れた。
ウォール街でも年末、新年相場に対しての期待感は先週来、急に高まってきた。テクニカル・アナリストは年末・年始の相場の季節的な動きに注目する。
1978年以来、過去36年間のうち12月は28回上がった。さらにこの28回のうち1月高は20回あり確率は71%である。
ウォール街の最大の関心事は原油安だが、先週末は反発した。ただこの問題は簡単には解決はしないが、世界経済にとっては金融危機とか地政学的リスクのような本質的な問題ではない。
東京市場ではこれから新政権の2015年の景気対策が本格化するし、第3四半期の企業業績の増額修正の動きが始動する。輸出関連を中心に個々の株価の好材料になる。
目先はいったん休息し、先週来、猛反発してきた自動車株に注力しよう。
トヨタ自(7203)、マツダ(7261)、富士重工業(7270)が相場のリード役である。
1月を目指して注目できる第1番手の銘柄である。



「掉尾の一振」

2014-12-20 09:49:46 | 投資戦略
NY株は上昇の勢いが鈍ったもの続伸し、今週はダウ平均が+3%、S&P500は+3.4%、ナスダック+2.4%で終わった。米連銀FOMCでは市場は新年のどこかで政策を転換しゼロ金利からの脱出の時期を言及するとみたが、「忍耐強く景気の動向をみる」という新しい文章を盛り込み市場に大きな安心感を与えた。10月末の黒田日銀総裁の異例の行動を想起させる。
イエレン議長はバーナンキ前議長の良きパートナーで裏方として政策を支えてきたが、ときどき市場を惑わせたバーナンキ流のやり方の失敗をつぶさに見てきた。
週明けのNY株は引き続きクリスマスラリーに向かって堅調な足取りで上昇トレンドをたどるだろう。ここは「掉尾の一振」が期待できる環境になってきた。
ウォール街で足を引っ張ってきた石油株などエネルギー関連が急反発した。
東京市場ではみられない現象は大手機関投資家のエネルギー関連へのポートフォリオの比率の大きいことである。2014年前半には有力なストラティジストはかならず推奨株にいれてきた。それだけに原油相場の6ヵ月前の$100台から$50台への暴落は大きなショックであった。根底にはシェール革命という大きな変革があるにしろ、これまでは経験しなかった打撃であった。
話は変わるが中国株のBYDの大きな変動もめまぐるしい。昨日は1日で19%も急騰したが、本年は30%近い下落になっていた。ウォーレン・バフェットが大株主のバッテリー、携帯電話、電気自動車の中型企業だが、バフェットは「発明王エジソンの再来」と持ち上げた。一時は含み益も大きかったがすっかり消えてしまった。「バフェットも失敗する」ことの好例だが、それでも最近のバークシア・ハザウェイ(BRKA)の株価は史上最高値で1株が$240,000まで上がった。バフェットにとってはかすり傷にもならいが、「神様も失敗を犯した」ことでより親近感がもてる。
自動車株はトヨタ自(7203)が先導を始めたが、ミスター日本としてシンボル的な存在になった。
同社が株式分割でもすれば株価か一段と人気の格を上げるだろう。富士重工業(7270)もマツダ(7261)も追随する。経営者にコーポレート・ガバナンスへの真剣な対応があれば世界最大企業のアップルに倣うかもしれない。アップルはアクティビストのカール・アイカーンが背中を押した。
 目先と新年の戦略を考える上では大きな注目点である。