フェイスブックがインターネット業界では、第2の大きな波をつくる原動力になるという見方がウォール街では有力になってきた。
先週、ゴルドマン・サックスは同社に対して15億ドル(1240億円)の資金調達をまとめて話題になっている。米国国内での募集は5億ドルにしぼり、ヨーロッパで10億ドルの資金を集める。
日経新聞によるとゴールドマンは推定企業価値を500億ドル(4兆1270億円)と認めた。
2008年6月に誕生してわずか1年半しか経っていないベンチャー企業に、超一流の投資銀行が異例の評価をくだしたのは、さすがのウォール街でもこれまでみられなかった事例としておどろいた。
この話を追いかけているとインターネットの世界には明らかに一つの新しい潮流が芽生えてきたことが肌で感じられる。
現在の有力ネット企業の時価総額はグーグルが16兆2000億円、Eベイが4兆7000億円、米ヤフーは1兆6000億円である。
フェイスブックは未公開のまま、その価値は先輩のEベイと肩を並べた。
公開されれば確実に第2のグーグルになり、インターネット業界に新しい波紋を巻き起こすことは確実である。
公開されると最大の恩恵を受けるのはヘッジファンドのタイガー・グローバル・マネジメントである。ジュリアン・ロバートソンのもとでハイテクのアナリストとして働き、ロバートソンの支援を得て2003年に独立したチェース・コールマンが運営するファンドで、フエリスブックの大株主である。
彼は昨年、ウォール街で公開された中国のネット株であるDangDand(DANG),Youku.com(YOKU)にも投資している。この2銘柄はわれわれの注目株で「トリトンスクエア通信」でとりあげた。
ここへきてWeb2.0の新しい動きがウォール街でもおきな花を咲かせそうである。
投資の新しいテーマが出現した。わくわくさせられる。