足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

インターネットに新潮流・・・投資のテーマ

2011-01-25 07:41:25 | 株式

フェイスブックがインターネット業界では、第2の大きな波をつくる原動力になるという見方がウォール街では有力になってきた。

先週、ゴルドマン・サックスは同社に対して15億ドル(1240億円)の資金調達をまとめて話題になっている。米国国内での募集は5億ドルにしぼり、ヨーロッパで10億ドルの資金を集める。

日経新聞によるとゴールドマンは推定企業価値を500億ドル(41270億円)と認めた。

20086月に誕生してわずか1年半しか経っていないベンチャー企業に、超一流の投資銀行が異例の評価をくだしたのは、さすがのウォール街でもこれまでみられなかった事例としておどろいた。

この話を追いかけているとインターネットの世界には明らかに一つの新しい潮流が芽生えてきたことが肌で感じられる。

現在の有力ネット企業の時価総額はグーグルが162000億円、Eベイが47000億円、米ヤフーは16000億円である。

フェイスブックは未公開のまま、その価値は先輩のEベイと肩を並べた。

公開されれば確実に第2のグーグルになり、インターネット業界に新しい波紋を巻き起こすことは確実である。

公開されると最大の恩恵を受けるのはヘッジファンドのタイガー・グローバル・マネジメントである。ジュリアン・ロバートソンのもとでハイテクのアナリストとして働き、ロバートソンの支援を得て2003年に独立したチェース・コールマンが運営するファンドで、フエリスブックの大株主である。

彼は昨年、ウォール街で公開された中国のネット株であるDangDand(DANG),Youku.com(YOKU)にも投資している。この2銘柄はわれわれの注目株で「トリトンスクエア通信」でとりあげた。

ここへきてWeb2.0の新しい動きがウォール街でもおきな花を咲かせそうである。

投資の新しいテーマが出現した。わくわくさせられる。

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短期的な調整気分が抜け出すか

2011-01-24 07:43:14 | 株式

米国の企業業績の発表は中盤にはいるが、今週は日本企業の第3四半期の決算発表が始まる。

注目は25日の信越化学、27日のキャノン、コマツ、ファナック、任天堂、スカイマーク

などである。

ウォール街では相場の短期的な過熱感から調整気分が出ていた。VIX(恐怖)指数が先週はじめには15.46まで低下していたが、楽観過ぎるとして警戒感がでた。「買いエネルギー」と「売りエネルギー」の強さをみるARMS指数は先週水曜日(19日)には2.46と急上昇した。売り圧力が強まった。やはり投資家は短期的な相場の過熱感を気にしている。

東京市場では短期のテクニカル指標の過熱感が低下してきている(25日平均の騰落指数、移動平均)。理想をいえばいますこし調整が進むことが望ましい。

JSR(4185)と栗田工業(6370)に注目。

前者は需要増と合成ゴムの値上げ、後者はヘッジファンドの注目が新しいきっかけである。

()ARMS指数={騰落指数÷(値上がり銘柄数÷値下がり銘柄数)}

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「1月高→年間高」”の経験則

2011-01-22 08:52:18 | 株式

東京市場の調整局面に対して欧米の株価は新しい局面にはいろうとしている感じだ。

NYダウ平均は好決算を背景に8週間の連騰である。相場の原動力は大型株に戻ってきた。昨日は大型株のGE7%も上昇した。第4四半期の利益が+51%になったのを好感した。2008年の金融危機のときは金融面での不安が言われたが、ここへきて米国のシンボルとして完全に復活した。昨日はこのほかエクソンやシェブロンなど大型石油株が買われた。

話題はフェースブックである。2004年に誕生した若いネット企業であるが、15億ドル(1200億円)の資金調達が決まった。10億ドルを海外で調達するほか、ゴールドマンが5億ドルを引き受けた。グーグルを追いかける新興勢力の成長の拍車に市場が手をさしのべる。米国の企業の活力を生むシステムがうまく機能している好例である。

いまひとつ昨日の注目点はヨーロッパ株の好調である。ドイツ、フランスを先頭に上昇しユーロ高になった。背景には企業の信用力を評価するCDSの価格が下落し、ユーロ圏の不安が後退してきている。ことしの世界の不安材料のひとつであっただけに歓迎される材料である。

ウォール街でいわれる「年の始まりが強ければ1月は高い」、「1月が高いとその年の相場が上がる」という経験則の実現に向けて相場が展開している。

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米バロンズ誌の座談会・・・見通しには開きはない

2011-01-21 08:11:02 | 株式

日米とも相場のボラティリティ(変動率)の低下が目立つ。

1月も32を消化したが、年初のスタート時に比べてNYダウ平均は+1.3%、日経平均は+0.3%である。

理由は市場の今年の相場見通しには大きな開きがなく、日米とも年間では1015%の上昇というのがコンセンサスで、極端な強気、弱気も見られないことかもしれない。ヘッジファンドにも現在の環境下では、どちらか一方の動きに賭ける動きは少ない。

今週初めのバロンズ誌には恒例の新年座談会の掲載が始まった。

米国から8人、海外から2人の参加者が出席して2011年の相場環境と投資戦略を練る。

毎年、同じメンバーが登場する。前年の推奨銘柄(ロングもショートもある)の成績表が明示されるので、出席者には真剣勝負の場であるのは、アメリカン・スタイルである。この種の催しは日本のメディアにはみられないのは残念である。

ことしの座談会での注目点は3年目にはいった上昇相場のなかで、昨年とは異なった人気業種、テーマが出るのかどうかが関心事である。

大型株か中小型株?新興国への投資は?商品相場はどうなるか?日本に関心があるか?

ヨーロッパ、中国は話題になっても日本がマクロの議論で話題に出ないのはさみしい限りである。

ただゴールドマン・サックスのストラティジストである著名なアビー・コーヘンが「新興諸国に注目する向きが多いが、むしろヨーロッパと日本にチャンスが出てきた」と語っていたのが印象に残る。

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決算発表を売る・・・ウォール街

2011-01-20 07:55:53 | 株式

ウォール街では決算発表が本格化してきたが、好材料よりも悪材料に敏感に反応する市場のセンチメントになってきた。

ハイテクのアップル、IBMの決算は好調であったが、相場全体には影響をもたらせず、ゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなど金融株の決算にネガティブな反応を示し、金融株が軒並み売られた。

またこの日はドル相場が下落し株価にもマイナスの反応を与えた。決算発表に期待した人気はこの日は全く消えてしまった。

任天堂(7974)がニューヨークとアムステルダムで3DSをメディアに公開するとともに、

海外での発売時期を327日、価格を$249.99と発表した。価格は$350と予想する向きも多かっただけに、$300を切る価格は市場に驚きを与えた。日本での発売予定の価格の25000円を下回る。

3DS時代の幕開けで、先覚者的な役目をになう」という意気込みがある。

また任天堂では「消費者のゲームを楽しむ時間には限りがあり、伝統的なゲームへ多くの時間を振り向けるきっかづくりをする」という意気込みを表明した。

ただNY市場での任天堂株は安くなった。「ウワサで買って、ニュースで売る」という反応である。株価のファンダメンタルへの評価は不変である。

海外では6月のE3ショーまでのソフト30タイトルを発表した。海外の有力パブリシャーの参加が目立つ。

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