“相場に元気がない”という声が強い。3月中旬を基点にしてNY株をはじめ、東京市場も反発にはいったが、「その後もエネルギーが続くのかどうか?」と、ときとして首を傾げたくなるような日が多い。
今週の米バロンズ誌には、同誌に時々、登場するドゥ・カスが強気に転換した記事が掲載された。
ヘッジファンドの運用者で、ショート(空売り)を得意とすることで有名。筋金いりのベァー(弱気)である。そのカスがこれまでの弱気から、一転、強気に転向した。「年末までにNYダウは26%上昇する」(先週末のNYダウは1万2609ドル)と予想する。その見通しどおりにいけばNYダウは1万5880ドルになる。史上最高値を抜き、大きく跳ね上がる。
石油価格は半値になり、ドル安が続いて、企業業績は大きく上昇を始める。海外からの資金が流入し、信用市場の危機は終焉。消費は反転し、リセッションは来ないとみる。
これまで実践で大きな成果を上げてきた運用者だけに注目する向きも多い。
「トリトンスクエア通信」でも4月2日号、同9日号と2週連続して、相場は大底いれしたという見方を紹介してきた。
最近の相場の動きをみても、われわれの見方にはいささかも変化はない。
相場の底入れは、時間が経って証明されるものである。