足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

外人買いの動機

2007-01-29 18:59:57 | 株式

連銀が30~31日の2日間にわたってFOMCの会合を開く。

ウォール街の予想では98%の確率で現在の5.25%のFFレートは据え置く。5回にわたる「変化なし」の決定である。

金利先物取引から割りだした確率であるが、それでも期待をこめて2%の確率で利下げを予想する向きもある。「住宅市場の軟化が景気の先行きに悪影響を及ぼす」という見方である。

金利据え置きで大方の見方が一致しているのは、インフレ懸念である。原油価格が78ドルから50ドルすれすれまで下がり、エネルギー・コストの下落がインフレ沈静に好影響をもたらすという期待感もあるが、このまま石油が低位で安定するとうコンセンサスはできていない。

金利の据え置きで問題になるのは日米の金利差だ。日本のFFレート0.25%でで調達して、日本の債券先物を買う。3月に期限のくる銘柄だ。同時に米国のマネーマーケットで5.25%で運用する。債券王といわれる運用者のビル・グロスは、このような短期のキャリートレードを推奨している。一般には不可能な取引きであるが、ヘッジファンドや機関投資家には安全性の高い取引である。

ここに円安の原因の理由がある。日銀が大幅な利上げに進まず、連銀が利下げに動かなければ現在の円安基調には大きな変化はない。

最近の外人投資家の日本株買いの動機のひとつでもある。東京市場の堅調は続くだろう。 

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ハドソン(4822・HC)の決算を... | トップ | 慎重派も下げれば「買いたい」 »

株式」カテゴリの最新記事