ウォーレン・バフェットが金鉱株買いに出動した。
世界第2位の金鉱株バリック・ゴールドで、これまではバフェットとはあまり縁がなかった。
投資したのは発行株式数の1.2%で2090万株である。
大きな規模ではないが、バフェットは、この種の市況関連銘柄には大きな関心を持たなかった。業績は市況変動の影響に大きく左右されるので、バフェット好みではなかった。銘柄選択はバフェットではなく、後継者のトッド・コームズとテッド・ウィシュラーの強い推奨が投資のきっかけになった。バフェットの運用も、今後はこの種の銘柄がポートフォリオにはいり、運用の幅が広がった。
今回の非鉄関連への投資は製品価格の上昇という単純な理由から選考された。往年のバフェットならこの種の市況関連には手を出さない。
コームズとウイシュラーが注目したのは商品相場が上昇をはじめ、業績が上方トレンドいりしたからでる。商品市況の上昇だけでなく、バリック・ゴールドの収益が大きく上方修正されるのを買った。
バリック・ゴールドは製品の市況変動に影響を受けるが、業界のなかでも非鉄金属のブルー・チップスという定評があり、競争相手に比べて格段の差で合理化が進んでおり、当面は業績の上方修正が期待される。機関投資家のなかでもフアンの多い銘柄である。
それにしても、これまでのバフェットの運用スタイルとは大きな変化が出てきたのには大いに注目される。