足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株の調整は当然。ダン・ローブはソニーに見切り

2014-10-23 06:19:07 | 株式
NY株はS&P500が4連騰、ダウ平均が3連騰のあと昨日は反落した。
エネルギー関連株が下落し相場の上昇の勢いを削いだ。東京市場とは異なりNY株に占めるエネルギーのウェイトは大きい。いまウォール街ではもっとも注目度が高く、大きな利益を手中にしたヘッジファンドのカール・アイカーンも石油株では大きな損失をだした。
損失といえばウォーレン・バフェットもIBMの暴落で損失を出した。投資の神様といわれる存在の両巨頭も、相場の世界では完璧な勝利というのは絶対にありえない。ただ彼らは失敗を糧に2度とそのような行動を避けるという経験を積み上げ60年近い投資暦のなかで大成功を収めてきた。
昨年5月にソニーの発行株式の20%を買占めエンターテイメント部門の分離を要求し話題になったヘッジファンドのダン・ローブ(サードポイント)が最近の運用報告書を公表した。ソニー株は全部、売却し20%強の利益を上げた。ソニーへの要求は拒否され失望した。最近の相次ぐ業績の減額修正の失望し見切りをつけたが、報告書のなかではアベノミクスの政策の失速にもふれている。昨年春には「日本は変わる」と運用の軸足を東京市場にも向けたが、1年半余の日本株の展開は期待はずれであったことを強調している。
第3の矢が折れたとみる。
これまでの有力な外人の日本株観の強気に影をおとしている。NY株に比べて東京市場の元気のなさに政策当局も直視すべきである。
ダン・ローブは9月のアリババ(BABA)の公開時に大量投資した。レポートの内容は「トリトンシクエア通信」で詳報を伝えるが、彼のアリババ論はいままでメディアが注目しなかったいくつかの魅力を提供している。成長株論者もバリュー投資家にも関心のもてる株と超強気である。われわれが9月に何回か取り上げたのは間違っていなかった。
東京市場では久しぶりSNSゲームのDeNA(2432)に関心がでてきた。同社の新作「ファイナルファンタジー・レコードキーパー」がアップルストアでベスト4位に躍進した。開発の技術陣の層の厚さが反撃に出始めた感がある。