ブルンバーグによるとヘッジファンドの大御所たちも8月の運用成果は不振であったようだ。
ヘッジファンド・フアンにとって注目されてる大物ファンドの成果は次の通り。ポール・チューダーのチューダーBVIの8月の成果は-5.5%、ベーコン・ムアーは-5.7%、有名なバートン・ビッグスは--2.5%、ブルース・コブナーは--4.8%であった。
8月の相場の大波乱は、ここにあげた本格派のヘッジファンドも乗り切ることが出来なかった。8月の株価指数はNYダウは+1.1%、S&P500は+1.2%であった。本来、ヘッジファンドは下げにも強いとうのが通念であるが、サブプライム問題のここまでの拡大はさすがのヘッジファンドも読み切れなかった。
しかしゴールドマン・ザックスやベアースターンズのように、資金注入を必要とするようなファンドは、ここにあげた運用者たちには常識外のことだ。
最近、来日したスイスのプライベート・バンクの首脳は「われわれが注目するファンドはタレント(有能な運用者)が運用するもので、投資銀行がチームやコンピュータで運用するのとは一線を画している」と、現在の混乱は新しいタレントを探すチャンスとみていた。
ここにあげたファンドは新しい資金の流入は受け付けない。それぐらい自己規律をもち、運用の適正サイズを設定してる。
われわれがヘッジファンドに資金を投じる場合は、ここにあげたファンドの第2世代に注目している。
今回のような波乱があっても、過去9年間で10倍以上の成果を上げたファンドがあり、現在の相場の波乱の利用を狙っている。
本欄を執筆現在のヨーロッパ市場は上昇してる。日本時間の今夜、ベルリンで連銀議長が講演する。市場の関心事は18日の連銀FOMCでの利下げ内容。現在の市場の予想は76%の確率で利下げ幅は0.5%。
バーナンキ議長は用意した原稿にしたがって講演するが質問は受けない。先に「必要ならばいつでも連銀が出動する用意がある」と発言しただけに期待感が強い。市場に対してフレンドリーかどうかが試される機会だ。