空井戸

小石を投げ込んでみても水音は聞こえない

利敵行為 その2

2004-04-18 18:00:02 | Weblog
そういえば、イラク戦争開戦前に

公明・冬柴幹事長「戦争反対は利敵行為」市田氏が撤回を要求

っていうこともあったんですね。そこまで言う人たちの集まりが現在の与党だとしたら、イラクで人質になった人たちやその家族たちへの有形無形のバッシングがいろんなところから出てくるのは当然のことか...。

利敵行為

2004-04-18 17:13:14 | Weblog
政府がNGOのメンバーをはじめとする民間人をイラクから退去させたい理由は何だろう。

政府による統制から外れた人間によって、イラク占領に深く関わっている国にとって都合の悪い「事実」が報道されると、国内の世論操作に支障が出かねない。下手をするとスペインのように政権交代につながりかねない。

イラク戦争でアメリカが行ったメディアの囲い込みみたいなことをやりたくて仕方がない政治家たちにとっては、コントロールの効かない民間人の行動はまさに「利敵行為」に映るんだろう。

ではいったい「敵」って誰のことだ?
私たちの日本国は何と戦争しているんだろう。

戦争なんかしていない。「復興支援」を行っているだけだ。

なんていったって信じないからね、おじさんは。

そうだったそうだった、自衛隊のイラク駐留は歴史に悪名を刻むに違いない「テロとの戦い」の戦線のうちのひとつという建前なのだった。

じゃあ、3人の人質を取って自衛隊の撤退を要求した「犯行」グループは本当にテロリストなのかな。

イスラエル西岸入植地、米が容認…歴代政権の方針転換
イスラエル軍、ハマス新指導者ランティシ氏を殺害

どんなことにもお金はかかる、だが...

2004-04-18 09:59:46 | Weblog
「人質解放の費用公表を」 政府・与党に自己責任問う声

『安倍幹事長は「山の遭難では救助費用は遭難者・家族に請求することもあるとの意見もあった」と指摘した。』

しかし、遭難事故と一緒にするかね。
それを言うなら日本政府は「猛吹雪」の原因を作ったじゃないか。

でも感情的に反応するのは自分が無駄に消耗するだけだってわかったので、ここはひとつ冷静に、「自己責任」論を流布しようとしている政治家のみなさんの動機を考えてみることにしよう。

 1. 本来なら、アメリカの利益にならない行動を取ろうとする日本国民をイラクから法的規制を作って排除したい。

 2. しかしそのような立法は憲法に反するため不可能。

 3. ならば法律以外の手段でイラク入国の障壁を高くするしかない。

 4. もし自分がイラクでトラブルに巻き込まれた場合、日本に残した家族に経済的に過大な制裁が加えられかねない、という不安を利用しよう。

いや、まあ、このような政治家の発言が繰り返し報道されて日本国内への抑圧が高まっていけば、もっともっと志の高い人々が現れてイラクを目指してくれるだろう、と信じてるよおじさんは。

ところで、

『自民党の外務政務次官経験者は記者団に「費用は20億円くらいかかったのではないか」と語った。』

20億円をドブに捨てたわけじゃないんだから...

その代わりに日本政府が手に入れることができたものを想像してみれば安いもんだろう。外交っていうのはトラブルを解決して力をつけていくものでしょう?事件前と事件後を比べてみればイラクにおける日本の存在感は増したんじゃないかな。これからのイラクを担っていく人たちとの新しい人間関係も築けただろうし。

謝意

2004-04-18 09:01:23 | Weblog
『イラク・イスラム聖職者協会のクバイシ師は、...「(今回の事件で)日本政府は、イラク人や当協会に対し、感謝の意を表明していない」などと述べ、日本政府の対応を批判した。』(2004/4/18/00:25)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040417i117.htm

『上村司・駐イラク臨時代理大使は...アルジャジーラのインタビューに「日本政府を代表して、イスラム宗教者委員会とイラクの人々の支援により、人質問題が迅速に平和的に解決したことに大変感謝している」と述べた。アラビア語で語った。』(04/18 01:21)
http://www2.asahi.com/special/jieitai/houjin/TKY200404170308.html

謝意を求める人びと。
謝罪を求める人びと。

TVにかじりついてるだけの野次馬が人質や人質家族に謝罪を要求してる日本の現実。