Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

映画 『ルワンダの涙』

2007-03-23 07:43:36 | 映画 「う段」
『ルワンダの涙』  2005年
原題 : SHOOTING DOGS
監督 : Michael Caton-Jones

ストーリーは基本的に 『ホテル・ルワンダ』 と一緒。
1994年当時のルワンダでのフツ族による、
ツチ族に対するジェノサイドの話。
避難民を置き去りにして、白人だけ脱出する。
国連軍も去って行く。メディアの人間も取材だけして立ち去る。
このあたりは全く一緒。

逆に言えば、
当時のルワンダではこのようなことが、
あちこちで起きていたと言う事。
ホテルか学校かの違い。
匿った人間がフツ族のホテル支配人か、白人神父かの違い。

そして大勢のツチ族の人々が殺された。
それでも国際社会は無視し続けた。
真実を見ようとしなかった。

決してフツ族だけが悪いワケではない。
逆の立場の虐殺だってあったのだから。

そういった怨みつらみが世代を超えて固まり膨らみ、
多くの命が人間の憎しみによって失われた。


他国の悲劇などと客観視せずに、
学ばなければいけない、歴史から、事実から。

白人レポーターの女性が言っていた。
「黒人だと自分の身内に置き換える気持ちにならず、
涙が出ない」、と。
それは、想像力の欠如でしかない。
人には想像力があるのだから、
国籍や人種や宗教などを超えたところで、
相手の気持ちを理解しようと努力しなくてはいけない。
相手の立場に立って物事を考えるよう、
想像力を働かせなくてはいけない。

先進国の人間は、身の回りが便利になるばかりに、
工夫をして創造することを忘れている。
それがそのまま想像力の低下に繋がっているように思う。


他国の悲劇などと客観視せずに、
想像しなければならない、「これが自分だったら」、と。

自分のコレカラを想像するのと同じように、
人のコレカラも大切に考えなくては。