のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

失恋ソングス アゲイン

2009年03月18日 23時59分19秒 | 音楽鑑賞
1.DESTINY / 松任谷由実
2.慟哭 / 工藤静香
3.M / プリンセス・プリンセス
4.悲しみが止まらない / 杏里
5.I Love You, SAYONARA / チェッカーズ
6.想い出がいっぱい / H2O
7.グッド・バイ・マイ・ラブ / アン・ルイス
8.WOMAN“Wの悲劇”より / 薬師丸ひろ子
9.ロンリー・チャップリン / 鈴木聖美
10.早春物語 / 原田知世
11.ヴィーナス / オリジナル・ラヴ
12.花 / 石嶺聡子
13・Oneway Generation / 本田美奈子
14.ラヴ・イズ・オーバー / 欧陽菲菲
15.心の旅 / チューリップ
16.呪い / 山崎ハコ

最近は妹夫妻にお世話になりっぱなしの音楽ライフ。
これは、妹セレクトのコンピアルバムです。
コンピアルバムに対しては、
「おいしいとこどり」であまり好きじゃないような
でも今まで聴いたことがなかった方との出会いがあって
更に音楽ライフが広がるあたり、やっぱりオイシイような
複雑な感情が入り乱れています。

今回は、かなり幸せな出会いが多かった気がします。

工藤さんは苦手だけれど、この歌は好きと思っている
「慟哭」を聴きながら、当時のトレンディドラマを
鮮明に思い出したり。

中学時代の同級生が「この歌、バリ好かんっちゃんねぇ。」
と苦々しく言っていた「M」を聴きながら
今更ながらに、彼女はなぜあんなにもこの曲が嫌いだったんだろう
と今更ながらに不思議に思ったり。

「WOMAN」の薬師丸さんの歌声を聞きながら
初めてラジオで彼女のかわいらしい声を聴いたときの衝撃を思い出したり
あの頃は21時で布団に入れられていて、
眠るまでのラジオの音が暗闇の中で暖かくて
居心地が良い空間を作ってくれてたんだよなー、と懐かしくなったり。

音楽と「その頃」の風景はセットで記憶されているんだなぁ
としみじみ感じながら聞き入りました。

個人的には、「悲しみが止まらない」が大ヒット。
この曲の歌詞のひどさに心底、驚き
驚いた後は、ひどすぎて、思いっきり笑いました。

「あなたに彼女 会わせたことを
 わたし 今も悔やんでる
 ふたりはシンパシィ 感じてた
 昼下がりの カフェテラス

 あの日電話が ふいに鳴ったの
 あの人と 別れてと 彼女から」

すごいよ。すごい。
友達から「あの人と別れて」と電話もらうだけで
その衝撃たるや、どうなの?!と驚いたのですが
何がひどいって、2番の歌詞がなおひどいのです。

「誤解だよって あなたは笑う
 だけどKissは 嘘のにおい」

・・・誤解だよって!!
友達は「別れて」とまで言ってきてるのに!!
友達だって「自分と彼のほうが両思い」と確信しなければ
自分の友達に「別れて」なんて言わないんじゃないの?
なのに、その思いつめた行動を「誤解」?!
しかも、キスが嘘のにおいって・・・・。
と、くらくらしながら聴きました。
この曲だけで、ものすごいドラマだわー。
今井美樹とか松下由紀の匂いがするわー。
つーか、こんなオトコ、絶対にいらんっ。
捨ててしまえー!!と思っていたら
サビは
「彼を返して 悲しみがとまらない」
「誰か助けて 悲しみがとまらない」
でした・・・。

時代によって歌はどんどこ変わっていくものなんだろうなぁ。

ところどころ、「これも失恋ソング?」と
首を傾げたくなる選曲がありますが
純粋に「好きだなぁ・・・」と感じた曲も多く
大豊作だった気がします。
本田美奈子さんと原田知世さんのアイドル時代の曲は
初めて聴けましたが、今聴いても名曲!素敵です。

仕事もしてます

2009年03月18日 23時37分50秒 | 日常生活
残業中、お願いしたいことがあって
隣の部署の先輩の席を訪れました。
近付いて行くワタクシにすぐ気付き
「なんですか?」
と問いかけてくださる優しい先輩です。
大好きっぷりが募り、思わず
「セクハラしに来ました。」
と甘えてみるワタクシ。

・・・滅多に殿方に甘えることがないため
甘え方をすっかり忘れているとしか言いようのない
というよりも、甘えてると気付いてもらえるのか
そこすらあやふやなビミョー過ぎるアプローチです。
・・・自覚はあるんです。

けれども、そんなビミョーなアプローチに対しても
「ごめん!もっかい!!もっかいお願いします!
 とっさに何も反応できんかった・・・。不甲斐なさ過ぎる・・・。」
と本気で悔しがる先輩。

いいんです。その反応だけでワタクシ、大満足ですから。
で、仕事のことなんですけど・・・。

と、本題に入ろうとすると
「いや、せめて、セクハラしてほしい箇所ぐらい
 咄嗟に言えないと・・・。」
「尻かな?尻だな?」
「俺だったらさぁ・・・。」
と、隣の方と話し込む先輩。

・・・あ、あのー。。。

3分後。
「自分たちはまだまだだ。」という結論、
および反省でミニミーティングは終了しました。


この先輩のこういうところが大好きです。

ひきこもりたんていシリーズ/坂木司

2009年03月15日 01時12分21秒 | 読書歴
19.青空の卵 : 以前の感想はコチラ
20.仔羊の巣 : 以前の感想はコチラ
21.動物園の鳥 : 以前の感想はコチラ

■感想 ☆☆☆
 久々の再読。何の気なしに1冊読み始めたら、ひきこまれてしまい
 あっという間に3冊を読み終えました。
 ただ、久々に読んでみると、推理小説としては、謎も解決も
 少し甘すぎる気がしないでもありません。
 物足りなさを覚えるところも多分にありました。
 主人公、坂木と鳥井の共依存関係にも若干、イライラ。
 しかし、それでもこの作品、嫌いではありません。

 優しく、人として正しい登場人物ばかり。
 ただ、どこか不器用で、その優しさや愛情を素直に表せない。
 お互いへの思いやりゆえの行動が空回りしてしまうこともしばしば。
 そんな登場人物たちがとても愛しい三冊でした。
 鳥居のぶっきらぼうな喋り口と、坂木のおどおどとした笑顔が
 居心地の良い空間を作り上げていて、本を読みながら、
 何か美味しいもの、例えば丁寧に作られたあったかいシチューのような
 お料理を大好きな人たちと食べたくなりました。

 久々の再読で、鳥井へのいじめで坂木も傷ついていたこと
 そのときの記憶がトラウマとなって坂木を今も苦しませていることに
 ようやく気付けました。
 共依存関係になったのは、坂木も鳥井を必要としていたから、
 そして、坂木が必要以上に人の痛みに敏感なのは
 そのときのトラウマが今も消えないから、という
 ストーリの根幹部分の設定に今更、気付いた自分にびっくり。
 読み返してよかった!

憧れの症状

2009年03月15日 00時47分39秒 | 日常生活
人生で初めて、胃の調子を崩しました。
正確には、胃の調子を崩していることに母親が気付きました。
今まで「胃」の存在を意識したことすらなかったため
自分の胃が調子を崩していることに気付きもしなかったつーの。
指摘されてみると、思い当たる節があるような、ないような。
これがずっとあこがれていた「胃の調子が悪い」ってかんじ?
とりあえず病院に行っとく?

と、思いましたが、生憎、病院とは縁のない生活を送っているため
「胃腸科」の所在地が分かりません。
まずは、家のすぐ近くにある内科を訪ねました。

「胃もたれがひどいみたいなんです。
 食べると気持ちが悪くって。」
と訴えたものの、「胃もたれ」がどんな症状なのか
よくわかっていないため、自分の症状なのに半信半疑。

「なるほど。食欲は?」
-あります。がんがん食べてます。

「食事量が落ちたとかは?」
-ありません。しっかり食べてます。
 ただ、食べた後に気持ち悪くなるんです。

「最近、急激にやせたなんてことは?」
-だから、食欲あるんですってば!!

「仕事が忙しいとかは?」
-いえ、特には。ボチボチです。

「仕事でストレスがあるとかは?」
-ありません。(きっぱり。)

「うーん・・・。」と唸りながら、横たわったワタクシの
胃と腸をぐいぐいと押してくるお医者様。
「どちらが痛いですか?」
-だから胃ですってば!

「なるほどー。確かに胃が弱ってますね。
 ・・・・おそらくストレスじゃないかな。
 とりあえず薬を出しておきましょう。
 それでも症状がよくならなかったら、また来てください、。」
とあっさり診断を終わらせるお医者様。


・・・えっと。診察して分かったことって
「胃が弱ってる」ってことだけなんですけど。
ていうか、胃が弱ってる(らしい)から、病院に来たんですけど。
胃が弱ってる以上の何か、たとえば原因とかが知りたかったんですけど。

と、色々思うところはあったのですが
「ストレス」という光り輝く単語に、不満を訴える気持ちは失せました。
このワタクシが「ストレスで胃の調子を悪く」している?
素敵!!なんつーか、オトメ的に憧れだったのです。
「なんか調子が悪い」という症状にも
その原因として挙げられた「ストレス」という単語にも。

そっかー。ストレスかー。
と、なんとなくウキウキしてしまいました、。

が。
処方されたお薬は、西村雅彦さんが宣伝されている「ガス○ー」と
上川隆也さんが宣伝されている「キャベ○ン」。

・・・ん?!キャベ○ン?!
これって食べすぎ、飲みすぎ、二日酔いのお供では?
なんとなくイメージ的には、サラリーマンの必需品であって
ストレスで苦しんでいる(既に断言)
オトメに処方されるべきものではないような。

ていうか、そもそも、お医者様に行っていただいたお薬が
市販品ってどゆこと?!
市販品って、てっきりシロートが薬局に行って
自己判断で購入するシロモノかと思ってました。
せっかくお医者様に行ったのに、なんだか損した気分。

買い被りすぎ

2009年03月12日 22時20分19秒 | 日常生活
4月に大規模な組織改訂、人事異動が行われるため
最近、社内が浮き足立っています。
ワタクシの入社以来、人が減ることはあっても
増えること、変わることにとんと縁がなかったワタクシの所属部署も
今度の異動では、大きな変化が起こりそうな予感大です。

しかし、その変化は、ワタクシにとって
かなりオソロシイ予感を伴うもので
最近のワタクシは、人生で初めて
「もしかして、メンタルとか鬱とかいう言葉が
 ワタクシの人生に入り込んでくるかも・・・・」
という恐怖に打ち震えています。

4月からのことが何一つはっきりしていないものの
噂レベルで聞こえてくる事柄がどれもこれも
ワタクシを不安に陥れるものばかりで
もう何をどうしたらよいものやら・・・。
と子犬のようにぶるぶると震えて過ごしている毎日。

あまりに不安なので、部署にいる数少ない女性の先輩ふたりに
「もう怖くてたまりませんよー。
 ワタクシ、もしかして、夏辺りから
 ストレスで長期休暇をとることになってるかもしれませんよ。」
と冗談半分で言っていたところ、ふたりにきっぱりと

「それは絶対にナイよ。」
「のりぞうちゃんは、大丈夫だと思う。」

と断言されました。

・・・なんで?
何の根拠があって、その断言っぷり?
もっと心配してくださいよー。
ワタクシ、ストレスにはものすごく弱いんですってば!
と憤慨していると

「だって、のりぞうちゃんは、
 ストレスを怒りに転化できるやろ。
 言われて終わり、じゃなくて、戦えるやん。
 戦うことを選ぶやん。」

と、即答されました。
あまつさえ、

「ていうか、普段の様子見てて、
 たくましいことは、充分、分かっとうけん。」
「心配いらんって。」

と、太鼓判を押されました。


・・・オカシイ。
10代の頃のワタクシの人生目標とか、理想とする人間像から
大きく大きく航路がずれている気がひしひしとします。

もう少し、がんばって!

2009年03月12日 22時19分18秒 | 日常生活
同じフロアの先輩に仕事の用件があったため、訪ねていきました。
最近、社内がバタバタしているため、
同じフロアとはいえ、こんなふうに話をするのも久しぶり。
「・・・そういえば、お元気でしたか?」
と近況報告も行いました。

「元気、元気。まだまだ大丈夫。」
と笑顔を見せた先輩は、ワタクシを見て
「のりちゃんは?なんか、やせたやろ?」
と尋ねてきました。

いいえ!
そこは自信を持って、きっぱりと答えられます。
この数ヶ月、ワタクシは太ってもいませんが
1キロどころか、1グラムたりとも痩せていません。

「そ、そう?」
と、おどおどする先輩。


・・・さては。
そのおどおどの仕方にピンときてしまったワタクシ。
「痩せた?」という先ほどの問いかけは、
ただのあてずっぽうですね!?
とりあえず言っとけ!喜ばせとけ!精神ですね?

なおもおどおどする先輩。
「そ、そんなことないけど。」

何でも言えばいいってもんじゃありませんから!!
「痩せた」って言えば喜ぶってもんでもありませんから!

「ハイ・・・。ゴメンナサイ。」
従順に謝る先輩。

謝ったってことは、やっぱりそうなんですか?!
「とりあえず言っとけ。」って本当に思ってたんですか?!
なおも問い詰めるワタクシ。

「す、すみません。少し。
 言えば何とかなる的な発言をしてしまいました。」
素直に自白する先輩。

・・・きー!!やっぱりーーーーー!!!
色々とお気遣いいただいているのは、
アリガタイけれど!でも!
そこまでお気遣いいただいたのであれば
もうあと一歩頑張ってほしかったですヨ。
「そんなことないよ。本当に痩せて見えたんだよ。」
と言い張ってくれたら、更に大喜びしましたヨ。


最近のワタクシは、どんどんどんどん
強くたくましく図々しくなっています。
きちんと自覚はあるのです。

キューティ・ブロンド

2009年03月12日 21時57分57秒 | 映画鑑賞
5.キューティ・ブロンド
■ストーリ
 美容とファッションにかけては超イケてる、ベルエア育ちの
 天然ブロンド娘エル。ところが政治家志望のボーイフレンド、
 ワーナーから「ブロンドすぎて議員の妻向きじゃない」と
 あっさり振られてしまった。
 しかしエルは、持ち前のポジティブ思考を発揮し猛勉強。
 彼を追いかけて名門ハーバード大の法学部に見事合格する。
 知的な女性に変身し、彼のハートを取り戻す作戦だ。
 けれど、質実剛健を旨とする東海岸の人々の考え方や習慣は
 エルとことごとく対立、授業の第一日目から意地悪な教授や
 クラスメートからいびられて大ピンチ!

■キャスト
 リーズ・ウィザースプーン、ルーク・ウィルソン
 セルマ・ブレア、マシュー・デイビス

■感想 ☆☆☆☆
 妹が「めっちゃ元気になれるけん!絶対、見て!」
 と熱を入れてお勧めしながらDVDを持ってきてくれたため、鑑賞。
 と言っても、2回目の鑑賞です。
 おしゃれ大好き、かわいいもの大好きで、自分の気持ちにいつも正直。
 いつだって精一杯おしゃれして着飾っているのに
 嘘やお世辞なんかで取り繕うことは知らないエルがとても魅力的。

 笑うときも泣くときも怒るときだって全力投球。
 変な計算はせず、周囲の目も気にせずに
 自分に正直に、他人にも正直に
 そして、自分の欲望にも正直な姿が清々しい。
 ほしいものがあるなら努力して手に入れる。
 ちょっとの努力で足りないなら、がむしゃらに努力する。
 でも、辛い努力は続かないから、努力することも楽しむ。
 楽しみながら努力できるように、自分で環境を整える。

 エルの努力は、前向きな努力ばかり。
 他人や周囲は無関係。前のみを見続けます。
 だから、他人との相対評価で落ち込むこともなく
 ポジティブに努力し続けます。
 しかも、がむしゃらに頑張っているはずなのに
 その姿は「根性」という言葉とは無縁。
 見ているうちに、努力している姿すら楽しそうに見えて
 微笑ましくなります。

 常に自分を信じること。
 自分の欲求に耳を傾け、努力すること。
 他人の善意も信じること。
 他人と話し合い、分かり合うことを避けないこと。
 そして、楽しく生きるための努力を惜しまないこと。

 そういったことを打算抜きにして
 無意識で実践しているからこそ
 見終わった後、エルから思いっきり元気をもらえました。

[昼ドラ]オーバー30

2009年03月10日 23時57分47秒 | テレビ鑑賞
■オーバー30/TBS13時30分~
■出演
 島崎和歌子、遊井亮子、高知東生、高橋光臣、升毅
■ストーリ
 ふたりの子どもを持つ田舎の専業主婦・愛子(島崎和歌子)は、
 平凡ながらも幸せな生活を送っていた。しかしある日、
 夫・直之(高知東生)の浮気を密告するFAXが自宅に届く。
 そこには浮気相手「若山美香」(遊井亮子)の名と東京の住所が
 書かれていた。半信半疑ながらも確かめるために愛子は東京へ。
 するとそこには密告通り直之と美香の姿があった!
 思い切って乗り込む愛子。直之を独身だと信じていた未婚の
 キャリアウーマン・美香は驚愕。さらに直之の恋人だという
 見知らぬ女がもうひとり現れ、4人は修羅場に。
 あまりのことに離婚を決意した愛子だったが、身を寄せる場所が
 無い。そこで意を決してふたりの子供を連れて向かった先は、
 なんと夫の浮気相手、美香の暮らすマンションだった。

■感想 ☆☆☆
 母上が「見たいかも・・・」と言い出したため、毎日、録画を
 してあげていました。このドラマのおかげで母上はDVDを
 再生することのみ、できるようになりました。
 よかった、よかった。
 というわけで、母上のための録画なので、基本的には
 見られる時に見ていたドラマ。全体の半分程度しか見ていません。

 フジのドロドロ路線の昼間と好対照を貫いていたTBSの
 ほのぼの家族もの路線の王道。
 明るく楽しく、強く、たくましく生きる女性がはつらつと
 描かれていました。ただ、少し描かれている女性が
 ステレオタイプかなー、という気はしましたが。
 イマドキ、ここまでオバサン化している専業主婦って
 かえって少ないんじゃないかなー。
 ここまでだんな様に頼りっぱなしで生きている主婦っていうのも、
 いないんじゃないかなー。
 未婚のキャリアウーマン、美香さんにしても、
 独身で仕事を続けているだけで、気が強くて、生活スタイルが
 めちゃくちゃで、いろんなことに見栄っ張りで、というのは、
 いくらなんでもセオリーどおりじゃないの、と思いつつ。

 そして、その美香さんを「白線流し」に出演していた遊井さんが
 演じていることに、時の流れをひしひしと実感しつつ。
 あのとき、18歳の夜間高校生を演じていたあの子が、
 今や36歳、独身キャリアウーマン・・・・。
 時は確実に流れているのね。と衝撃を受けました。

 そんなこんなで、なんやかんやあれこれと文句を言っていた割には、
 思う存分、楽しんで見ていました。
 まったく境遇の違うふたりがぶつかりあって、少しずつお互いを
 理解していく様は気持ちが良いし、そのあたりは女性ならではの、
 実にオトコラシイ友情がいかにも「ありそう」だなぁ、と思いました。
 女性って「知り合い」とか「会社の同僚」とか、
 そういった表面的な付き合いのみにとどまるのであれば、
 ウェットで厄介な付き合い方になってしまうことが多いけれど、
 本当に友情関係を築こうとするときは、とことんサバサバしていて、
 「自分」と「相手」がしっかり確立している付き合い方が
 多い気がするのです。

 終盤、美香さんが「女性」や「奥さん」にたいしての
 偏見を捨てきれない直之から愛子をかばう場面に、
 女性たちのかっこよい友情が集結。
 「ばっかじゃないの!あんた何様!?
  そんな古臭い考え方しかできない奴は
  今すぐアタシの家から出て行け!」
 と、直之を罵倒し、追い出してしまう美香さんの
 かっこよさにくらくらしました。
 わたしもあんなふうに男性と対峙できる女性でありたいなぁ。

 とにかく、30分楽しみました。
 こういう肩のこらない感じのドラマは大好き。
 昼ドラは帯で見るものなので、毎日ドロドロされると、
 若干、疲れてしまうのです。というわけで、ワタシはは断然、
 昼ドラはTBS派!なのです。
 それなのに、この3月でTBSの昼ドラはいよいよ終了。
 春休みや夏休みにはお世話になっていたのに・・・。
 寂しい限りです。 

国境の南、太陽の西/村上春樹

2009年03月10日 23時50分03秒 | 読書歴
18.国境の南、太陽の西/村上春樹
■ストーリ
 一人っ子として、ある欠落感をもっていた始は、小学校時代、
 同じく一人っ子の女の子、島本さんと友達になる。
 25年後、「ジャズを流す上品なバー」を経営し、絵に描いたような
 幸せな生活を手にしていた始は島本さんと再会し、激しい恋におちる。

■感想 ☆☆☆☆
 村上さんの小説を読んでいると、ひしひしと「孤独」を感じる。
 人はひとりで生まれて、ひとりで死んでいく。それはごくごく当たり前の
 ことだけれど、それ以上の孤独を思い知らされる気がする。人は生まれて
 死ぬまでの間に、目に見えるもの、見えないものを数多く手に入れていく。
 そして同時に、人はただ生きているだけで、手に入れる以上に多くのものを
 少しずつ少しずつ失っていくのだとも思う。その上、失っていくものの
 多くは「見えないもの」ばかりで、私たちは普段、失っていることにすら
 気付かない。
 そして、ふと気がついた時に、自分が多くのものをいつの間にか失って
 いることに気が付くのだと思う。そういったことを考えながら、この本を
 読み終えた。

 読後に言い知れない寂しさを覚える作品。人は愛する人と出会えても、
 出会えなくても、家族になれたとしても、なれなかったとしても、
 ふとした瞬間に寂しさを覚えてしまうし、孤独を感じてしまう。
 むしろ、愛する人と出会えてしまった後の方が感じる孤独は大きい
 のかもしれないと思った。

 いつもの私だったら、この作品の主人公の身勝手さに怒りを抱いている
 と思う。結末としては、身勝手なうえに都合がいい、と思われても
 仕方がない展開だとも思う。それなのに、主人公の喪失感の大きさが
 理解できてしまった。今後も彼は喪失感を抱えたまま生き続けるの
 だろう。だからといって、それから逃げることはできないし、
 そうなる前に引き返すこともできなかったのだとも思う。

 「どうしようもないこと」がこの世の中には確かにある。
 そう思わせてくれる物語。そして、だからこそ、主人公だけでなく、
 その主人公を見守る妻や、その主人公の前から消える島本さんの孤独
 までが理解できてしまい、よりいっそう切なく、寂しい気持ちになる。
 愛し合えたとしても、そして愛し合っているからこそ、
 埋められない孤独があるのだろうな、と思った。

 改めて村上さんの文章の美しさも満喫できた。
 その文章の美しさゆえに主人公が感じる「孤独」や「寂しさ」が
 際立つのだと思う。

海洋生物図鑑

2009年03月10日 23時47分37秒 | 読書歴
17.海洋生物図鑑
■感想 ☆☆☆☆
 義弟くんが貸してくれた1冊。
 海底に広がる豊かな世界を教えてくれます。
 非常に奇妙でユニークな姿かたちの生き物が多く、パラパラと
 ページをめくり、写真を見ているだけで楽しめました。
 わたくし、どうもグロテスクなものから目が離せない傾向に
 あるようでして、自分の体と同じぐらいの魚を丸呑みしている
 ウナギとか他の生物に寄生している微生物とか、そういった写真を
 何度も楽しみました。自分では到底見られない世界に本を通して
 出会えることの素敵さを実感。海にもぐりたい、とか海が好きだ、
 という欲求が全くないため、おそらくこの本を読まなければ、
 というよりは、義弟くんと出会わなければ、
 こういった生き物とも生涯、出会うことなんてなかったのだろう
 と思うと、感慨深いです。

 海の中のこと、特に深海のことは判明されていないことが多く、
 未だに研究が難しい分野のようで、そういった神秘的なところも
 とても魅力的でした。