43.百年分を一時間で/山本夏彦
■内容
大正四年生まれと平成の才媛の珍問答。時に爆笑、時にまじめ。
花柳界から世紀末論争、「IT革命」までを語りつくす。
「誰か『戦前』を知らないか」の続編。
■感想 ☆☆
おじいさんの昔語りを聞いているような気持ちにさせてくれる一冊。
毎回、テーマを決めて話を進める山本さんと山本さんの部下にあたる
女性との対談がコンパクトにまとめられている。テーマを決めては
いるものの、思い出すままに話を脱線させる山本さんの話は、何に
ついて語っているのかがわからないくなり、時に読み手を混乱させる
部分はあるものの、知らなかった「戦前」を身近にしてくれて面白い。
「お前はそんなことも知らんのか。本当にポンやのう。」
と言いながら、いろんなことを教えてくれた祖父を思い出しながら
読み進めた。
母親が明治19年生まれだという山本さんは、母親から聞いて知って
いる明治時代の話も鮮やかに語る。そして自分自身の若い頃
昭和10年代から20年代にかけて、日本が戦争に向かっていた頃の
話も「楽しかった時代」として話す。読み進めながら久世光彦さんを
思い出した。彼も戦争に彩られた「あの頃」を「決して嫌なこと
ばかりではなかった。きちんと生活に笑いがあった。普通の幸せが
あった。」と著作の中で何度も語っている。山本さんも日本の戦前
から戦中を「文化的に豊かだった時代」として、話している。
今はなくなってしまったもの、話ですら聞いたことがなかったもの
言葉は残っているけれど、中身が変わってしまったもの、それぞれが
時代を映していて興味深かった。
ただ、少々まわりくどいため、一時間では読めなかった。
■内容
大正四年生まれと平成の才媛の珍問答。時に爆笑、時にまじめ。
花柳界から世紀末論争、「IT革命」までを語りつくす。
「誰か『戦前』を知らないか」の続編。
■感想 ☆☆
おじいさんの昔語りを聞いているような気持ちにさせてくれる一冊。
毎回、テーマを決めて話を進める山本さんと山本さんの部下にあたる
女性との対談がコンパクトにまとめられている。テーマを決めては
いるものの、思い出すままに話を脱線させる山本さんの話は、何に
ついて語っているのかがわからないくなり、時に読み手を混乱させる
部分はあるものの、知らなかった「戦前」を身近にしてくれて面白い。
「お前はそんなことも知らんのか。本当にポンやのう。」
と言いながら、いろんなことを教えてくれた祖父を思い出しながら
読み進めた。
母親が明治19年生まれだという山本さんは、母親から聞いて知って
いる明治時代の話も鮮やかに語る。そして自分自身の若い頃
昭和10年代から20年代にかけて、日本が戦争に向かっていた頃の
話も「楽しかった時代」として話す。読み進めながら久世光彦さんを
思い出した。彼も戦争に彩られた「あの頃」を「決して嫌なこと
ばかりではなかった。きちんと生活に笑いがあった。普通の幸せが
あった。」と著作の中で何度も語っている。山本さんも日本の戦前
から戦中を「文化的に豊かだった時代」として、話している。
今はなくなってしまったもの、話ですら聞いたことがなかったもの
言葉は残っているけれど、中身が変わってしまったもの、それぞれが
時代を映していて興味深かった。
ただ、少々まわりくどいため、一時間では読めなかった。
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