のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

ボクの街/乃南アサ

2008年09月21日 18時12分41秒 | 読書歴
71.ボクの街/乃南アサ
■ストーリ
 警視庁城西署・霞台駅前交番に巡査見習いとして赴任した高木聖大は、
 研修初日から警察手帳に彼女のプリクラを貼っていたことがバレる
 ような、今風のドジな若者。道案内、盗難届の処理、ケンカの仲裁
 などに追われるが、失敗の連続でやる気をなくしていた。
 しかし、所轄の同期見習いが犯人追跡中に大ケガを負ったことで
 俄然、職務に目覚める。

■感想 ☆☆☆*
 読み終えて、爽快な気持ちで本を置くことができた。
 軽いコメディタッチで軽やかに物語は進む。それなのに
 「何のために働くのか」「職業」について、しっかりと考えさせられた。

 主人公、聖大は「警察」という仕事に誇りなど持っていない。
 できれば、面倒なことはしたくない。楽できるなら楽したほうがいい。
 そう思っている若者。
 けれど、仕事で認められたい、という思いは持っている。
 優等生の同期をライバル視し、自分と比べては落ち込んでいる。
 そういった一面も持っている若者。
 等身大の「あまりやる気のない若者」に思いっきり感情移入して読み
 読み終えた後、やはり「仕事」は、自分自身で「価値」や「やりがい」
 を見出すものなのだ、と納得した。

 小説なので、多少、オーバーに書いている部分はあると思う。
 それでも、改めて「警察官」の大変さ、忙しさ、報われなさなどに
 ついても考えさせえられた。


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