目覚めとともに
薬罐で湯を沸かし、
コーヒーを入れる。
暖かいコーヒーの入った
マグカップを片手に
少し寒くなったベランダに出て、
太陽を仄かに感じながら
マグカップに口をつける。
右手にマグカップ、左手には
タバコを持ちながら、
向かい側に佇む銀杏の木を眺める。
季節は秋から冬へと
移り変わりつつ、
僕はただベランダでコーヒーと
タバコを燻らせる。
一見緩やかな時間が流れているように
感じるが、
時間は想像以上に早く流れてゆく。
僕はただその流れに流されてゆく、
もしかしたら止まっているのかも。
答えなんて
どちらでもいい。
そんな毎日が流れていることだけが、
僕の現実。
何もしない日々。
生産性という言葉を消し去り、
空間の中に溶け込む。
額縁の中に入り込みたい。