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旅(22日目2/2)

2015-09-08 15:52:22 | Travel memories



田園風景を抜けて、山道に入る。


登りは微妙な傾斜が続く坂道で、
地味に足に乳酸が溜まってきて辛い。




息を切らせながら、
森林に囲まれた静かな道をひたすら進む。



なんとか登り切り、
そこからは下り続きの道を進むと、
国道2号線に戻って来ることができた。





そこからまた、
2号線をまっすぐに進むこともできたのだけれど、
海を見ながら走りたいと思う衝動に駆られ、
進路を海岸線の190号線に移した。





少し進むと周防灘が望める道に出た。


遠い海の先には、
ぼんやりと映し出せれる半島が見える。


気持ちのいい風が吹いていた。




途中、防波堤の間に階段を発見したので
そこから砂浜に降りてみることにした。







曇りのせいで、
ロケーションはあまり良くないが、
眺めているだけで充分だった。




何故、波の音は心が落ち着くのだろうか?





再び漕ぎ始め、
海岸線を約15km程進んで
190号線から25号線に進路を変更する。



変更してからすぐに「周防大橋」に辿り着き、
自転車に乗りながら橋を渡るのだが、
橋の距離と高さ、そして風が強く。



恐怖で景色どころではなかった。





なんとか渡り終えてからも、
少しの間は海岸線が続いた。




日が段々と落ち始めている。




海岸線の平坦な道を気持ちよく進んでいると、
内陸へと道が変化していき、
再び山道の登り坂にさしかかった。



中国地方に入って、最初の難所という感じで、
推定した標高の高さに嫌気がさす。



最初はゆっくりと座りながら、
途中からは立ち漕ぎで坂を登る。



それに同調するかのように傾斜もきつくなる。




中盤付近と思われる場所で耐えられなくなり、
自転車を降りて休憩。
暑さから着ていたジャケットを脱いで
荷台の上に結びつけた。






夕日の色が若干薄まってきてる。



急がないと夜になってしまうと思い、
休憩もそこそこに再び登りだす。




息が苦しい・・・・





何度も自転車を降りようと考えたのだが、
その気持ちに「喝」を入れて漕ぎ続けた。



なんとか気持ちだけで頂上だと
思われる平坦な道まできたのだが、
後ろを振り向いたときに異変に気付いた。





ジャケットがない・・・・




たぶん、この旅一番のショックだった出来事。





少しの間、呆然としていたが、
意を決して登ってきた道を下り始める。



ジャケットが落ちていた場所は
途中休憩していた場所のすぐ近くにあり、
漕ぎ始めに落ちたらしい。


自分の動きを「巻き戻し」するかのように
再度、地獄の坂を登り始める。





再び頂上の平坦な道に辿り着いた時には、
辺りは暗く、夜となっていた。



しかし、飴と鞭と言う言葉があるように、
そこからは下り坂が続いた。



暗闇の山道は後ろから、
車が来ただけでも若干の恐怖を感じる。




ビビりながら麓まで来ると、
民家が徐々に増えていき、
やがて街になっていく。




工場地帯なのだろうか、
暗闇に白い煙を出している煙突が目立つ。








へとへとな身体に鞭を打って、
防府市の街を進み。



本日の宿泊施設「漫画喫茶」に着く訳です。




こういうときこそホテルだろう。と思うのだが、
博多での出費を思い起こすと、
ここは漫画喫茶にしておいた方が得策だと
自分に言い聞かせて我慢する。






入店してからは一番にシャワーを浴びて、
その後、BOX内で寛ぎながら本日のこと、
そして明治維新について、思いに耽ることにした。






「旅」の目的は本日達成された。
喜ばしい事なのだが、何故か淋しさが勝る。







「自由」が終わりへと向かい始めた
証なのかもしれない。
















つづく

















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