コートジボワール日誌

在コートジボワール大使・岡村善文・のブログです。
西アフリカの社会や文化を、外交官の生活の中から実況中継します。

大統領に祝辞を届ける

2010-05-10 | Weblog
大統領宣誓式の翌日に、ニヤシンベ大統領への表敬訪問を要請してある。私は手元に、大統領の就任をお祝いする、天皇陛下からのお言葉を一通、鳩山総理からの書簡を一通、それぞれ携えている。これらを直接大統領にお渡しする、という使命なのだ。 一方で、前日以来これだけ世界各国からおおぜいの代表が来訪し、彼らもお祝いの言葉をそれぞれ携えているだろうから、表敬要請が大統領のもとに殺到しているだろう。また、宣誓式の . . . 本文を読む

大統領の宣誓式(2)

2010-05-08 | Weblog
「大統領に、憲法典に対する宣誓を求めます。」憲法院長が、ニヤシンベ大統領に促した。宣誓台に置かれた分厚い憲法の本に、ニヤシンベ大統領が手を置き、宣誓を行う。祝福の礼砲が何度も放たれて、地響きを立てる。引き続き、軍の衛兵が、トーゴの国旗を掲げて大統領のもとにやってきた。大統領は国旗に最敬礼し、手に受け取った。そして国歌が吹奏される。私たちも全員起立である。この国旗を受け取る儀式は、大統領が国事の責任 . . . 本文を読む

大統領の宣誓式(1)

2010-05-07 | Weblog
ロメ到着の飛行機が大幅に遅れて、結局当日(5月3日)の朝5時にホテルに入った。大統領宣誓式の案内には、朝9時には入場してください、と書いてある。式場は市内から距離があって、8時過ぎにはホテルを出なければならない。それまでには服を着替えて準備して、となると、殆ど寝る時間はない。こういうふうに予定通りにいかないことは、当たり前のようにある。アフリカで大使を務めるというのは、体力の要ることなのだ。それで . . . 本文を読む

運の悪い乗客たち

2010-05-06 | Weblog
ニヤシンベ大統領の再任の宣誓式は、5月3日に行われるということになった。5月3日は月曜日なので、私は用心をして、土曜日の5月1日のロメ行きの航空便を押さえた。そうしたらやはり用心に越したことはない、前日になって、その便は「技術的理由」により中止になった。こういうことはアフリカではよくある。もし、明日が宣誓式なら真っ青であるが、幸い一日の余裕がある。 航空会社では、その代わりに翌日曜日の5月2日に . . . 本文を読む

外相に根回しする

2010-05-01 | Weblog
気候変動問題については、各国に温室効果ガスの削減義務を課した「京都議定書」を発展させて、新たな枠組み条約を作らなければならないという課題がある。ところが、昨年12月のコペンハーゲンでの首脳会議では、そうした検討をしようとして、各国の意見がまとまらなかった。「コペンハーゲン合意」が用意されたけれど、採択に至らなかったのである。今後、流れがどっちの方向に向かうのか、日本としては気が抜けない。その一方で . . . 本文を読む