CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-011「迫り来る嵐」(中国)

2019年01月14日 00時20分57秒 | 中国映画
悪人を見抜く才能がある
 1997年、中国。小さな町の国営工場で保安部の警備員として働くユィ・グオウェイ。工場内で起きる小さな犯罪を取り締まって実績を挙げてきた彼だったが、いつしか近所で発生した若い女性の連続殺人事件に首を突っ込み始める。
 顔見知りの警部から捜査情報を聞き出すと、すっかり刑事気取りで独自に本格的な捜査を開始するユィだったが。(「allcinema」より)


 1997年、中国の小さな工場町で起こった連続殺人事件を捜査する警備員の運命と事件の行方を描いたサスペンス・ノワール。


 国営工場の保安部で働く警備員のユィ。

 町で起こっている女性連続殺人に興味を持ち始め、独自に捜査を始める。

 しかし、事件にのめり込み過ぎることによって悲劇を引き起こしてしまう。


 97年というのは、香港返還の年で、古い工場は廃れ始めていく年。

 そんな中で、事件に執着するようになるユィ。

 全編暗い雰囲気で、ほとんどが雨のシーン。

 それがユィの心をも表すように陰鬱な感じを醸し出している。

 
 事件の解決へ向けた捜査もそうだが、ユィの心の行方、そして彼自身の行く末を描くほうに重点を置いている模様。

 彼が捜査中に取った行動によって幾つも悲劇が起こり、彼の心も壊れていく。

 そして、一つの事件が起こった後に、明かされる連続殺人の真犯人の真相。

 
 全体的に重い雰囲気でことは展開し、ユィの様子からも淡々とした雰囲気で話は進んでいくが、起こる事件はかなり衝撃的なもの。

 そして、最後に明かされる真実によって、何か大きな虚無感を覚える作品。

 正直スッキリした気分で終われる作品ではないだろうな。

/5

監督:ドン・ユエ
出演:ドアン・イーホン、ジャン・イーイェン
   トゥ・ユアン、チェン・ウェイ、チェン・チュウイー
於:新宿武蔵野館

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