本があるような。生活

読んだ本の感想です、ジャンルは主に小説

「ウォッチャーズ」について。オススメ小説

2005-11-13 23:27:48 | おすすめの本。
ウォッチャーズ ディーン・R・クーンツ

『孤独な男・トラヴィスが森の中で出会った犬の目には知性のようなものが…?』

この作品が名作であることは独断においてもう、絶対間違いないんですが。
どのように名作かというと、
ものすごくバランスのとれた名作だと思います。
謎があってドラマがあって恐怖があってそして愛がある、
アカデミー賞をそうなめして受賞したような…(決してカンヌとかでなく)
映画のようなスピード感がある(そういう意味でもアカデミーっぽいかも)
この小説には冒頭部分からいっきに引き込まれました
得体の知れないもののせまってくるシーンの臨場感、
トラヴィスに思わず「逃げて!!」って叫びたくなる…
その後、同時に三つのストーリが展開していく上巻、
それはどこかしら謎で、魅力的、
そしてどれもどこか潜む不気味さ、どきどきする。
そして読み手は「アウトサイダー」の気配を感じると
登場人物に警告を発したくなる…
「だめ!行ってはいけない!!」と
それぐらい、怖い。

熱のこもった後半部分とは別に
後ろの数ページはおそろしく、悲しい。

この物語の主人公が二人いると思ってるんですけど(多分普通とは違った意味合いで)
いつもこの二人の関係についておもうと泣きたくなります。
「ウォッチャーズ」…「見守るものたち、見張るものたち」
見守られたものと、見張られたもの…
あ、ダメだなんか泣けてきた。

物語の最後にはとても重大なものが失われます。
アメリカのものってよく勧善懲悪っていわれるけど
これはそうじゃないです
「みんな生きてる」

小説が好きな全ての人に読んでもらいたい、
本当に素敵な本です。



4 コメント

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ziziさんへ (kei)
2005-11-14 15:50:03
 お邪魔します。



 難解そうな本をよんでいらっしゃいますね。現代アメリカ文学?「犬の目に知性のようなものが……」とあるのでSFでしょうか。



 いつも不思議に思うのは、皆さんどこでその本と出合うのかということ。

 私はブックオフでぶらぶらして、作者名を聞いたことがある人の本を手にとって見ます。

 あとはこのテーマサロンの皆さんの読んでいらっしゃるものを意識的に探したりします。



 新聞の書評も見ます。でもそこで紹介されている本は新刊ばかりなので、ブックオフには無いのよね。

 本屋さんで買うと1200円から1500円ぐらいするし…



 ちょっと遠いけど図書館にいくべ、と行って予約すると25人待ちとか表示がでて、少しめげます。
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25ってすごいですね…! (zizi)
2005-11-15 17:30:06
難解そうですか!?むしろ、どっちかってゆーとエンターティメントです、読みやすいですよ(面白いですよ!)!



作者がまだ生きてるようなので現代…でしょうね、「ハリウッドジェットコースタームービー」のようだ、どなたかが批評されてましたけど、本当そんな感じです。ワァオ。



本ですか~でも私もkeiさんと大体一緒ですよ、

雑誌とか朝日の書評、あと周りに好きな本聞いて回ったり、新刊以外探しているなら「WEB本の雑誌」はどうですか?今月の新刊採点(文庫有)とか作家の読書道なんか参考にしたりしてます。

あとは勘ですかね、図書館(本屋も)いって「コレダ!」って思った本を読む、とか。いや、以外と当るんですよ、コレ。これで星進一と宮部みゆきを発掘しました。どうですか笑?

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こんばんわ! (小川)
2005-12-17 01:16:00
zizi様、こんばんわです。

Snake River BMXの小川です。

zizi様もプログされていたんですかっ!(気付くの遅すぎですみません…)



ウォッチャーズ…私も読み、自分のトコのプログにも感想文を書いたんですが…何と言うか…本を何十冊も読まれる方のレビューはやはり書く事が違うなァ…と、自分の書いた感想文が恥ずかしい限りです。



この本は裏カバーにある「あらすじ」を読んで買ったんですが、カバーに書いてある事とは別の意味(zizi様のレビューのような)が潜んでいて、読んでいて色々と自分で思うトコが出て来る。良い本だと思います。



長々と書いてしまいましたが、これからもzizi様のプログを拝見させてやって下さいませ。(出来ればリンクを…させて頂きたく思っています)



では。小川より
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遅くなりまして (zizi)
2005-12-27 22:30:52
小川さん、こんばんわ。

私も今コメントに気付きました、遅いですね(ごめんなさい!)



一回目は少々気恥ずかしくてURLを書かなかったのですが

投稿されたコメントを見たら

きづかれなさそう…と思って二回目から書いてみました。笑



自分の昔かいたレビューは恥かしい事この上ないんですが、

ほめて頂けると削除したくなる衝動に耐えられます。

ありがとうございます。

(まだ消さないでおこう。)

本を選ぶとき少しでも情報になれば、と。



定期的にブログ、見ています。

すごくよく洋画やドラマを見ていらっしゃるんですね

一日一本、というようなハイペース、驚きました。



こちらのブログは煮るなり焼くなりお好きにしてください。

わざわざ来てくださってありがとうございました、

嬉しかったです。
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