処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

母べえ

2008-03-13 16:37:20 | 映画
やっぱり、予想通りのものだった。
日本の戦争下の暗い母子物語。

確かに戦争前までは、どこにでもいたような日本の母。
どんな逆境でもじっと耐えて、慎ましやかで、夫に従い、子供を守り育み、
一人労苦を背負って生きる日々。

演じるのは吉永小百合。彼女がもっとも相応しいと誰もが思う。
あるいは吉永自身もそう思い、賢明な母を演じる。

映評はどれも激賞。

しかし、映画的面白さは伝わって来ない。
感動もない。反戦の思いもそれほど湧いては来ない。

監督や出演陣が、カンヌに行っていたことは、市川昆逝去のニュースで
知ったのだが、彼らは、受賞にエントリーすると思っていたということか。

それにしては、あまりに日本的な映画づくりで、ワールドワイドなテーマや普遍性からはほど遠い。

山田監督は吉永小百合に頼り過ぎないか。
吉永小百合も、同パターンの役ではない、新境地ワクワクの映画に出るべきだ。

新宿ジョイシネマ。70点。