連日水害被害が報道されている兵庫県佐用町は、20世紀に始まった第二次EVブーム時代の電気自動車用急速充電施設「エコステーション」が、国内で一番近接して存在する街であることは、電気自動車関係者の中でもほとんど知られていません。
今回の水害で、その「エコステーション」のひとつが水没しました。
ZEVEXでは、20世紀から電気自動車をテーマに活動する市民団体として、電気自動車ヲタクな我々が動かなければ、恐らく誰も振り向かないであろう、この水没したエコステーションの現状を確認しに行って来たので、その御報告をここに記すことにします。
(この道は1m2~30cmまで水が来たらしい。
連日報道された水没町役場は写真の背中側200m)
外見から見た限りでは、マグネチャージはドップリ水没したわけではなくて、配電盤などが納まっているケースの下1/4程度の水没で済んだ様子でした。
(水が来たラインがケース側面にはっきりと残っていた)
300m程離れた場所にある「佐用自動車」さんにHyper-Miniが有るので、持って来て充電できるかどうか試してみようかと思いましたが、流石にいきなり試すのは乱暴なので、とりあえず管理者に鍵をお借りして、内部の様子も確認してみることにしました。
(鍵をお借りして、恐る恐る蓋を開ける)
コードリールが納まった下ケースはドロドロだったのですが、
上ケースの内部は思った以上に綺麗で、メインブレーカーもONの状態のままでした。
単相3線式の入力はちゃんとブレーカーの下流側まで200Vが来ていましたし、一番右上の位置に有るインダクティブ用のパドルは全く泥が着いていない状態だったので、余程充電してみようかと思ったのですが、上ケースと下ケースの間にある積算計部分の時間表示の液晶が消えていたので(この部分は喫水線以下)、結論的には電気自動車への充電はせずに、管理者に現状の説明とメーカーへの連絡をお願いして、この日は引き上げることにしました。
最後になりますが、私がいくらEVヲタクだと言っても、わざわざこの為だけに復旧作業が続く佐用町へ行ったわけではありません。
EVの活動で長く親交が有る前出の「佐用自動車」さんにも、地下駐車場が水没する・・・という被害が出ていたので、ZEVEXとして「御見舞い」兼「お掃除のお手伝い」がメインの目的だったのです。
(地下駐車場に残った泥をお掃除中)
途中、泥に埋もれて引き出し困難な車両の回収作業・・・という、「ひっぱり系四駆集団」である我々が最も得意とする作業のお手伝いなんかもちょっとだけやったので、そんなことならクロカン四駆に「ひっぱり系装備」を満載のレスキューチームを組んで来るんだった・・・と思ったりしました。
佐用の街はもちろん、エコステーションの1日も早い復活を願わないではいられない1日でした。
かつて、水溜まりを走るEVが火花を飛ばす姿を見たことがあるから、
EVがそんな非道く水を被るとさぞかし大変だろうと心配です。
今後次々出て来て、普及するだろう大手メーカー商品の漏電対策には大いに興味がありますね。
実は1台EVも水没しました。
そっちはWEBで公開するのを憚られる内容も含むので、MLの方でお知らせ致します。