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１６年大統領選 トランプ氏勢い陰り トラブル続出、「決選」に現実味
毎日新聞2016年4月7日 東京朝刊
【ワシントン西田進一郎】米大統領選に向けた共和党候補指名争いで、５日に行われた中西部ウィスコンシン州の予備選は、党主流派から支持を受けるテッド・クルーズ上院議員（４５）が圧勝した。指名争いをリードしてきた実業家ドナルド・トランプ氏（６９）だが、最近は失言への批判を浴びるなど、失速気味だ。主流派が目指している７月の党大会での「決選投票」が現実味を帯び、今回の結果は「（指名争いの）転換点」（クルーズ氏）になる可能性がある。
「１１月に（民主党の）ヒラリー・クリントン（前国務長官）を打ち負かそう」。クルーズ氏は５日夜、支持者を前に勝利演説し、指名獲得への自信をみなぎらせた。一方、敗れたトランプ氏は支持者やメディアの前に姿を現さず、「クルーズは操り人形よりひどい」など、主流派の支援を受けたクルーズ氏を批判する声明を陣営が出しただけだった。
今回の予備選では、トランプ氏の指名阻止を目指す党主流派が「潮目」を変えようと全力を挙げた。指名争いから早々に撤退したものの、人気があるスコット・ウォーカー同州知事（４８）がクルーズ氏を支持。主流派が党大会に持ち込んだ時の「第３の候補」に浮上しているポール・ライアン下院議長（４６）の地元でもある。
これに対し、トランプ氏には先月からトラブルが続出した。自分の妻の写真と、クルーズ氏の妻の写りが悪い写真を並べてツイッターに投稿したことが、家族に対する攻撃という批判を受け、過ちだと認めた。
さらに、妊娠中絶手術を受けた女性は「処罰されるべきだ」と発言し、事実上の発言撤回を迫られた。また、陣営幹部がトランプ氏に近寄った女性記者に暴行した容疑で訴追された。
ウィスコンシン州の予備選でＡＰ通信などの出口調査では、共和党投票者の約４割が大統領としてのトランプ氏の行動を「恐れている」、約２割が「懸念している」と回答したという。
クルーズ氏は同州の代議員４２人のうち、少なくとも３６人を獲得した。指名獲得には全代議員の過半数確保が必要。ＣＮＮの推計によると、トランプ氏は、残る予備選・党員集会で割り当てられた代議員の６割獲得という高い壁に直面している。
主流派の思惑は、クルーズ氏を対抗軸として、まずはトランプ氏の過半数獲得を防ぐ。そのうえで党大会では、ほとんどの代議員が地元の予備選・党員集会の結果に縛られずに投票できる「決選投票」に持ち込み、「第３の候補」を含めて「反トランプ」勢力を糾合し、クリントン氏に勝てる候補を選ぶ、というものだ。
ただ、過半数に届かなくても、代議員を最も多く集めた候補が選ばれない場合は、トランプ氏が再三ほのめかしているように、共和党を離れて立候補する格好の理由になる。保守層が割れれば、民主党候補を利することが確実で、トランプ氏やその支持者が共和党から出て行かないよう、党主流派は難しいかじ取りが続く。
サンダース氏、猛追
【ワシントン西田進一郎】民主党候補指名争いは、５日のウィスコンシン州予備選でバーニー・サンダース上院議員（７４）がヒラリー・クリントン前国務長官（６８）を破った。サンダース氏は同日夜、次戦の舞台となるワイオミング州で演説。最近の７予備選・党員集会で６勝しており、「ほとんどが圧倒的な数字での勝利だ」と勢いを強調した。
ウィスコンシン州での出口調査で、サンダース氏は、若者（１８歳から４４歳）の７３％、白人の５９％の支持を獲得し、これまで同様の強みを発揮した。
一方、クリントン氏を「正直で信頼できる」と答えた人は５８％にとどまった。「そうではない」と答えた人は３９％で、うち９割以上がサンダース氏に投票したといい、「信頼性」が依然としてクリントン氏の弱点になっている。
次の焦点は、１９日に行われるニューヨーク州予備選。代議員２９１人を抱えるクリントン氏の地元だ。直近の世論調査の支持率でサンダース氏は、クリントン氏に約１０ポイント差にまで迫っている。
予備選・党員集会の結果で得た一般代議員数では、クリントン氏との差を詰めつつあるサンダース氏。今後は、個人の意思で投票先を決めることができる連邦議会議員など「特別代議員」の大きな支持の差をどう解消するかがカギになる。
http://mainichi.jp/articles/20160407/ddm/007/030/070000c
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Hillary Rodham Clinton 【アメリカ合衆国】
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■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
本稿はその保管用記事です。
■ 2010年3月2日
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