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米、イスラエルの入植活動容認 中東政策を転換
2019/11/19 5:36
【ワシントン=中村亮】ポンペオ米国務長官は18日の記者会見で、イスラエルによるヨルダン川西岸での入植活動について「国際法に違反しない」と語り、事実上容認する考えを示した。1978年に「違法」と判断したカーター政権の見解を覆し、中東政策の転換となる。トランプ政権はイスラエル寄りの政策を相次いで打ち出しており、パレスチナ側の反発が強まる。
イスラエルは1967年の第3次中東戦争でヨルダン川西岸を占領。国際社会の批判を浴びながらも入植活動を進め、現在では40万人以上のユダヤ人が住んでいる。これまでもパレスチナ側は入植活動に強く反発し、和平交渉が進まない要因になっていた。
カーター政権は入植活動を違法行為とみなした。その後の米政権は「中東和平の障害」などと指摘しカーター政権の見解を事実上追認してきた。ジュネーブ条約では占領地に自国民を移住させることを禁じており、国際社会でも違法との見方が大半だ。ポンペオ氏は今回の方針転換について「事実や歴史などを踏まえた結論だ」と述べたが、詳細については言及しなかった。
トランプ大統領はイスラエルと緊密な関係を望むキリスト教保守派を支持基盤としており、これまでも親イスラエル政策を推進してきた。2017年12月にはエルサレムをイスラエルの首都として承認。19年3月には、イスラエルがシリアから奪い、占領してきたゴラン高原の主権を認めた。20年の米大統領選が近づくにつれて、トランプ氏がイスラエルへの接近をさらに進める可能性もある。
イスラエルのネタニヤフ首相は4月の総選挙前にヨルダン川西岸の入植地を併合する考えを表明していた。米国が入植活動を合法と判断したことで、併合についても米国が事実上のお墨付きを与えたとイスラエル側が受け取る公算が大きい。入植がさらに進み、併合に向けた動きが具体化すれば、両者の衝突に発展する可能性もある。
イスラエルでは9月のやり直し総選挙で第1党となった中道野党連合「青と白」のガンツ元軍参謀総長が新政権の樹立を目指しているが、組閣に失敗するとの見方が出ている。トランプ政権は新たな総選挙を見越し、ネタニヤフ氏が掲げた政策を後押しすれば同氏の支持率を引き上げられるとみている可能性がある。
菅義偉官房長官は19日の閣議後の記者会見で、「入植活動は国際法違反との(日本政府の)立場に変更はない」と述べ「関心をもって動向を注視したい」とも語った。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52334780Z11C19A1000000/
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■ 2009年7月9日 「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。 本稿はその保管用記事です。
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