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米アップル創業者、ジョブズ氏死去-ITの「座標軸」失う

2011年10月07日 05時01分00秒 | 保管記事



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米アップル創業者、ジョブズ氏死去-ITの「座標軸」失う

2011年10月7日5時1分

 米アップル創業者のスティーブ・ジョブズ会長(前最高経営責任者)が死去した。56歳だった。ここ数年では自らが陣頭指揮を執って開発したスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」や、タブレット型携帯端末「iPad(アイパッド)」が大ヒットした。アップルの躍進の立役者であり、IT業界の革新をリードしてきた。


 ある程度は予期していた。それでも一報を聞いた時は、大きなショックを受けた。この10年、エレクトロニクス業界の取材をしてきた身にとって、アップル、スティーブ・ジョブズ氏は最大の座標軸だった。


 日頃からマックを愛用しているソニーの技術者がこんなことを言っていた。梱包を開ける時のわくわく感、モノを触った時の質感、機能は充実しても変わらないアップルならではの操作感。「今のソニー製品には一貫したフィロソフィーや顧客への『おもてなし』の心がない」―。


 優秀な経営者は自分なりの美学やこだわりを持っている。それを羅針盤のように人を引っ張る。シリアル番号をシールで貼るのでなく、直接彫るのがジョブズ氏の美学だった。それが作る側の満足で終わってしまうのか、ユーザーの満足度を高めることにつながるのか。ジョブズ氏のこだわりはユーザーの満足に直結し、所有する喜びにつながった。自動車でいうと「ベンツ」にも似たところがある。


 最近、アップルと韓国サムスン電子の訴訟がエスカレートしている。ジョブズ氏はサムスンの有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)をとても気に入っていたという。それを使えばiPadが軽くなるからだ。しかし調べれば調べるほど、サムスンが多くの特許を握っている。我慢ならないジョブズ氏は、社内に自社開発の大号令をかけたという。今の日本に、ここまで製品にこだわりを持つ経営者がどれほどいるだろうか。やはり最大の焦点はジョブズ亡き後のアップルがどこへ向かうかである。来年登場するであろう「iPhone5」や「iPad3」、次世代テレビは、ジョブズ氏が綿密に製品計画を立てているはずで、大きな混乱はないはずだ。


 後を継ぐティム・クック最高経営責任者(CEO)は、どのIT企業でもトップとして招へいしたいと思うほど有能である。実際、CEOを引き継ぐ前、シリコンバレーではクック引き抜きのうわさもあったほど。またマーケティング担当のフィリップ・シラー氏、デザイン担当のジョナサン・アイブ氏などクック氏をサポートする副社長も、みなが才能豊かな人物ばかり。


 しかし「集団指導体制」は、言うは易しだが実際に機能させるのは難しい。経営トップがいかに会社の命運を左右するか、かつてその座を追われた経験があるジョブズ氏は、CEOの重みを十二分に理解していたはず。だからこそ、亡くなる直前までその職にとどまっていたのだろう。


 本当の新生アップルは、ジョブズ氏の残した足跡を単なる伝説に終わらせるのか、プロダクツ・サービスイノベーションに組み込めるのか。クックCEOが新たな座標軸になる。(産業研究所・明豊)


 【すばらしい人生/前ソニー会長・出井伸之氏】


 アップルはソニーにとってデバイスやモニターの大手の顧客であり、同時によく似た顧客層を持つライバル企業でもあった。彼とは幾度も公私にわたって話をした。自宅に行ったらソニー製品ばかりだった。彼の人生は素晴らしいの一語に尽きる。それはIT業界での業績に限った話ではなく、幾度も挫折し、再びよみがえったイノベーションの連続だからだ。マイクロソフトに追い込まれ、支配された業界にあってアップルというシステムを作った彼は、最高経営責任者の果たすべき役割を明確にした。


 パソコンとAVを合わせて何かをやりたいとソニーはずっと考え、いろいろ模索していた。それをうまく集大成して形にされてしまったなと感じる。クラウドとネットの上で成り立つビジネスを作り上げた最初の経営者といえるだろう。


 【競争の行方、混沌/アスキー創業者・西和彦氏】


 ジョブズ氏のことはアップルコンピュータが初代機を発売したころから知っている。カリスマ経営者で完璧主義者だった。その彼が亡くなり、残念でならない。ジョブズ氏は「iPod(アイポッド)」や「iPhone」「iPad」など数々のヒット商品を生み出し、エレクトロニクスやIT業界に大きな影響を与えた。


 とくにアップルが強い期待を抱いていた「アップルTV」(ビデオコンテンツを家庭用テレビに無線や有線LANを使って配信できる)を普及させることを見届けることができず、道半ばの思いだろう。


 iPodの登場でCDが駆逐されたように、アップルTVがDVDなどに取って代わる可能性がある。いずれ、それがデジタルテレビと一騎打ちになるだろう。


 ジョブズ氏の卓越した経営手腕がなければアップルTVの普及は難しい。ジョブズ氏の死去で、その市場競争の行方は混沌(こんとん)としてきた。


 【本当に悲しい/ソフトバンク・孫正義社長】


 本当に悲しい。スティーブの偉大な功績は永久に伝えられる。そもそもパソコンの生みの親で、製品より作品という感じだった。その作品は多くの人のライフスタイルを変えた。彼がアップルを追われて復帰したころから親しくさせてもらい、お互いの自宅を行き来する仲だった。一番印象に残っている思い出はアイフォーン発表前に「完成したら、お前と一緒にやろう」と言ってくれたこと。彼の存在は誰にも代え難いが、物の考え方はアップルに根付いている。次の製品まで陣頭指揮をとっていた。ぜひ次の製品に期待したい。


 【友で競争相手/米マイクロソフト創業者・ビル・ゲイツ氏】


 約30年間、同僚でも競争相手でもあり、友人だった。彼と仕事ができたわれわれは幸運だった。


 【偉業と輝き/米グーグル・ラリー・ペイジCEO】


 非常に悲しい。驚くべき偉業と輝きを持つ素晴らしい人だった。ユーザー体験に関する彼の着眼点は、常に私へインスピレーションをもたらしてくれた。


 【細かなことに熱心/リアルディア社長(元アップル日本法人代表取締役)・前刀禎明(さきとうよしあき)氏】


  04年3月にアップル入社の最終面接で初めてジョブズ氏に会った時に「(販売が低迷する)日本を何とかしたい」と言われた。私はソニーの「VAIO」をみせ、「このぐらい薄いものが必要では」と言ったが、否定的だった。しかし、4年後に超薄型パソコンを発売した。入社後も会議で何度も同席したが、マーケティングが好きで広告デザインの細かなことまで熱心に口出ししていた姿が忘れられない。


 【光は失われた/ソニー・ハワード・ストリンガー会長兼社長】


 デジタル時代の先を照らしていた光は失われたが、スティーブのイノベーションや独創性は幾世代にも渡って夢や理想を抱く人々の刺激となり続けるだろう。


 【一緒に働き光栄/米インテル・ポール・オッテリーニCEO】


 世界中の全ての人に感動を与える才能をもった人こそ、真の天才と評価される。スティーブは、一度でなく、何度もそれを行ってきた。インテルはスティーブと一緒に働き、彼の作品を世に送り出すことができ、光栄だった。


 【常識あえて否定/日本マクドナルドホールディングス・原田泳幸会長兼社長(元アップルコンピュータ日本法人社長)】


 世の中の常識をあえて否定し、新しい世界を創造する力―。これが彼の素晴らしいところであり、私が彼から学んだ最も大きな点。今日に至るまで常に影響をもたらした歴史に残るIT業界の偉人と言える人だ。
  http://www.asahi.com/digital/nikkanko/NKK201110070015.html

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