米欧日のプロパガンダが毎日吹き荒れて、人々はまるでロシアが世界で孤立無援の負け戦に追い込まれているかのように思い込まされている。以下は、田中宇氏の冴えわたる長文の記事の部分的紹介である。元タイトルは、「優勢なロシア、行き詰まる米欧、多極化する世界」
緑の見出し、文字列 と文中の 太字 は、ザウルス
優勢なロシア、行き詰まる米欧日:メディアの大本営発表とは裏腹の現実
ウクライナ紛争に国連が中立姿勢?
国連事務局が職員あてのメールで、ウクライナの事態を「戦争」とか「侵攻」と呼ぶことを禁止し、公平性を保つために「紛争」とか「軍事攻撃」と呼ぶよう求めていることが3月8日に報じられた。メールは同時に、国連職員がインターネットでの書き込みで、ウクライナを支持する意味でウクライナ国旗の絵をつけるのをやめるよう要請している。国連はロシアを非難せず、中立の姿勢をとることにした。 (UN BANS staff from referring to Ukraine as a 'war' or 'invasion' in a bid to avoid angering Russia) (UN refrains from calling Ukraine conflict ‘war’ or ‘invasion’)
以前から「袋叩き」に加わらないBRICS諸国
今回のウクライナの事態をめぐっては、米欧日(米国側)が「戦争・侵攻」という言葉を多用してロシアを非難・敵視している半面、中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカといったBRICS諸国や、中露と親しい非米諸国は、戦争や侵攻という言葉を使うことを否定し、ロシアへの非難や敵視も拒否し、中立な姿勢をとっている。
この図式に当てはめると、国連は、米国側でなくBRICS非米側の傘下に入ったことになる。今回、国連を主導する5大国(安保理常任理事国、P5)のうち米英仏は米国側で、中露は非米側であるが、国連自身は非米側に入った。国連では、米国より中露の方が強いことが示されている。 (About 100 UN Diplomats Walk Out Of Address By Russia's Lavrov)
国連がウクライナの事態を戦争・侵攻と呼ぶのをやめたのとほぼ同時に、習近平の中国も、戦争・侵攻という言葉を使わないことにしたと発表し、ロシアを制裁・敵視することにも反対を表明した。国連がウクライナを戦争と呼ばなくなったのは中国の意向が大きい感じだ。ここ数年、中国は国連での影響力が飛躍的に増大し、コロナになってからは国連が中国の傀儡機関になった観すらある。中国はBRICSや非米諸国の盟主でもある。中国側が世界を席巻し、米国側が孤立していく感じが増している。 (Xi Tells Macron & Scholz China Opposes Russia Sanctions, Warns Crisis "Spinning Out Of Control")
アラブ連盟も「袋叩き」に加わらない決議
サウジアラビアが主導するアラブ連盟も2月28日に、ロシアを非難することを避けつつ「ウクライナ問題は話し合いで解決すべき」とする中立宣言の決議を出している。アラブ連盟は少し前まで、サウジやUAEやエジプトやヨルダンなど米傀儡諸国の集合体だったが、いまや対米従属をやめて非米諸国の側に転向している。サウジやUAEなどアラブ連盟には産油国がいくつもあるが、それらの石油利権は今や米国よりも中国に近い存在になっている。サウジのMbS皇太子は、バイデンからの電話に出ず、代わりにプーチンと電話している。 (Saudis, UAE Refuse To Take Biden's Calls To Discuss Ukraine Situation, Talk To Putin Instead) (Saudi Crown Prince Gives Biden The Cold Shoulder: "I Do Not Care" What He Thinks)
対露制裁で墓穴を掘るバイデン?
そんな状況なのにバイデン米大統領は、ロシアから石油ガスを輸入しない対露制裁をやる分の石油輸入の穴埋めとして、サウジからの輸入を増やしたいと考え、春にサウジを訪問することを検討し始めた。以前の米国は電話1本でサウジから石油をいくらでも買えたのに、今では米大統領がサウジを訪問して媚びないと売ってもらえない。
これまで米国はさんざんサウジに意地悪してきたので、サウジは露中の側に転向した。今ごろ間抜けぶりをさらして何やってんだ、もっと戦略的に動けよ、という感じだ。米国は、かなり前から覇権国として失格だ。それなのに同盟諸国がぶら下がり続けたので、米国はますますダメになった。 (White House Mulls Biden Visit To Saudi Arabia To Plea For More Oil)
先を読んでいるロシアと中国
米国はロシアだけでなく中国も猛烈に敵視しているが、中国から見ると、こうした米国(欧日)、の戦略は「腹立たしい」というよりも「間抜けだなあ。馬鹿じゃないか」という感じだ。習近平は、米欧が今のように強烈にロシアを経済制裁し続けると、ロシアでなく世界(主に米国側)の金融システムやエネルギー体制、経済そのものが破綻するぞと警告している。
中国はロシアと経済関係を続けるので、欧米が買うはずだったロシアの石油は中国が買う。ロシアはこの日に備え、ウラルの石油を西(欧州)にも東(中国)にも送れるようになっており、バルブを開け閉めするだけだ。
ロシアは開戦前の2月に、手持ちの中国国債を中国政府に売る形で戦費を得ている。ロシアは自国の石油ガス鉱物を担保に中国から軍資金を借りている。今後も、中国に売ったり借りたりするかたちでロシアは資金を得られる。工業製品なども中国から調達し続けられる。ロシアは、欧米から経済制裁されても大して困らず、欧米に石油ガスや鉱物資源を売らない報復的な逆制裁をやっている。 ( Xi Tells Macron & Scholz China Opposes Russia Sanctions, Warns Crisis "Spinning Out Of Control")
「地球温暖化信仰」があだになる欧米日
10年以上前から世界の石油ガス利権は、米欧側から中露側に移転する傾向が続いてきた。米欧側は、地球温暖化の妄想に取り憑かれ、米国のシェール革命(実はコスト高)もあり、石油ガス利権をどんどん放棄してきた。
今やサウジもイランもイラクもカタール(ガス大国)も非米側だ。アフリカの石油利権も中国が買い占めた。米国側はイラクを占領したのに石油利権をとらず、中国に持っていかれた。全く馬鹿だ。
米欧側は石油ガス利権を放棄して中露側に与えてしまった挙げ句、今回の対露制裁をやり出した。実は最初から米欧側が負けている。おそらく今後ずっと、米欧日が買える石油ガスの値段は下がらない。米欧日の生活水準は下がっていく。中国は経済大国であり続ける。すでに勝負はついている。 (反米諸国に移る石油利権) (歪曲が軽信され続ける地球温暖化人為説)
「反米同志の旧友」を助ける中国
もし米欧が今回のような決定的なロシア外し・対露制裁をやらなかったら、中国はそれほどロシア寄りにならなかっただろう。しかし米欧は決定的にロシアを外した。中国は、外されたロシアを丸ごと受け取る以外に選択肢がない。中国がプーチンを助けなければ、プーチンは弱体化して政権転覆され、ロシアはプーチン以前のような米英傀儡に乗っ取られた国になる。中央アジア諸国も米国側に奪われ、地政学的に中国自身が弱体化させられてしまう。だから中国がプーチンを見捨てることはない。
ロシアは中国の10分の1しか人口がいない。中国がロシアを経済的に助けるのは簡単だ。2-3年ぐらいなら、中国は余裕でロシアの戦争を支援できる。ロシアは見返りに石油ガス利権を中国にくれる。中国は、米欧に外されたロシアを喜んで丸ごと受け取る。そうすれば米欧は石油ガスを買う先がなくなり自滅していく。中国は好きなように多極型世界を運営していける(中国はコスト高な世界覇権など要らない。多極型を好む)。中国にとってこんなおいしい話はない。 (中露の非ドル化) (中露に米国覇権を引き倒させるトランプ)
実は余裕のロシア
中国に助けられて勝算があるので、プーチンは今回の戦争でとても強気だ。米欧から経済制裁されても態度を軟化せず、ウクライナが非武装の中立国(米英の傀儡に戻らないようロシアの監視下にある国)になるまで戦争(特殊作戦)を続けると言っている。プーチンは、仲裁役をかって出たイスラエルのベネット首相が驚くほどの不動の強気だ。
マスコミは「プーチンの誤算」みたいな記事を出しているが、誤算したのは米欧の方だ。ロシア国内でのプーチンの人気は下がらず、むしろ上がっているようだ。ロシア政府が3月11日に自国と世界のインターネットの間に中国製のファイアーウォールを挟み込むという話もある。ビザやマスターカードが撤退し、ロシアのクレジットカードは中国の銀聯になった。ロシアは「中国化」して生き延びる。 (Putin Signs Countermeasure Decree Limiting Russian Exports After Biden's Russian Oil Import Ban) (Putin mulls mass mobilization to push his Ukraine objectives. Oil hits $139)
米の尻馬に乗った独仏がバカを見る?
ドイツのエネルギー源の半分近くがロシアのガスだ。ノルドストリーム1を止められたら、ドイツは経済的に殺されてしまう。フランスも同様だ。開戦直後はロシアに対して強硬だった独仏が、ここにきて急に対露和解的になっている。死にたくないから融和的になるしかない。
ドイツは「ロシアからの石油ガス輸入がないとやっていけないので、わが国はロシアを制裁しません」と宣言した。ドイツ首相はウクライナ側に「貴国はNATOに入れません」と宣告した。フランスのマクロン大統領は「ロシアの人々の尊厳は守られるべきだ」と言って対露和解の姿勢を強めている。習近平は、独仏に対して一緒に和解交渉を仲介しようと誘ったと言っており、中独仏が(米国抜きで)ロシアとウクライナの交渉を仲裁しているようだ。 (French President Calls for Respecting Russia, Its People) (Russia "Weaponizes Energy", Warns It Could Cut Off European Gas Supplies Via Nord Stream 1)
ウクライナ紛争は長期化?
中独仏は、ウクライナのゼレンスキー大統領に譲歩しろと加圧しているようでもある。今後、中独仏が和解を成功させそうになると、米国が邪魔して潰すのでないか。米国は諜報界の隠れ多極主義者に動かされている観が強く、米欧とくに欧州がロシアとの制裁合戦に負けて潰れていく展開をこっそり好んでいる。中露も、欧米が自滅して自分たちが強くなる多極化を好んでいる。ゼレンスキーが譲歩してロシアとウクライナが和解したとしても、米国による過激な露中敵視が続くとか、他のシナリオもあり得るが、ウクライナをめぐる対立自体はたぶん長引く。 (White House Says U.S. Needs to be Prepared for Long, Difficult Road Ahead, ZeroHedge: Carnage Everywhere As Market “Begins To Break)
米国の西半球化?
バイデンの米国はロシアから石油ガスなどを買わないことにしたが、それを穴埋めするため、これまで敵視・制裁してきた南米の産油国ベネズエラと和解することを模索している。米国がユーラシア大陸のロシアと縁を切り、代わりに南米ベネズエラから石油を買うことは、米国の「西半球化」「孤立主義」を意味している。きたるべき多極型世界において米国は、西半球つまり南北米州の地域覇権国になる。米国でバイデン政権を操っている勢力(諜報界=深奥国家)は、米国の西半球化、世界の多極化を誘導しているように見える。 (Biden Plans To Ban Russian Oil Imports But Buy It From Moscow’s Allies Instead of Producing It At Home)
覇権縮小(引きこもり)路線の米国?
これを田中宇の妄想と切って捨てられない現実が、少し考えると見えてくる。米国はロシアからの石油を輸入しなくても、ベネズエラやカナダや米国内シェール油田の石油があるので何とかなる。米国は、世界が多極型になっても米州内で自活できる。しかし欧州は対照的に、ロシアから石油ガスを輸入し続けないとやっていけない。
すでに述べたように、イランやサウジなど中東の産油国は、以前よりはるかに非米側であり、欧州に石油ガスを売ってくれるとしても以前よりかなり高い値段になる。これまでのように中露イランを敵視したままだと、誰も欧州に石油ガスを売ってくれない。欧州が行き詰まって米国に相談しても、米国は何もしてくれず、「うちは西半球の国だからね」と言われる。 (Now Courted By Biden, Socialist Strongman Maduro Hails "Cordial" US Talks For Oil Supplies)
米の尻馬に乗って「袋叩き」に加わった日本は?
欧州だけでなく日本も同様だ。中露と敵対し続けていると石油ガスを得られなくなっていく。サハリン油田は大事にすべきだ。ロシアや中国で服を売り続けるユニクロが、これからのビジネスモデルとして正しい。逆に、軍産傀儡の道を行く楽天の経営者は、今後の世界が見えていない(軽信者ばかりの日本国内向けだけの演技なら、こっちの方が良いのかな?。一億総自滅。哀しいね)。多極化を妄想と言って軽視していると、日本はしだいに貧しくて行き詰まった状態になっていく。今ならまだ間に合う。それとも一億総自滅の方が楽か?
「楽」というより、単にそういう「習性」というか「国民性」なのかも。つまり、いつでも「間に合わない」?
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In Deep の岡氏の見通しは、(例によって(^-^;)もっと暗い。最新の記事より図表をお借りした。書き込みはもちろんザウルス。
私自身は今回のウクライナ紛争の報道には非常に違和感を覚えています。
基本的には露の侵略戦争であるとは思うのですが、あまりにも「露=悪、ウクライナ=善」の報道には、前回の米大統領選やコロナ騒動なんかと同じ様な匂いがしています。
戦時下での情報なので、当たり前と言えば当たり前なのですが、双方が自国の有利になる報道しか流れてこない中、どれだけフラットに物事が見えるのかを良く考えなければ、と考えています。
けど、露よりもこの先の中共の出方の方が気になってます。
日本のニュース番組やワイドショーは、国際情勢(特にロシア叩き)にご熱心で、
国内ニュースがほとんどなくなりましたね(笑)
オミクロンやBA2はどこいったんでしょう。
元々ライブカメラを見るのが好きで、9日(水)も世界の景色のリレー中継を見ていたところ、
変わらずにずっと綺麗な街並み(無傷・ライトアップもきれい)のウクライナのキエフのところで、
男性が飛行機の側?でマイクを向けられ話しているところが入ってました。
(音声なし。10秒ほどで次の風景に変わった)
横に立つ女性の後ろでちらっと国旗らしいものが映るのが、イスラエルの国旗?に見えるのですが…
当然日本のニュースには出てこないので、あれは何だったのか謎です。
話は変わりますが、先程、離れて暮らす父親と電話で話しました。
3回目は止めるよう、ウクライナには募金しないよう伝えましたが、
「馴染みの山小屋が潰れないようにしたいんや!」
「今までも偽のニュースはいくらでもある!」
「あのな! 集団免疫がな!」
と感情的になり、話しにならず、こちらから切りました。
止めることができず、残念です。
ザウルス様
初めまして。
素晴らしい情報の配信ありがとうございます。
オリバーストーン製作のドキュメンタリーも多くの方に見てほしいので拡散させてください。
既にご存知のこともあるかもしれませんが...。
プーチン大統領は、32か国のホワイト・ハット・アライアンスのリーダーの一人として、カバール(Deep State)殲滅のために動いているとの見方があるようですね。
今回のウクライナでの軍事行動の目的も、ウクライナにある生物兵器研究所の排除、人身売買され捕らわれている子供たちの救出、チェルノブイリ原発の地下等に隠されているDSのサーバー(バイデン大統領の不正の証拠も含むと思われる)の確保等で、それ以外の民間への攻撃は計画に入っていないそうです。
Telegramの「Baum(日本)」さんの投稿によると、「…実態はロシアとウクライナにて事前合意に達しており、ロシア軍をウクライナに招き入れた後、DS残党&施設の排除を実施。その後平和的にウクライナはロシア共和国として参画していく…そんなプランとなっています」とのことです。 ht.me/baum_kaze/645
つまりは、今回のウクライナでのことは、EBS(世界緊急放送)→ GESARA公表を目指して、全世界を戒厳令の状態に持っていくための「演出」(言葉は良くないですが)の意味もあるようです。ウクライナの次には、台湾で同様のことが起こる(あるいは既に水面下でDSの施設の排除が実施されている)との情報もあります。今度は、プーチン大統領と同じく、WHアライアンス側といわれる習近平主席の出番となるのかもしれません。
どういう経緯であれ、一日も早いEBS、GESARAの公表が待たれますね。
(貴ブログ投稿済みの内容と重複がありましたら、どうかご寛恕を。)
https://www.youtube.com/watch?v=R_D5aiCBUVM
どうしましょうかと言う段階なんだと思います!
自分としては、
当座の食料確保はもちろんとして、
卵をよく産む鶏飼ったり、釣りの技をみがくなり、
そんなような事を考えてますわ!
強迫観念からなのか分からないけど、嘘ばっか、ほざいてる偽善者から聖書を読め、読め!言われてもね〜〜笑笑
何の説得力も微塵もありませんわ 笑笑
もう、以前のコメントの問いの答えも、忘れられた?健忘症?なのかは分かりませんがね
接種者は皆、赤茶色の顔付き⁇ 何処ですか⁇ 笑笑
何が聖書を読まないからだ‼︎だよ💢
ザウルスさん、内容から外れて、お目汚し申し訳ないですm(__)m
いつも多角的な視点、勉強になります
アメさんやりたい放題ですね、聖書の方ではないですがこれだけやっていればいい加減神の報いを受けるでしょう、日本にも原爆落としたしね。かつてのアトランティスのように海の藻屑として沈んでいくのか。