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ザウルスの法則

A: イタリアのかかとの点字パターン:海底考古学36-A

2020-11-02 09:09:23 | 歴史、考古学

イタリアのかかとの点字パターン:海底考古学36-A

 

まず、以下の画像の水色の矩形の中をじっくり見て頂きたい。この海底の痕跡が、天然自然に、つまり自然発生的に出来たものだと思うひとがどれだけいるであろうか?

一つ一つのドットの直径は、以下に見るように、1.5 km くらいあるのだ。あなたはどうであろうか? “自然に出来たもの” だと思うだろうか?

 

もし本気でそう思うとしたら、このパターンの痕跡がどういった自然のメカニズムでできたのであろうか?自然発生説による合理的な説明がどれだけできるであろうか?

 

地中海の中ほどに位置するイタリア半島。今回は、その長靴のかかと付近(水色の矩形)にある謎めいた “海底巨大痕跡” をご紹介したい。

 

イタリアとギリシャとの間に位置しているこの海域は、“イオニア海:Ionian Sea” と呼ばれる。

この場所に、クラッカーのポツポツ穴のような “巨大痕跡” がある。

 

ドット1つだけでも 直径が 1.5 km もあれば、すでに “巨大” と言えるのではないか。しかも複数のドットが1つのまとまりをなしているように見えるのであれば、全体としては “集合的な巨大痕跡” ということになるだろう。

この “ドットパターン” は “クラッカー” のような “機械的なドットの反復” のようにも見えるが、よく見ると、“点字” のような “意味のあるドット配列” のようにも見える。

言うまでもなく、“クラッカー” の “点” は単なる “穴” であるが、“点字” では “穴” ではなく、“盛り上がった点” である。

 

この両方の面を持ち合わせた “巨大痕跡” をどう呼ぼうかいろいろ検討の結果、 “点字パターン” と呼ぶことにした。ドットが穴であるケースも多いので無理を承知で “点字クラッカーパターン” と呼ぶことも考えたが、これはやめた。“クラッカー的な要素” を無視するわけではないが、簡潔さを優先した。 

 

 

クラッカーのポツポツ穴のようにも見えるこのドットだが、ドット間の距離はもちろんさまざまである。以下の黄色の線の場合は、3 km である。

 

まるでアルファベットの小文字の u のようにも見える部分の、タテの線の長さは、15 km である。

 

この “ドットパターン” の横幅は、約 40 km に及ぶ。

 

さて、この “ドットパターン” が普通の人には自然発生的に出来たようにはなかなか思えないのには、もちろん訳がある。以下のように、3つの理由があるようだ。

 

1. ドットの多くが “ほとんど直線上” に並んでいる

2. ドットの多くが “比較的等間隔” に並んでいる

3. ドット列の多くが “ほぼ平行” である

この3つの結果が海底の自然力(造山活動、火山活動、潮流、プレートテクトニクス等)のみによってすべて揃うことは極めて考えにくい。 15 km x 40 m の規模でこれだけの規則性のあるパターンが存在するとなると、やはり何らかの “知的設計” に基づいた “工学的活動” の “所産” ではなかろうかと思いたくなろうというものだ。ここには何かしら “非自然的な要素” 、“工作的(artificial)印象” があると普通の人は思うのではなかろうか? 

ちろん、

● すべてのドットが厳密に直線上にあるわけではないし、

● すべてのドットがすべて厳密に等間隔に配列しているわけではないし、

● すべてのドット列が厳密に平行であるわけではない。

 

はっきり言って、規則的とはいえ、かなりアバウトであり、規則性が崩れたように見えるところもあるのは事実である。誰が見ても、決して “厳密な規則性” や “計測的な厳密性” があるわけではない。 

以下の “水色の線” は “真直線” であり、真っすぐなままほぼドットの中心を貫いている。しかし、“ピンクの線” はそれぞれピンクのドットの箇所で折れている “屈折線” であり、“真直線” であったら、線上のドットの中心をすべて貫くことはできなかったので、やむなく屈折して貫いたケースである。 

このように、かなり規則的に見える部分と、多少乱れたような部分とが混在したような状態である。しかし、その両方が “混在” しているように認識すること自体が、少なくとも部分的、もしくは潜在的に “規則性” が存在していることを前提にしているとも言える。

 

たとえば、以下の例を見て頂きたい。

これらに “厳密な規則性” があると言えるだろうか?実際に計測すれば、厳密に等間隔ではなかろうし、厳密に平行でもなかろうし、厳密に直線でもなかろうし、厳密に放射状でもなかろう。にもかかわらず、われわれはこれらには十分に “規則性がある” と直感的に了解するのではなかろうか?

ここには、DNAであれ、社会的伝統であれ “知的設計” があり、それに基づいた “工学的営為” があり、その “所産”  “痕跡” として存在しているからだ。計測的な厳密性は規則性の必要条件ではないのだ。

 

クモの巣にしても、水田にしても、石器にしても、何らかの機能的な合理性こそが規則性の本質ではなかろうか。“我々産業革命後の大量生産社会の人間” は、計測的な厳密性、厳密な反復性についつい囚われがちであるが、それらはむしろ例外的で非本質的な要素にすぎないのかもしれない。

 

 

 

 

とはいえ、情けないことに、この筆者にはこの “巨大なドット群” の “機能” や “意味” については何一つ分からないありさまだ。

分からないながらも、この “イタリア半島のかかとの点字パターン“ の実像に少しでも迫(せま)っていくしかない。

 

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前回に引き続き、“山手線” をサイズ比較に使っていくので、あらためて尺度として確認しておこう。

 

以前、山手線は “盾型” だと書いたが、尻尾が曲がっているのがちょっと気になっていた。その後むしろ唐辛子に似ていると思い、調べたところ、ずんぐりした “ハラペーニョ” が形態的にも色彩的にも似通っていることがわかった。山手線は “ハラペーニョ型” と言える(笑)。

 

 

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ここから、以下の “ドットライン” の a  から h までの断面図を順に見ていく。i から m までの平行線が含むドットはすでに a  から h までですでに網羅されているので割愛する。

 

 

a - 1, 2, 3, 4 

a  の “水色” は、 “真直線” であることを示す。

2 の “下線” は、ドットが “隆起” していることを示す。

“白の矢印” は、ドットラインの開始点が断面図では左側に来ることを示している。

4つのドットのうち、1、3、4 が “陥没ドット” であり、 がなんと逆に出っ張っている “隆起ドット” である。同一線上ではいちばん小さく目立たないドットであるが、これだけが凹んでいないどころか、むしろ隆起しているのだ。これはまったく予想外であった。断面を見なければ誰でも “当然” 陥没しているものと思ってしまうのではなかろうか?

さて、1 の陥没ドットを見ると、深さは 100 m 近くあるが、3 と 4 はおそらく 70 ~ 80 m ほどであろう。

どの “陥没ドット” も巨大な “クレーター” のようなものである。ドット3 の場合、直径が 1.2 km あるので、向かい側の縁(へり)にひとが立っていたとしても、やっと見えるくらいであろう。

ドットライン a の長さは、山手線のタテの長さを超えるが、ドット1 ~ 4 は山手線のタテの距離に納まっている。

 

 

 b - 1, 2, 3, 4

ドット3 の “ピンク色” はドットラインがそのドットで折れていることを示す。

この ドットライン b では、すべてのドットが “陥没ドット” である。いずれも 35 m かそれ以下の深さである。ドット1 からドット4 までの距離は 13.3 km で、山手線のタテの長さを 500 m 下回る長さである。

 

c - 1, 2, 3, 4

ドット3 がこのドットラインの “屈折点” である。1から4までのいずれも “陥没ドット” である。ドット2 ~ 3 の距離は 6.2 km で山手線のヨコ幅より 300 m ほど狭いくらいの距離である。4つの “陥没ドット” のインタバルをなす3つの間隔はだいたい 5.1 ~ 6.2 km である。

 

 

d - 1, 2, 3, 4

厳密な “真直線” が4つの “陥没ドット” のほぼ中心を貫いている。いずれも深さは 100 m 前後で、直径は 2 km 前後といったところか。ドット2~4 までの距離は、山手線のヨコ幅マイナス 1 km の 5.5 km である。

 

e - 1, 2, 3

ドット2(ピンク) は “ドットラインの屈折点” である。仮に屈折せずに、ドット1 から ドット3 までを “真直線” で結んだとしても、断面はゆうに ドット2 の縁(へり)にかかり陥没は反映するだろう。しかし、もっと浅くなって、ドット3 くらいの深さになっていたであろう。ドット1 から 2 を通り,3 に至るまでの線は “真直線” ではなく、ドット2を “屈折点” とした “屈折線” である。 “屈折点ドット2” でやや折れているが、断面図ではその屈折点をぴんと真っ直ぐにした状態で反映している。

 

 

f - 1, 2, 3, 4, 5 (下線は “隆起ドット” であることを示す)

まずご注意いただきたいが、下向きの白い矢印が見えるが、その直近のドットはこのドットライン f には属さず、その左右のドットと一緒に “真直線” の別のドットラインに含まれる。どちらに含まれるかの判断においては、 “真直線” のドットラインへの帰属が優先される。

このドットライン f は合計5つのドットを含み、今回の “点字パターン” のドットライン中最多のドット数である。

 

“点字パターン” には、まさに “点字” のように隆起している点と、逆に “クラッカー” の穴のように陥没している点との両方が含まれることが多い。

 

ドット と、 “隆起ドット” が続く。断面図に頼らずに海底表面画像だけで “隆起ドット” か “陥没ドット” かの区別ができるだろうか? どうやらできそうである。海底表面画像の全体をあらためて見ると、光が左斜め上から射していることがわかる。

 

 

ドットライン f の ドット の “影のパターン はほぼ同じで、以下の ドット4,5 の影パターンと異なることがわかる。下向きの白矢印直近の別所属のドットも、ドット と同一の影パターンであり、実際、先回りして言うと、これも “隆起ドット” なのである。

さて、“点(ドット)” であれ、“線(クローラー痕等)” であれ、われわれ人間は “痕跡” というと、自動的にそれらが “陥没” しているものと思いがちである。なので、陥没している “ドット” や “クローラー痕” に紛れて、しかも並んで、“隆起しているもの” が出てくると、われわれは当惑する。

なぜならば、地上にしても海底にしても、移動体の通過によって表面、表層が変化する場合は、ほとんどすべてが、“陥没” だからである。実際“移動体自身の重量” だけでもすでに接地面のソフトな表層を陥没させるのに十分な圧力を形成するケースが多い。陸上ではもちろんだが、海底でもおそらく大きな差はないだろう。

 

 

ただし、接地面が移動体の重量に十分に耐える表面の場合に起こりうる “付着” のケースは “陥没” にも “隆起” にも入らないだろう。

 

しかし、「海底考古学」1~35 で繰り返し見てきたように、クローラー痕をはじめとした海底の巨大痕跡においては、“陥没” と “隆起” とが併存するだけではない。クローラー痕の場合では、途切れのない同じ軌跡が途中で “陥没” から “隆起” になったり、逆に “隆起” から “陥没” になったりという “反転” の事例も珍しくないのだ。ノルウェー近海の美しき矩形波(2)「海底考古学34」 ディテール篇上巻

 

ということは、だ。

海底の巨大な “点” や “線” の “陥没性” のものですら、われわれ人間が陸上の限られた経験から了解している、“陥没性の痕跡を残すメカニズム(移動体の重量、ソフトな表面  etc.) と同一のメカニズムで生じているとは限らない可能性がある。

考えてみて頂きたい。

クローラー痕が “陥没性” から “隆起性” にシームレスに移行している場合、“陥没性” の部分に限っては人間に十分理解できる “重量による圧力” によるものであって、それが何故か “われわれ人間に理解不能な隆起性の軌跡” にシームレスに変わっていくと考えるべきか?

さもなくば、もともと海底の巨大痕跡の発生メカニズムは “陥没性” であれ、 “隆起性” であれ、“われわれ人間の理解をはるかに超えたメカニズム” によってシームレスに生じていて、 “陥没性” の痕跡のほうだけは、たまたまわれわれ人間の経験と論理でも十分に説明できるようにわれわれが勝手に思い込んでいるだけなのか?

 

 

g - 1, 2, 3, 4 (下線は “隆起ドット” であることを示す)

このドットラインでは、4つのドットのすべてが “隆起ドット” である。そしてこのドットラインは “屈折線” であり、屈折点は ドット と ドット である。断面図における ドット と ドット の間の大きな隆起は ドット ではなく、北の方から続いている “褶曲” の断面と考えられる。

ドット と ドット の高さは、それぞれ 73 m 、  191 m である。ドット は今回の “点字クラッカー” の中での最高峰であるが、その影の形からすると底面が楕円状の円錐であるように思われる。ドットラインが次に続く隣りの ドット は、ドット のふもとからすでに立ち上がっているようだ。

ドット の頂点から ドット の頂点までの屈折線は断面図では真っ直ぐに伸ばされている。

 

B: イタリアのかかとの点字パターン:海底考古学36-B

 

 

動画「海底考古学」1~28

 

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