新幹線の座席に置いてあるフリー雑誌「ひととき」
その中の面白い連載、〜京都の路地まわり道〜
を発見!
茶道裏千家家元、千宗室さんが書かれる120回目のタイトルは、
「花好きの花嫌い」
ワビ・サビ、の茶道を極められる方の視線、
いけずな京都の方らしい、
それでいてイキ、な文に色々引き込まれて、そして考えさせられる。
文の中に「洋ラン」と出てくるのは、
恐らくファレノプシス=胡蝶蘭。
蘭、らん、ラン、とある中で「ラン」を選ばれるのは、
東洋蘭=日本を含む東洋に自生するラン科植物
洋蘭=日本に自生しない海外のラン科植物
を、本能的にわかられて、あえてカタカナ表記される所、凄い。
家元は周りから花好きと云われ、実際に花が好きで、
でも洋ランが嫌いで、
でもでも、贈り物には必ず洋ランを選んで贈られる。
嫌いな理由がとても素敵で、
・花は枯れるものなのに、洋ランは咲いている期間が長い(枯れない)
・(立派で印象的な)花弁や葯がくどい
・八岐大蛇のよう
・気配を立てる
・声を出す
・揺れる(動く)
・笑う
・生きている
家元、全力で洋ランを褒めている(と専務が勝手に思っている)のに、
嫌いと言う所が、いかにもいけずな京都の方だと伝わってきます。
必ず贈り物は洋ランを選ぶ所、流石!
一期一会、おもてなし、ホンモノを見に極める裏千家の家元です。
八岐大蛇の尾から、草薙の剣が出てきた話※から、
即位の礼を控えた時勢も感じさせるなんて、
本当に頭の良い方なんでしょうね。
洋ランも神々の世界に近づいたかも。
新幹線で通過してしまうはずの、京都の路地をまわり道した専務でした。
※須佐之男命が八岐大蛇を退治した際、その尾から出てきた草薙の剣は、天皇の即位に必要な三種の神器の1つ(草薙の剣、八咫鏡、八尺瓊勾玉)