lie 横たわる、 lay 横たえる、 lie 嘘をつく .....
受験生を永遠に混乱させる動詞変化の代表的なものがこれである。
出てきた問題のときに、答え合わせして確認したつもりでも、しばらくすると、またあいまいになってしまうのがこれである。
このページを見てくれた諸君のために、混乱なくスッキリ覚えられる方法を伝授したい。
まず、lie は自動詞で、意味は 「横になる、横たわる」 である。一方 lay は他動詞で、「横にする、横たえる」 である。
この自動詞、他動詞の違いは以下のパターンで記憶できるはずだ。
● ステップ1 別の角度からのアプローチ
SUNRISE : サンライズ、 日の出 ( ライズ は 上がる、のぼる )
RAISE THE SALARY! :レイズ・ザ・サラリー! 給料を上げろ! ( レイズ は 上げる )
● ステップ2 ライ、レイ . . . 原型の確認
自動詞 "アイ" 型 自動詞なので、直後に名詞は来ない。
rise ライズ (上がる: The sun rises in the east. sunrise)
lie ライ (横になる: Please lie in bed. Don't lie on the grass. )
他動詞 "エイ" 型 他動詞なので、直後に名詞が来る。
斜体部分 は他動詞の目的語である。
raise レイズ (上げる: Raise the Titanic. He raised his voice.)
lay レイ (横にする: She tried to lay her bay on the sofa. )
● ステップ3 他動詞 "lay" レイ の変化の確認
まず、他動詞の lay であるが、規則変化動詞(-d, ed,)ではないが、それでもマイナーな規則性がある。
同パターンの他のものには、pay, say があり、これらはみな lay 同様、他動詞である。 斜体部分 は他動詞の目的語である。
lay - laid - laid (He laid his surfboard on the beach.)
pay - paid - paid (I paid the money.)
say - said - said (She said nothing to me.)
● ステップ4 自動詞 "lie" ライ の変化の確認
lie - lay - lain (同パターンが他に見つからないユニークな例外)
※ 例外中の例外の、このパターンだけをきちんと覚えればよい。
● ステップ5 自動詞 "lie" ライ の同音・同つづりの lie (嘘をつく) との対比
この動詞の変化がいかに不規則であるかは、同じスペルで同じ発音の、規則変化をする lie (嘘をつく)と対照させてみればよくわかる。lie (嘘をつく)と同様の変化パターンの動詞は die (死ぬ) である。ちなみに、以下3つの動詞はいずれも自動詞である(横たわる、嘘をつく、死ぬ)
lie - lay - lain (横たわる、横になる)
下のパターンと比べると、いかに特異な変化をしているかがわかる。 lied は「横たわる」とも「横たえる」とも関係が無いことが分かる。この無関係のものを選択肢に混ぜて、混乱させようとする使い古された問題は繰り返し出題されている。
lie - lied - lied (嘘をつく)
die - died - died (死ぬ)
入試問題の中には出題のネタが尽きてか、通常の学習用英語辞典にはまず出ていない、俗語の layed を選択肢に混ぜているものもある。ただし、これはただの俗語ではない。これはほとんど出題者のモラルが問われるような、きわめて非常識な出題である。この語の意味は、「麻薬に酔って、マリファナでいい気分の、ラリって」である。青少年が真剣に取り組む問題に、こんな語を出す気が知れない。出題大学は、"東北学院大学" だ。英語なら問題ないと思っているのだろうか。ふざけるなと言いたい。あえて大学名を挙げ、反省を促したい。