カメさん日記

趣味のカメさん日記です。レア種で情報が少ない種を中心に書いていきます。

足元を磐石にする

2018-03-03 09:56:07 | 飼育論

おはようございます。

ここ最近、また読者数が増えています。

読者数を増やすために始めたブログではないので、この点へのこだわりはないのですがやはり嬉しいものです。

改めて読者の皆様には御礼申し上げます。

さて、当ブログの目的はあくまでブラジルヘビクビガメの飼育データを後世に残すことです。

この先日本への入荷があるか分かりませんが、このカメの飼育にチャレンジする方への指針として頂き、やがては国内ブリードを実現して欲しいと考えています。

日本のカメ愛好者に絶対的に欠けている視点は、「失敗を共有して、後に続く者への糧とすること」です。

誰しも飼育個体を死なせてしまうことを公開することは嫌なものでしょう。

しかし飼育個体へのアプローチプロセスを記録し、時系列に飼育の成否を検証できることこそ次代への最大の財産となると私は信じています。

飼育・繁殖方法の確立された種、安価に入手できる種は、成功事例も数多く公開され、この限りではありませんが、こと飼育難種は、飼育者自体が上級者であるためにより失敗事例の公開が忌避される気運にあると感じます。

飼育難種は入荷が稀、高価ゆえ事例個体数自体が圧倒的に僅少であることから、オフ会等のネットワークでも情報収集は困難です。

ドイツでは、コウホソ、マルナガクビ。チェコではブラジルヘビクビと長期飼育すら困難な種がブリードされています。

マニアの情熱もさることながら、なによりも先達から引き継いだ飼育データも日本とは比較にならない質・量だと思います。

また動物園とのデータ共有も活発とききます。

現在ブラジルヘビクビガメの長期飼育に成功しているのはブラジルとオランダの動物園とききます。

またチェコのブリーダーの種親は日本のショップからの購入とききました。

飼育されるカメの身を考えると日本よりもドイツやチェコで飼育される方が幸せなのかもしれません。

残念ながら日本で短い生涯を終える飼育難種が多いのは日本のカメ飼育データの厚みのなさが大きな要因だと思います。

EUの曲經ブリーダーは情報開示にも積極的です。

私はその点でも彼らの度量の大きさとカメを愛する気持ちに尊敬の念を禁じえません。

日本は商業臭が強過ぎて、ノウハウの公開は期待できませんからね。

我が家のブラジルヘビクビガメは推定年齢20年位です。

一般論ながら寿命100年以上といわれる彼らがこのまま元気でいてくれれば、早晩私の手を離れることになります。

彼らを金額という視点ではなく、長寿をいかに担保するか?という視点で彼らの命を誰に託すかを考えることも私の責務だと思います。

コウホソナガクビガメはここ数年ドイツCBが毎年入荷しています。

入荷総数と現状を全体観を持って分析し、個々の飼育データを検証できれば、少なくとも飼育方法の仮説は立案できるのではないかと考えています。

個々の事象に振り回されずに、地道に飼育データを蓄積できるネットワークとそれを支えるマニアの倫理観、これが出来れば日本もドイツに並べると思います。

個人技は、ドイツに引けを取らないレベルにありますから。