『黒幕と言われた男』の著者の戯言

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文楽 桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ)

2018-03-24 11:11:17 | 日記
 ずっと昔(それって50年も前のこと?)は京都でも再々文楽公演があったような気がする

しかも南座で。しかし近年は毎年3月に府立文化芸術会館であるのみ。

南座はきっと使用料が高くて採算とれないのだろう。

友人の日舞師匠は南座の舞台に出るには板代(出演料)100万円と言っていた。

 待っていた3月が来て表題の文楽を観た。この物語の主人公の帯屋のあった場所は

我が家から5分ばかりにある。かつては老舗の蒲鉾屋さんのお店で歴史を感じさせる

立派な格子戸の店だった。それが人通りの多い場所へ移転してその跡がなんと明るい

コンビニになった。物語そのものが実録なのかフィクションなのかわからないが、

京都には至る所にこのような名残の場所がある。

 光源氏の次に美男子で色男と言われる在原業平の館跡もすぐそば。

ほかにも文学の舞台になったところは枚挙にいとまがない。

 川端康成『古都』北山杉の美しい中川あたりで生まれた苗子と祇園に近い街中の

呉服屋に育った千重子の物語は全編京都。谷崎潤一郎は『細雪』で大阪船場育ちの

四姉妹を花見に京都へ行かせている。菊池寛は『身投げ救助業』で疎水は身投げに最適の場所

だと書く。森鴎外の『高瀬舟』は罪人を伏見へ送った当時とそのままに京都の中心地を流れる

桜の美しい小川。泉鏡花『祇園物語』は題名通り芸子が登場するが彼女が立ち寄った京料理

ちもとは今も同じ西石垣(さいせき)にある。長田幹彦『祇園』は京極から先斗町さらに

祇園で遊ぶ様子が詳しく描かれている。

 外国人では明治時代初期にお雇い外国人として来日したフェノロサ夫妻は二条大橋付近に

住み美術品や絵画を買いに寺町や古刹を訪れ、嵐山でも舟遊びしている。

 他にもいろいろあるがとても書ききれないので文学に興味のある方はぜひ京都へ

お越しください。皆さんの方が詳しいかも。

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