柚子のがらくた箱

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もう闇のなかには ・・・ ( 本 ) 2

2008年05月21日 | 
  もう闇のなかにはいたくない  

P133

今日はちょっとした事件を記そう
家族でメルンのおばあちゃんの家へ行った 車で
ぼくはいつものようにゆっくり息をして
身体をゆらさないようふんばった
叫ばないようにもした
そのときふいに ものすごい危険が
トラックの形を取って
一瞬ぼくらにむかってくるのを見た
ぼくはぎょっとして叫び声をあげた
ところがだれもこの危険に気がつかなかったのだ
このことからぼくは 
自分の感覚があきらかに人とちがっているのがわかった
なにかべつの例でそのちがいを調べられるよう努力してみる


                        

もう闇のなかには ・・・ ( 本 ) 1

2008年05月21日 | 
    もう闇のなかにはいたくない  
        ( 自閉症と闘う少年の日記 )
         著者 ビルガー・ゼリーン様
         訳者 平野きょうこ様
P87

けっこうな思いつきじゃないか
自閉症の原因を 耳がきこえるかどうかなどという
単純な問題に ひきおろしてしまうなんて
ぼくらはあらゆる場で感じすぎるんだ
ぼくは いささか聞きすぎ 見すぎる
だが感覚器官は正常だ ただあいにく
心の内部に混乱が起きている
言葉 文章 考え それらがばらばらになり
ずだずだになっている ごくかんたんなことさえ 
重要な現実の外界とのかかわりを断たれているのだ
考え それは心のなかのシステム同様まとめにくい