湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

思わず顔がほころぶ自転車

2006年10月21日 | 自転車生活
わかる人には簡単にわかってしまうお気に入りの山道を無性に走りたくなって、午前中久し振りに出かけてきました。



入口の公園に到着していきなり心がふぅっと柔らかくなりました。「あぁ、こういうのすげぇいい」と思ってしまいました。

ここからゆっくりと走り出しますが、





やっぱりすごくいいです。こういう場所を走るとき、僕は基本的に激しいトレイルライド的な走り方はしません。ハイカーもいますし、僕のテクニックではそういう走り方は無理なので(ただ部分的にテクニックが必要なところももちろんあります。一応山道なので)。言ってみれば山道ポタみたいな感じです。



でもここはそういう走りがとっても楽しいです。思わず顔がほころんじゃいます。



何度も走っている場所なのに、次のカーブの先にはどんな景色があらわれるのかといったことについワクワクしちゃったりします。



切通しを抜け、



薄日さす細い山道をゆっくりと走る



わがヴォーグ号。なんかほんとうにすっごく楽しいです!



この大岩は左右どちらからでもまわれますが、僕は右側を通るのが好み。左側より少しだけ落差のあるちょっとだけテクニカルな下りが楽しめます。



そんなこんなで、わかる人には簡単にわかってしまう(笑)秘密の山道を久し振りに満喫しました。

そうそうこの山道ですが最近の好天でほとんどぬかるみは消えました。まだわずかにぬかるむところはあるけれども、僕が走ったなかでは今年一番のコンディションでした。



山道を抜けてからは鎌倉の細道を通り、



釈迦堂の切通しを抜けて、



なんとなく大町にある安国論寺に。実は小学校6年までこのお寺の本当にすぐ近くに住んでいたこともあって、今日は山道を走りながらそんなことを思い出して妙にここに寄りたくなってしまったのです。小さい頃はそれこそ自分の家の庭のように遊びまわっていた安国論寺の境内を、拝観料(なのかな?)を納めて久し振りに歩いてみた。

まずは富士見台に登り、



小さな鎌倉の町を見下ろした。それから狭い境内を懐かしく歩いてから、



最後に本堂でお祈りごとをして安国論寺をあとにした。

安国論寺からはいつも通り海岸線を走って江ノ島まで・・・って鎌倉から江ノ島まで帰ってくるにはそれ以外に道はないじゃないかって気もするんですけどね(笑)。たまに長谷から極楽寺を通って七里ガ浜に抜けたり、あるいは大仏坂を越えて藤沢まわりで帰ったりもするけれども、そういうのは本当にたまにですね。



海沿いの道に出るとまた少し晴れてきた。海と空と自転車が最高に気持ちいいぜ!



自分は自転車に乗るのが好きなこと、自転車ってとっても楽しいこと、そんなことを実感して顔がほころぶのを抑えられない充実のひとときでした!

やはり甘くなかったヤビツ

2006年10月20日 | 自転車生活
ブログ逃避した翌朝はヤビツ。今日は午前中であれば走れる日。それでどこを走ろうかと少し悩んだのだけれども、これからの冷え込みを考えて気楽に走れるうちにヤビツに行っておこうかな、と。もう少し冷え込みが厳しくなると下り用に厚手のジャケットを用意していかないといけなくなっちゃいますからね。

ただそんなふうに走り出しはしたものの、足にはまだ伊豆一周のダメージが少し残っている感じ。でも調子が悪そうに感じても、上ってみれば実は結構調子が良かったということもいままで何度もあったし、良いタイムが期待できなければヤビツに行く意味がないとは思っていないので、そのまま海岸線を走った。

名古木で少し休憩をしながらストレッチをして約ひと月振りのヤビツ峠TT。でも太股がいきなりきつい。そして今日は結局峠まで心臓のほうには余裕があるのに足がないといった状態だった。タイムは41分26秒だった。いつもなら峠に着いたときは心臓がいっぱいいっぱいでゼーゼーと大変なのに今日はそういうこともなかったのでちょっと悔しかった。でも別に手を抜いたわけではないので(調子が良かろうと悪かろうとヤビツTTではいつも一生懸命!)、これが今日の自分のベストです。内心、間違いでも起こって今日40分切りができることを期待していたところも実はちょっとあったのだけれども、やはりヤビツは甘くなかったです。

心臓のほうは余裕があったので、峠ではまったく休まずにウィンドブレーカーだけ羽織ってそのまま下った。そして名古木を越えて金目川沿いを走っていたら、僕が上っているときに下ってきて、挨拶をかえしてくれなかったロードの人に追いついた。その人は少し後ろに僕がいることに気づくと(多分ヤビツですれ違ったことはわからなかったとは思う)、突然ものすごい激走モードに。いやいや、僕は全然煽ったりしてないじゃないですか。その人はすぐに見えなくなってしまったのだけれども、あんなペースで果たしても持つのかな?なんて思いながら巡航32kmくらいで走っていたら(若干追い風)、少ししたらまたその人の背中が。でその人、また僕に気づくと激走モードに入るんですよね。まぁ人それぞれいろいろな走り方があると思うし、ただ単にその人はインターバルトレーニングをやっていただけなのかもしれないけれども、とりあえず僕は抜かれたり追いつかれたりしてもほとんど気にしないタイプなので良かったと思った。なんかその人、すごく大変そうに見えたので。

ところで今回のエントリーに写真がまったくないのは持っていったデジカメにメモリが入っていなかったから。こういうときいまどきカメラなしの携帯を使っていると不便ではある。電話とメールが使えりゃそれでいいやと割高かもしれないのにバッテリーを何度か買い足して5年くらい前に買った携帯をいまだに使っているのだけれども、さすがにもう買い換えてもいいかなぁ。今日はいつものヤビツだったからそんなに残念ではなかったのだけれども、春に大観山に行ったときはせっかく真っ白い富士山がどーんと目の前にあったのに、メモリの不調で写真撮れなかったしな。今度、パンフレットをもらってきて検討してみよう。

ブログ逃避した夜

2006年10月19日 | 日常生活
直江津ランのあとと同じように伊豆一周のエントリーの後、アクセス数&IP数がいきなりまた増えた。当ブログは内容はともかくとして一応毎日更新がモットーではあるのだけれども、急に増えたアクセスがプレッシャーとなって、昨夜はなんとなくどうでもいいような内容のエントリーがしづらく感じてしまった。こんなの床屋を出たあとにひとり髪型を気にしてしまうのと同様に、他の人はまったく気にしない種類のことだとは思うのだけれども、昨夜はどうもそんなことが気になってしまったわけで・・・。きっと僕はプレッシャーに弱いタイプなのだろう。

そういえば昨夜入ったラーメン屋でも自分の気弱さというか遠慮がちなところを象徴するような出来事があった。僕はそこで味噌ラーメン大盛りを頼んだのだけれども、出てきたのは味噌チャーシューの大盛り。一瞬どうしようかと迷ったのだけれども、注文したあとに「味噌チャーシューにしようかな」と少し思ったこともあって、何も言わずにそのままそのラーメンを食べ、代金を支払って帰ってきた。こんなの別段どうってことないし、僕はそのお店は結構贔屓にしているので不快に感じたりもしなかったのだけれども、別にこっちが遠慮する種類のことでもないんだよなと少し思った。まぁこういうのは不快に感じたときは結構きっぱりと文句を言うので気弱というのとは少し違う気もするのだけれども。

で、部屋に戻ってからブログ情報をチェックしてみたら、伊豆一周のエントリーから数日たっているにもかかわらずまだかなりのアクセスが。えっと勿論これはとってもありがたいことなんですよ。ブログをはじめてちょうど3週間くらいたった頃には6ipという日が2日続いたりしたこともあったので(かなり凹んだ、継続の危機だった)、これは本当に嬉しいことなのだけれども、なんか昨夜はそれがすごいプレッシャーに感じてしまったんですよね。きっとその数じたいも僕がよく拝見するブログなんかに比べたらとてもささやかなものであろうにもかかわらず。

そんなわけで昨夜はあまりエントリーする意欲がわかずに、ドラマを観たり本を読んだりして過ごした。ちょうど観たいドラマがあったし、読みかけの本も佳境に入っていたのでまぁそれでいいかなと。そして寝る前に少しだけ自分のブログといつも楽しみにしているひと様のブログをチェックした。

ところで全然話が変わるのだけれども、Dr.コトーが自転車に乗る姿ってとっても優雅だと思う。上体は全然ぶれないし、かといってしっかりとハンドルを握っているふうでもない。ペダリングもすごく力が抜けて滑らかだ。吉岡秀隆ってあんなにきれいに自転車乗ってたっけ?と『北の国から』や『男はつらいよ』のなかでそういうシーンがあったか一生懸命思い出そうとしたのだけれども、まったく思い浮かばず。そのかわりにあれはCGなのでは?と疑念が。なんとなくあのペダリングはスタンドをたてた自転車に乗って空回ししているように感じるんだよな。う~ん、実際のところはどうなのだろう?

と、ひとしきりどうでもいいことを書いたので、だいぶ気持ちも楽になってきた気が。良かった、良かった。

ふくつう

2006年10月18日 | 日常生活
うー、なんだか腹の調子がおかしい。明け方から鈍い痛みで目覚めること数回。そのたびにエビのように体を曲げて痛みがひくのを待ち、そしてまた眠った。

これはもしや昨夜食べ過ぎた傷みはじめたミニトマトのせいだろうか?傷みはじめたと言っても、そんなにひどい状態ではなかったので全然普通に食べていたのだけれどもあれが良くなかったのだろうか?もしそうだとすると、それはかなり愚かなことのような気がする。そんな状態のものを、そんなにたくさん食うなって。まったく。

ま、なにはともあれ今日は1日静かに過ごしたほうが良さそうだな。というわけで今日は電車に乗ろうかな・・・

カレーとミニトマト

2006年10月17日 | 日常生活
本日は鎌倉経由で帰宅。途中小袋谷の交差点近くのヴォーグのお店を外からボーっと眺める。店の中に見える何本もの美しく魅力的なクロモリフレームを眺めていたら、ぴったりと体に合ったロングライド&ツーリング用のクロモリフレームが欲しくなってきてしまった。これはまずいとすぐにその場を去った。

鎌倉では実家に寄るつもりだったのだけれども、電話をかけてみるとどうやら両親はともに不在のよう。仕方ないのでとりあえずキャラウェイという鎌倉ではそこそこ有名なカレー屋さんに寄った。夕飯の時間にはまだ少し早い時間帯だったということもあって店内はがら空きで(この後急に混みだしたけれど)、どこでもお好きな席にどうぞとのこと。となれば



やはり自転車のすぐ近くの席を選んじゃいますよね。もし誰かが大事な自転車を盗もうとしたならば、すぐに店を飛び出してその盗人をぶちのめすことにしよう。

キャラウェイではビーフカレーを食べた。



ここのカレーはものすごく個性があったり美味しいというわけではないのだけれども、とても誠実な感じのする安心できるお味。あまりうまく言えませんが、そういう味っていうのもあると思う。普通のカレー、普通のラーメンなんだけれども、きちんとつくられたカレーやラーメン。そういうものはそういうもので充分存在価値があるのだと思う。そして、そういうものはそういうもので地味に長く愛されていたりするものなのだ。

カレーを食べた後は実家へ。ほどなくして帰ってきた母親に庭でできたミニトマトを持って帰らないかと言われる。なんでも豊作過ぎて食べても食べてもなくならないのだという。こっちは今とくに栄養が必要な身。合点、勿論だ、と傷みはじめた大量のミニトマトをもらって帰ってきた。

でさっきまで録画してあったドラマを見ながらミニトマトをせっせと口に運んでいたのだけれどもこれが一向になくならない。そして終いにはいい加減飽きてきた。



そうこうしているあいだにビデオのほうも終わったので、残ったミニトマトを冷蔵庫に仕舞い、いまこうして今日のエントリーをしているというわけ。

なるべく早く食べてしまわなければならないミニトマト。今日のうちにもう少し減らしておこう。今夜はこのミニトマトとカレーでおなかいっぱいです。

今年のロングライドは終了

2006年10月16日 | 自転車生活
直江津、道志&スバルライン、伊豆一周と一ヶ月半のあいだに3回走ったロングライド。今年はもうこれ以上は「ロングライド」と呼べる種類の走りは絶対にしないけれど、さて来年以降はどうなることやら?

とくに伊豆一周なんてもう二度としたくないけれど、考えてみれば直江津のあともスバルラインのあとも僕は同じようなことを思っている。にもかかわらず、そのあとまた伊豆一周なんかに出かけている。なので自分のことはもう信用はできませんね。というわけで、伊豆一周に関してももしかしたらまたいつか「あのときの感動を!」なんて愚かなことを思ってチャレンジしちゃうのかもしれないなんて少し不安に感じています。

ところでロングライドと言えるのかわからないけれども、実は僕には今年もうひとつチャレンジしておきたいことがありました。これはほんとうは直江津ランのあとにやってみようと思っていたのですが、結局勇気が出ずにやめてしまいました。それは1day富士山頂往復。自転車でスカイラインの5合目まで上って、頂上まではそこから歩いて登る。そしてまた自転車で江ノ島まで帰ってくる。

これはすでに何人かの人がそれぞれの場所からやられているようなんですが、来年の夏は機会さえあれば是非僕もやってみたいなと思っております。

ようやく伊豆一周が終わった、かな

2006年10月15日 | 日常生活
ようやく伊豆一周のエントリーが終了。走るのも大変ですけど、帰ってきてからがまた大変だったような気が・・・。まぁこれで本当に伊豆一周が終わりました。

伊豆一周は3つのロングライドのなかで一番走り応えがあったのですが、幸いなことに体のダメージは思ったほどではありません。さすがにすぐにヤビツなんかを目指す気は起きませんが、この好天でそろそろ鎌倉の山道も乾きはじめていると思うので、久し振りにMTBでの里山ライドなどを楽しみながらゆっくりと体調を整えていこうかなと思っています。あとは鎌倉のんびりポタとか。

まぁとにかく、これからも自分の小さな自転車生活が続いていけばいいなと思っている次第であります。

郵便屋さんありがとう、そしてすみませんでした

2006年10月14日 | 日常生活
もう時間とか時制がめちゃくちゃ状態の本ブログ。自分でもよくわからなくなってきました。

えっと、この日(14日)は午前中のうちに伊豆一周本編をひとつくらいエントリーしてそのまま出かけるつもりでした。そしてそのときに残りは翌日以降になってしまいます、という断りも入れるつもりでした。

がしかし12日と13日の分のエントリーをしてすぐに軽い眠気が。で「少し横になるかぁ」とベッドに入ったら案の定、そのまま眠ってしまった・・・。

目覚めたのは郵便屋さんの声。ドアの向うでチャイムを鳴らしながら「yuzito70さん、郵便で~す!」と叫んでいる。それまでかなりいい気持ちで眠っていたのでこのまま居留守を使っちゃおうかなと思いながら時計を見ると、なんと部屋を出なくてはならない時間の30分前。もう、飛び起きましたね!

「ありがとうございます!」と異常なテンションで郵便屋さんにお礼を言って、即効でシャワーを浴びました。そして急いで準備をしてブリヂストン号にまたがって部屋を出ました。当然、伊豆一周のエントリーなど出来るはずもなく。

で走り出せば、伊豆一周の翌日にもかかわらず遅刻を気にして体に鞭打つように頑張っている自分が・・・。あぁ、しっかり目覚ましをかけておけばこんなことにならなかったのにと大後悔でした。

気楽に出走!1day伊豆一周チャレンジ

2006年10月13日 | 自転車生活
前日のエントリーから続く

でもって、当日妙に気持ち良くすっきりと目覚めたのが朝5時過ぎ・・・。伊豆一周にチャレンジするなら遅くとも4時には走り出そうと思っていたのに。ただこの時間に起きたことでなんとなく気持ち的に楽になったような気がする。完全走破は無理でも行けるところまで行けばいいか、と素直に思えた。そんなわけで1day完走を狙うには時間的にちょっと厳しかったけれども、輪行袋をザックに入れて6時少し前に走り出したのだった。

「足は残せましたか?」の東伊豆編
「また走りたいと思いますか?」の西伊豆編
「死闘とよんでもいいですか?」の箱根越え、そして江ノ島まで編

「足は残せましたか?」の東伊豆編

2006年10月13日 | 自転車生活


起きた時間が遅かったこともあり、部屋を出たのは5時54分だった。今の時期でもさすがに6時近くだとあたりはもう明るくなっているのだった。

江ノ島から134号を走りながら、もし伊豆一周にチャレンジするとしたらこういうことに注意して走ろうと考えていたことをあらためて確認する。すなわち、「終始焦ることなく心肺と筋肉に負担のかからないペースで走る」ということをあらためて自分に言い聞かせた。

ただそうは言っても追い風だったり、ちょっとした勢いで上れそうな坂だったりしたらついつい調子に乗ってしまうのが自転車乗りの常。またロードで走っているとどうしても遅めのペースに自分自身が苛々してしまうこともあるだろう。そんなことを避けるために考えたのが名づけて「女子部員をエスコート作戦」。学生時代僕はサイクリングクラブに所属していたので、ほとんどのクラブ行事で女子部員と一緒に走っていた。そしてそんなとき最も大事だったことは、いかに目的地まで女子部員に楽に走ってもらうか、ということだった。この点に関しては僕は結構自信を持っていて、一緒の班になった女子から社交辞令だったのかもわからないけれども、「今日はすごく走りやすかった」と言われることが多かった。そしてそんな僕なりのエスコートのこつが、こまめにギアチェンジをさせて終始一定の軽い負荷で走らせるということと、長すぎない休憩をこまめにとる、ということだった。今日はそんな昔の経験を生かして、自分の後ろに女子部員が走っていると仮定して、ペースがあがってるかなと感じたときは後ろを気持ち振り返るような感じですぐにペースを落とすよう心掛けることした。

というわけで、今日は134号のいつもなら上りには感じられない場所も、国道1号のいつもなら勢いで上ってしまうアップもすべてギアを落として足と心肺に負担をかけずに走った。おかげで国道1号の上りでは20kmを切るようなスピードだった。往路でこの速度は普段ならあり得ないですね。でも今日は絶対に焦りませんよぉ。そしてなんとしても西伊豆のために足を残しておくのです!



そんな慎重な、というかのんびりしたペースで早川口に到着。さてここに何時に戻って来れるのか、それとも戻って来れないのか?ここで伊豆をぶった斬れるのか、それともぶった斬れないのか?さぁて、東伊豆に侵入しますかぁ!

早川口交差点着7時19分 距離33.30km 平均24.5km



早川口からはしばらく荒れ気味の海沿いを走ったのち、真鶴道路の旧道へ。旧道はアップダウンが厳しいけれども、一応伊豆一周の目的はアップダウンのきついコースにたいするトラウマ払拭なので避けるわけにはいきません。ここでもときどき(実際に)後ろを振り返りながら仮想女子部員は遅れていないかなと気を使いながら普段より抑え気味のペースで上りをこなし、



景色の開けた場所から青みにかける少しくすんだ海を見下ろした。う~ん、今日は晴れてはいるのだけれども空気はあまり澄んでいないようで、景色がいまひとつぱっとしません。それに風もかなりあります。でもまぁ、雨の心配がないだけいいですね。気温的にも走りやすいし、あまり文句は言えません。でもって、ここまでは自分的にはかなり「楽」な走りができています。これなら東伊豆は楽勝?なんて少し思ったりしました。

真鶴旧道を湯河原に下ると、すぐにまた熱海へのアップがはじまります。去年の秋、唐突に熱海峠を目指したときはこのアップに嫌気がさして、熱海で引き返してきました。でも今日はそのアップも落ち着いてこなしました。そしてほぼ1年ぶりの熱海になかなか快調に到着しました。



熱海着8時29分 距離56.96km 平均23.4km

熱海からも相変わらずアップダウンの繰り返しですね。ここからだんだんどこか上りでどこが下りだったかが思い出せなくなります。確か伊東のあたりに少しフラットがあったような気がしましたが、あとはだいたい小さなアップダウンの繰り返しだったような気がします。

でもって、なんとなくここらでこういうアップダウンの繰り返しといつもそこにある海に飽きてきました。うんざりしてきました。アップダウンはともかくとして、海はきらいなわけじゃないんですけど、今日の海は少し荒れ気味でどうにも安らぎにかけるんですよね。

さて、そうこう言っているうちに川奈方面への分岐に到着です。



ここは一応計画段階から川奈方面へ向かうことにしていました。とりあえず目標は伊豆一周なので、なるべく大回りできるところは大回りしておいたほうがいいかなと。



しかし走りはじめがこんな感じのフラットな道路だったので、「やべっ、楽なコース選んじゃったかな?」と少し気になってしまいました。でも、そんな心配は無用でしたね。この東伊豆では・・・



しっかりした上りがあって一安心です(苦笑)。



そんなしっかりした上りの途中にあらわれた川奈ステンドグラス館。僕は大のステンドグラス愛好家なので当然ここは寄らねばなりません・・・というのは嘘でして、なんとなく今日はぱっとした風景がないのでちょっとこういう建物の前でLEMONDの写真を撮ってみただけです。

確かこのステンドグラス館の少し先からは城ヶ崎海岸の入口までまた少し下ったのだと思います。そしてそこからまた上り返して135号に合流しました。で・・・、ここらあたりで「フレッシュな状態の足で石廊崎まで走るのは無理だな」と思いはじめました。仮想女子部員を後ろに引き連れて抑え気味に走っているにもかかわらずしっかり足が疲れがたまりはじめてしまったのです。

135号の合流地点からも少し緩めのアップダウンになりますが、アップダウンがなくなることはやはりありません。小さな上りのあとの小さな下りでは、ハムストリングやアキレス腱を伸ばしながら下るようになりました。参ったな・・・

穏やかな青い海に少し癒しを与えて欲しかったりもするのですが、



残念ながら海はまるで気持ちを吸い込むような鉛色。このまま「ジャジャ~ン!」と東宝だか東映だかの昔のヤクザ映画がはじまってもおかしくないような癒しとは無縁な様相です。

そんな風景のなかようやく天城峠への道が続く河津の交差点に着いたときはかなりホッとしました。河津というとなんとなく南伊豆の領域のような気がしますものね。

河津着11時26分 距離118.23km 平均22.5km



さて、この交差点にあったセブンイレブンでおにぎりとジュースを買って少し休憩です。ここで少し「このまま天城峠と箱根峠を越えて帰っちゃおうかな」というショートカット案が頭に浮かびますが、すぐにそれさえもかなり厳しいコースなのだということに気づいて愕然としてしまいました。そういう場所にお前はいるんだぞ!と。なんか気楽に走り出しちゃったけれども、大変なことになっているのだということにあらためて気づいた。

もういちいち言う必要はないかと思いますが、河津からまたアップ。それからついでに南伊豆に入って風がさらに強くなってきました。この風に遭遇して思わずアニマル浜口ばりの気合を一発心のなかでかましました(嘘)。



そして河津からの上りの、ピーク近くの展望台から少し青みが増してきた海を見下ろし、



風のせいで荒れ気味の白浜を通過。



そして下田に到着。

下田着12時15分 距離131.41km 平均22.3km

下田で昼飯でも食べようと思っていたのだけれども、ここらでだんだんとこの先の行程に不安を覚えるようになってきた。あまりあれこれ考えず出走してしまったけれども、かなり時間的に厳しそうだぞ、と・・・。そんなこともあってゆっくりと昼飯など食べる気が起こらずに、持ってきた補給食を口に入れながら結局下田の街を通過してしまった。

ただ下田から石廊崎までは気分的にかなり楽に走れた。まずアップがあまりきつくなかったこと。それから海っぺりの道から少し離れられたこと。両方とももうたくさん!という状態だったのでこれは結構嬉しかった。そしてここで足のほうもかなり復活したような気がする。



こんな風景に心を癒され、



銭瓶(ゼニガメ)峠なんて最高に下品な感じの名の峠に笑いを誘われ、



弓ヶ浜にそそぐ青野川の川っぺりにやってきました。



なんか予期せぬところであらわれた日本の正しい故郷のような風景にだんだんと気持ちが温かくなってきたような気がしました。そしてこの川っぺりでのんびりと昼寝でもできたらどんなに素晴らしいかと思ったりしました。



でもね・・・、今日はそれは無理なんですよね。というわけで後ろ髪をひかれるようにこの川をあとにしました。



弓ヶ浜を眺めながら、



あとわずかの距離の石廊崎に向けて走ります。



たまにこういう写真を撮ることで逸る気持ち(&心拍)を抑えながら、



あぁ、ようやく石廊崎!なんちゅうかとっても長かったけれど、ようやく伊豆半分を走ったぞぉ!っと。

石廊崎着13時16分 距離150.98km 平均22.1km

でもって、結局西伊豆に向けて「足は残せましたか?」

う~ん、かなり微妙です。でも下田から石廊崎で足も気持ちもだいぶ楽になった気がするのでこのまま頑張って西伊豆に向かってみようと思います。

ということになったのでした。

「また走りたいと思いますか?」の西伊豆編