湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

ALPS

2006年11月30日 | 自転車生活

                                                    境川

 どうやら神田のアルプスが来年早々に閉店してしまうらしい。アルプスで大きな買い物をしたことがあるわけでもなく、またそう何度もお店に足を運んだことがあるわけでもないのに、この知らせには自分でも意外なくらいしょんぼりと寂しい気持ちになってしまった。


                                                 鎌倉高校前

 ランドナーやスポルティーフといった自転車は、今では自転車を趣味とする人たちからも一部の懐古趣味的な人たちが乗るような特殊な自転車と思われてしまっている節がある。それはそれで間違いではないのかもしれないけれども、決してそれだけじゃないんですよ、と言いたい気持ちがないわけでもない。懐古趣味やこだわりではなく、乗っていて楽しいから、乗りやすいからいまでもランドナーに乗ってるんですよと言いたい気持ちが僕にはある。ランドナーでこそ楽しめる自転車の世界というのはやはりあると思うし、それは日本国内を自転車で旅するという点においては今尚決して特別なものではないと思うから。

 でもアルプスのようなお店が閉店してしまうという現実を目の当たりにすると、ランドナー的な自転車の世界はやはり失われていってしまうのだなと感じざる得ない。一部の人のものになっていってしまうのだなと思わざる得ない。それは本当にとても残念なことのように思う。もちろんアルプスの閉店の理由には、パーツの供給が難しくなったという以外のもっと別の事情もあるのだとも思うのだけれども。



                                                 七里ガ浜

 もっともランドナーやスポルティーフの世界が失われつつあるというのは別に今にはじまったことではないんですけどね。ただ僕としてはあまりそういうふうには捉えたくはないと思ってきたんです。ロードやMTBと同じように扱って、ロードやMTBと同じように乗っていきたいと思っていたんです。でも今回のようにそちらの方面では“巨星”と言ってもいいようなお店が閉店するとなると、なかなかそうも言ってられないんだろうなってあらためて思わざる得なかったわけです。別に高価なアンティーク的なパーツにこだわらなくとも、それ用のパーツの入手が困難という現実もあるわけだし。 


                                                  由比ガ浜

 まぁいずれにせよ僕としては今後もランドナーに乗っていきたいので、今乗っている中学生のときに買ったランドナーをこれからもしっかりと大切にしていかなければいけないなと静かに思ったりしながら、ちょっとした用事のために夕方から夜にかけてゆっくりと鎌倉を往復していました。