* D i a r y * 

気の向くままに、日々雑感や映画・本の感想などを書いています。
基本的にアホな日常ですが、レビューはそこそこマジメです。

グッ○作…

2008-06-29 18:00:18 | 料理ネタ
グッ○が初めてお手製ラーメンを作りました!
スープは、鶏ガラ・いりこ・各種野菜・りんごの皮・しょうがなどで昨日からじっくり出汁をとりました。
チャーシューも味付け卵も全部お手製。

うん、上品なスープ。
今日塩胡椒で味を決める前に、たっぷり入れたかつおぶしでかなり和風になりました。

チャーシューと卵は絶品♪

次回はもう少しパンチを効かせたスープにしたい(にんにくなどを効かせて)…と早くも野望に燃えているようです。^^

ごちそうさまでした。

ザ・マジックアワー/映画

2008-06-26 23:59:57 | 映画感想
うひょひょ♪
観てまいりました、三谷幸喜の最新作!
(なんたってユナイ○ッド・シネマの鑑賞券6月いっぱい有効が1枚残ってて。)

いくら平日とは言え、レディスデーでも映画の日でもないとは言え、こんなにお客さん少なくて大丈夫なの?と心配になりはしましたが、面白かった♪

* * * * * * * * * * 以下、感想 * * * * * * * * * *

架空の街『守加護(すかご)』(=シカゴのもじりでしょうね)。
その街のギャング手塩の手下・備後(びんご)は、ボスの女マリに手を出してしまう。
5日以内に伝説の殺し屋・デラ富樫を連れてこないと命はない。
しかしとうとう見つからず、苦肉の策を考え出す。
売れていない俳優に「映画の主役になって」と嘘を言いデラに仕立て上げるというもの。

そうとは知らない三流俳優・村田は、張り切って「役」を引き受け、映画を撮りにボスの所へ乗り込んでゆく。
脚本のない映画と騙され、妙に張り切り迫真の演技をする村田。
ボスはそんなデラ富樫を本物と思い込み、雇ってしまう。
備後が思いもしなかった方向に物事が転がり、どんどん恐ろしい自体に…!

奇想天外な話で先が読めなくて、本当に楽しめました。
セットも含め舞台っぽい演出がとっても個性的で三谷さん的。

大爆笑の連続を想像して行ったのだけど、実際はそうでもありませんでした。
むしろ「むふふ」笑いが多かったかな。
『ラヂオの時間』ほどの息もつかせぬ笑いの渦というのではないし、あれほどのインパクトはなかったけれど、結構シャレが効いてて大人な感じ。

俳優陣はそりゃもう豪華。
主役の佐藤浩一・西田敏行の演技はピカ一だったし、妻不木くん・深津ちゃんも良かったです。
ただ、ギャングの手下とボスの女という役柄に、2人の端整すぎる顔立ちや品の良さがちょっとアンバランスではあったけど。

準主役級に戸田恵子・小日向文世・綾瀬はるか・伊吹吾郎・寺島進…。
この人たちの魅力があってこそ、ますます映画が光ってます。

そして脇役がすごいです。
本当のチョイ役に、中井貴一・唐沢寿明・鈴木京香・香川照之・香取慎吾・山本耕二・天海祐希…などなど(あ、あの市川箟監督が監督役で!)。

ストリートミュージシャン役の慎吾ちゃんがギターをかき鳴らして歌ってたあの歌…あれはまさしく『有頂天ホテル』の時の…!と分かった時には思わずニンマリでした。

トランポリン・ゴム製の拳銃・銃撃戦のための様々な映画用の道具などを随所に取り入れているので、コメディとして笑えると同時に映画好きとしては観ていてとっても興味深いし楽しい。

ヤバイ世界に乗り込んだ大ボケ俳優の演技がシリアスになればなるほど、観ている側にとってはコミカルに映るようになってるのが上手いです。

細かいところで色々と突っ込みどころもあるのだけど、これはコメディ。
批判的な見方で観たら自分がつまらないだけじゃないかと思います。
それに笑いだけでなく、しんみりしたり勇気をもらえたり、結構深い映画だと思います。
最後の最後は…ちょっと無理があったかな、と思えなくもないけれど、全部やりきっちゃうためには仕方ないのかな。

佐藤浩一、こんな面も持ってたのね~。
個人的には寺島進の役が良かったな。(「部屋干しのにおいが嫌いなんだよ!」の人です。)

映画もたまには役に立つのね

2008-06-24 23:19:40 | 子どもネタ
次男の話。
先日、担任の先生がクラスのみんなに映画を見せてくれたらしい。
『12人の怒れる男』というアメリカの陪審員制度を題材にした映画。

私自身、中学生くらいの時に初めて観てとても感動したので、子どもたちにも数年前に見せていました。
オリジナルは1957年製作の白黒映画!

そして、あの三谷幸喜が舞台版『12人の優しい日本人』を作り、それをもとに映画版が別の監督によって作られたのが1991年。
これもとっても面白くて家族で観ました。
このBlogでも過去に感想めいたものを書いてます。(2007.2.22

日本ももうすぐ裁判員制度が導入されます。
いつお呼びがかかるか分からない。

人を裁くってすごくこわいこと。
よく考え、公平で冷静な目で判断せねばなりません。

三谷さんのほうは、パロディでもあり当然面白おかしく作られていますが、それでも充分考えされてくれるし、オリジナルのリアリティとか迫力はそりゃもう凄い!

密室劇でお金なんて全然かかってない映画ですが、良い映画は制作費とは必ずしもリンクしないってことがよく分かります。
地味だけど、惹きつけられて最後まで一気に観られます。

担任の先生、若干14歳の子どもが2つとも観たことがあったことにとっても驚いていらっしゃったそう…。
他の子は誰も知らなかったらしいのでなおさらです。(知らなくて当然ですが)

あくまで趣味で観ている映画ですが、たまには役に立つこともあるんだな。^^

こういう映画で考えさせて下さる先生、すごく良いなと思います。
机の上で教科書やプリントだけ広げて議論するより、ぐっと身体に沁みこむものがあるような気がします。

あ、あくまでも大人向けのヒューマンドラマです。
梅雨の外出できない休日など、是非皆さまもご覧になってみては?^^

ジャガイモ三昧

2008-06-22 23:03:17 | 料理ネタ
このところ、本当によく降りますね~。
昨日~今日など運転も危ないと感じるくらいのドシャ降り!
福岡は、明日やっと少し晴れるみたいです。^^

さて、この頃続けてジャガイモを沢山いただきました。
グッ○の実家からドサッと箱で送ってきてくれたかと思えば、その数日後には用務員さんからもたっぷりといただきまして。

日持ちがするし冷蔵庫に入れておかなくても大丈夫なのですが、とにかくせっせと食べています。

ポテトサラダ、マッシュポテト、肉じゃが、カレーにもお味噌汁の具にも良い。そうそうビシソワーズも良いですね。

今日は丸のままレンジでチン!をして、熱いうちに皮を剥きめんたいマヨネーズを和えていただきました♪
新じゃがなので、とっても美味し~い♪

他にもとっておきのレシピがあったら知りたいな~。
(給食では、細長く切って糸こんにゃくや人参と一緒にきんぴらにしてました)

ところで今日はサッカーもあれば女子バレーもあり、「篤姫」も…。
チャンネル変えたり2画面にしたりして、とっても忙しかったぁ。
女子バレー、残念でした。
サッカー、最後の最後に「なんちゃってゴール」みたいだったけど、とにかく1点入れられて1位で予選突破、良かったです。^^

思うツボだけど…

2008-06-19 22:24:15 | つぶやき
今日仕事をしていたらうちの市の教育委員会から電話。
校長先生も教頭先生もいらっしゃらず、緊急ということで伝言を聞くはめに。

あるインターネットの掲示板に「福岡県の小中学生を下校時に果物ナイフで刺す」という書き込みがあったので、今から送るFAXを読んで対応するように、とのことでした。

少し待っているとFAXが。
書き込みの文面は、例の秋葉原の犯人の名前を出したりして明らかに模倣犯。
言葉遣いは荒っぽく汚く、いたずらだろうとは思ってみても気味悪くなりました。

校長先生は外部講師の方の授業を見に行かれていただけだったので、FAXを持ってすぐにその教室に行きました。

教育委員会の指示に従い、児童は急遽全学年5時間授業にして集団下校ということになりました。
(ちなみに中学校は部活を中止して複数で一緒に帰り、外出を控える…との指示。)

小学生の場合、親がいつも家にいる家庭はそれで問題ないのだけど、今どきは共稼ぎが多いです。
『放課後児童クラブ』(学童保育所)に預けている家庭が本当に多い!

その児童クラブは18時で閉まり、その後は個々に帰っていくというシステムらしい。
今日はそれが危ないので児童クラブは急遽閉鎖ということになりました。

それで児童クラブの先生と小学校の先生とで手分けして、親に連絡を取り対応を相談することに。
(家に帰しても誰も居ないという家庭の子は、図書室で親が迎えに来るまで待機させる)

連絡がすぐにつく家庭はなかなかなく、携帯の着信履歴を見てあとからかけてくる親が多く、事務室の電話が鳴りっぱなし!
かける電話とかかってくる電話で回線もずっとフルに繋がりっぱなし!

なんかめちゃくちゃ疲れました。

案の定、ただの愉快犯だったようで何事もなくこうして夜になったから良かったようなものの、本当に腹立たしい出来事でした。

ネットにもTVのニュースにも、今日のことは出ていませんでした。
多分、騒ぐと犯人がかえって喜ぶからでしょう。
とにかく世間を騒がせて愉快がるつまらんヤツなんだから。

学校の対応も、本当はそんなヤツに振り舞わされることなく、普段どおりにしていられればいいのだけど、万が一相手が本気だった場合、何も対応していなかった…では済まされません。
思うツボだと分かっていても対応せざるを得ないのですよね。

先生方は体育館に子どもたちを集めてお話をして、粛々とグループごとに帰宅させ、そのあと手分けして見回り。
学校に残した子どもたちも、親が迎えに来たら名前を確認して引き渡す。

忙しいのに労力も気も遣って気の毒です。

本当に本当に腹が立ちます。

早く犯人を突き止めてほしい。
本人は軽い気持ちかもしれないけれど、どれだけの人が心配したり振り回されたり
仕事を中断されたりしたことか…!

今日は先生たちの会議とか講演会とか、5~6時間目は外部講師の先生の授業とかも予定されていたのに、それも急に取りやめになったりして迷惑も甚だしい!

こういう悪質なイタズラは、いたずらの範疇を越えています。
厳しい罰を与えてやってほしいです。(怒!!!)

かもめ食堂/映画

2008-06-18 21:34:18 | 映画感想
予定のないお休みだったので、数日前に借りていたDVDを観ました♪
『かもめ食堂』(監督:荻上直子、キャスト:小林聡美・片桐はいり・もたいまさこ)です。

前から観たい観たいと思っていた映画(だって『やっぱり猫が好き』が大好きな私!)だったので、借りたその瞬間からとても嬉しくて、ワクワク感があって、「家にあのDVDがある!」と思うだけでにんまりしてしまうほどでした。^^

* * * * * * * * * * 以下、感想 * * * * * * * * * * 

舞台はフィンランド・ヘルシンキ。
日本人女性サチエは、一人で食堂をやっている。
「かもめ食堂」という小さな食堂は、オープンして1ヶ月も経つのに未だに客はゼロ。
でも、サチエはのんびりと皿やコップを磨きながら客を待っている。
そこへ日本かぶれの青年トンミがはじめての客として訪れ、『ガッチャマン』の歌を教えてくれ、と言う。
どうしても思い出せずに気になり続けるサチエ。
ある日外出先で日本人女性(ミドリ=片桐はいり)を見かけ、思い切って尋ねてみることに…。

ミドリと出会い、まさこ(もたいまさこ)と出会い、現地のワケありな人々と交流していくうちに、徐々に食堂に変化が訪れる。

それは劇的な変化ではないし、サチエの持っている「食堂をやっていく上でのポリシー」のようなものを曲げてまで無理に作り出した変化でもない。

人を受け容れる大きさとか、「やりたいことだけやる」(または「やりたくないことはやらない」)という生き方とかが、彼女のまわりに自然に人を集まらせ、笑顔にさせて、自分自身にも良い変化が訪れるというわけ。

大きな事件も毒々しい場面もないし、とにかくまったり・ほのぼのとして、それでいて甘すぎず、人と人との距離感もちょうど良い感じ。

北欧の街やインテリア(「かもめ食堂」の内装、とてもセンス良い!)も楽しめるし、薄いブルーやクリームイエローを基調にした全体の色彩とか、白夜や森の美しさとか、観ているだけで癒される。

「人に淹れてもらったコーヒーは自分で淹れるのより美味しいんだ」という、フィンランドのおじさんのセリフが、サチエの思い出話の中で父親が言う「人に握ってもらったおにぎりは美味しいんだ」というセリフとかぶる。

どこの国でも、誰でも、人から心を込めて作ってもらった食事は美味しいのだ。
つまり、そこには一人じゃないという証があるから。
誰かが自分のために時間と労力を割いて何かをしてくれる…ってことのありがたさと温かさをシンプルに静かに伝えてくれる。

エンディングの井上陽水の音楽も、脱力系だけどさりげなく小ジャレた感じでマッチしてます。

死ぬほど好きな映画『バグダッド・カフェ』の日本版みたいな、優しくてちょっと不思議で、本当はこんなヘタな説明なんか要らない、とにかく観て体感する映画です♪
美味しいコーヒーとおにぎりが絶対欲しくなりますよ。^^

ギャップに怒らないで下さい…

2008-06-16 22:52:05 | つぶやき
ちょっと更新サボってしまいました。(^^;;

その間に、また岩手・宮城のほうで大きな地震が…。
TVで山が陥没し裂けたようになっている映像などを見るにつけ、被害の大きさに震えが来るようです。
3年ちょっと前に福岡でも震度6弱の大地震があり、その後しばらく続いた余震にかなり敏感になっていたことを思い出しました。

今回の震源地は、滅多に地震など来ないと思われていた所だとか…本当にいつどこでどんな目に遭うか分からないなと思います。
一日一日をちゃんと大事に生きなくちゃ!とも。

そして秋葉原の事件以来、ネットでの犯罪予告の情報が沢山寄せられているとか。
ほとんどは模倣犯、愉快犯で、書いた本人は軽いいたずらのつもりかもしれないけれど、被害に遭われた方や家族・友人の方々の気持ちを思ったら、こんなひどいことは出来ないはずなのに。

事件の時も、携帯の写真や動画に目の前の惨状を納めたり実況中継みたいにレポートする人もいたらしい。

現実に今目の前で起きていることが、まるでバーチャルの世界のことのようにしか思えないのでしょうか。
苦しんだり痛がったり助けを求めている人がいる時に、どうして真っ先に自分が出来ることをしようとしないのでしょうか。

天災もおそろしいけれど、人の心の何か重大なものの欠落を思うと、ある意味もっとおそろしい!
…とそんな風に、憤りや空恐ろしさを感じてもいたこの数日でした。

そうは言いつつ、土曜日は『ルーキーズ』が楽しみになっている今日この頃。
はまってしまいました。

ドラマは時間を拘束されるので、最近あまり見ないのですが、これだけは真剣!
イケメンいっぱいだし、熱血・川藤先生(佐藤隆太)のニカッと笑った顔も好きだけど、今一番好きなのは平塚くん(桐谷健太)♪
毎週笑わせてくれる愛すべきキャラです。

ギャップありすぎの今日の日記…お許しあれ。

米粉のケーキ♪

2008-06-11 22:12:24 | 料理ネタ
仕事は今日は休み。
でも朝から雨、雨、雨…(梅雨入りしました)。

なので、家でおとなしく過ごしました。
本を読んだり、伊達巻を作ったり、久しぶりに米粉(上新粉)のケーキを作ったり。

最近はパンもパスタも高いしね~、朝食でパンの代わりにこれ食べても良いかなと思って…。(^^;;

米粉のケーキは、どうしてもちょっと粉っぽさが残ります。
今日はりんごとバナナを入れましたが(ココアの粉も少々)、それでも少し気になります。
メイプルシロップをかけていただくと良いみたい。

前に作ったときは、レーズンをお菓子用の洋酒に漬けこんでしっとりさせたものを混ぜたりしました。これも良いです。^^

結構お腹にずっしり来るので、朝ごはんのメニューには最適です♪

近所の友人からは、苺を沢山いただきました。
今日はジャムにするのをやめて、半分は冷蔵庫に、半分は冷凍庫に。

冷蔵庫のは、明日の朝牛乳・ヨーグルトと一緒にミキサーにかけてイチゴセーキにします。

冷凍すると一年はもつのだって!(今日聞いてびっくり。)
少しグラニュー糖をまぶして凍らせています。
1粒ずつ簡単に取り出せるそうなので、小出しにしてシャーベットも良いのではないかな?と思います♪

…なんか、食い気ばっかりです。笑

つらつらと…(長くなってすみません)

2008-06-09 22:03:51 | つぶやき
ちょっと日記サボッてしまいました。
その間に、地域役員の懇親会があったり(その前にさつま芋の苗植えがあったり…。(^^;;)、
男子バリボーがどんどん勝ってオリンピックの切符を手にしたり(植田監督が喜びのあまり派手にうつぶせに寝たり(笑))、
サッカーはオマーン戦でまさかの引き分けだったり(でも猛暑の中で頑張った)…。

そして、秋葉原で信じられない事件が起きてしまいました。

なぜ?
世の中がいやになったからって、無関係の罪もない人たちを次々と…!

今日職場でも当然、この話題が出ました。
ある先生がおそろしいことを言われました。
「あのニュースを最初に見たとき、ふとある男の子を思い浮かべてしまった」と。

成績優秀で人の目をじっと見て質問をしてくる真面目な男の子なんだそうです。
でも、人とのコミュニケーションがうまくとれない。
普段おとなしいのに、急にキレることがある。

すると別の年配の男の先生がこう言いました。
「前の学校でもそういう子がクラスにいましたよ。
ちょっと隣の子の肩が触れただけで激昂して、机をひっくり返したり…」
やはり普段はおとなしいのだと。

そしてこうも言われました。
「これからそういう子がどんどん増えてくると思いますよ」

なぜなんだろう?
何かがいびつに歪んでいるとしか思えない。

小さい頃、親の愛情を充分感じられずに育ったのかもしれない。
現に、男の先生が担任していたこの男の子は、父親から暴力を受けていたという幼児体験を持っているらしい。

挫折や閉塞感、今の若い人たちはハンパじゃないと思います。
経済が停滞し、将来に夢を持ちにくい世の中。
子どもの頃から競争ばかりで、しかも「勝つ」のはほんの一握り。

金子みすゞの「みんなちがって、みんないい」が、とっても虚しく聞こえます。

今回の事件の犯人は、仕事を解雇されたと勘違いしたらしい。

自分の生活がうまくいかないのはみんな人が自分を理解しないせい。
自分なんて居なくなっても誰も困らない。

…などと掲示板に書き込んでいたらしい。

愛されたという記憶さえあれば。
誰か一人だけでも、悩みを相談できる友だちがいれば。
弱い心をそのまま預けられる信頼できる大人がいれば。

たまたまこの前観てきた映画『アフタースクール』で、主演の大泉洋のセリフにこんなのがありました。

『お前がつまらないのは、お前のせいだ』
学校がつまらないと言ってグレてゆく生徒たちに、そして、そのまま大人になりチンピラみたいになってしまった佐々木蔵之助演じる“同級生”に、教師である主人公はそう言うのです。

何かがうまくいかないことを人のせいにして、人を恨み、妬み、憎んでいく若者が、やけになってこんな事件を次々と起こしています。

でもそうじゃない。
たとえうまく行かないことがあっても、誰のせいでもない。
でも、自分のせいでもないかもしれない。
うまくいかないこともある。
うまくいくことのほうが珍しい。
勝つことだけが生きる目的じゃない。

犯人はなぜ、もう少し想像力を働かせることができなかったのか…と思います。
自分が危害を加えたそれぞれの人の人生に。
その人たちの家族や友人の気持ちに。
自分の親の気持ちにも。

彼には「自分」しかいなかったのでしょう。
彼の世界には他の誰も存在しなかったのでしょう。
孤独すぎる男の、自分勝手な行動は、だからと言って許されるものではない。

なんの罪もない、将来のある若い人たちが犠牲になったことに、深い悲しみをおぼえます。

こうやってつらつらと思いのままに書きながら、私もまた、出口のない暗い感覚をおぼえています。

少なくとも思うのは、学校や家庭で、もっと豊かな情操を養うような環境を作っていかなければいけないのではないか…ということ、
そして、一部の成功者の陰で報われない思いばかりする人が生まれないような社会の仕組みを…と、それだけです。

アフタースクール(映画)

2008-06-04 22:50:31 | 映画感想
昨日のお休み、ふと思い立って映画館に行ってきました。
『ユナ○テッド・シネマ』の映画鑑賞券が1枚あったので。(^^)

映画館で観る場合、どちらかと言うと邦画より洋画派ですが、時間帯の関係などで
昨日は邦画を。

『アフタースクール』(内田けんじ監督、大泉洋主演)です。

* * * * * * * * 以下、感想 * * * * * * * * * * 

出演者が大泉洋、堺雅人、佐々木蔵之助…と好きな俳優ばかりだし、きっと面白いコメディタッチの映画かな?と思い、全く予備知識なしに観たのだけど、それが大正解~~~♪

笑えるところももちろん沢山あったけれど、仕掛け満載の不思議なサスペンス&ドキドキエンターテインメント映画(?)なのでした。

なにか書こうとするとうっかりネタバレになりかねないし、この面白さは観ないと分からないので、ここでどう表現しよう…。

あとで知ったのだけど、この映画の宣伝で『甘く見てるとダマされちゃいますよ』ってフレーズがあったようで、たしかにその通り!
1回観たくらいでは絶対にダマされます。
実は、観終わって「なるほど!」と膝を打ちたくなるくらい爽快にカラクリが分かってきたものの、細部はまだこんがらがったまま…。(大泉さんの髪の毛のように。^^)

多分、種明かしを知って観る2回目は、もっとスルスルと糸がほどけるように腑に落ちることが沢山出てきて感心するんじゃないかと思います。つまり、監督の(脚本の)仕掛けや伏線の巧みさに。

絶対にDVDになったら借りてきてみたい。
ついでに、この監督の長編デビュー作にして、カンヌ4冠の『運命じゃない人』っていう映画も。

簡単なあらすじは…。
マジメな中学校教師の神野のところに同級生を名乗る探偵・島崎が現れ、エリートサラリーマンになっている同級生の木下を一緒に探してくれ、と頼む。
神野と木下は中学卒業後もつきあいがあり、その日の朝も、仕事で留守の木下に替わって、産気づいた木下の妻を病院に送り出産させていた神野だった。
何度携帯に連絡を入れてもたしかに木下からの返事はなく、どうやら彼の失踪は本当らしい…。
さあ、そこから木下探しが始まる。

…もうこれ以上はなにも言わないほうが良いと思います。
興味のある方は是非観て下さい。
人間が、いかに先入観だらけで物事を見ているか、思い込みで生活しているか、その辺が強烈なメッセージとして伝わります。

お金も大してかけている感じではなく、派手さはないけれど、実に実に楽しめる娯楽映画になっているのは、俳優陣の上手さや個性のおかげばかりじゃなく、やはり緻密な構成と脚本のたまものでしょう。拍手!