僕の細道

避難者支援セミナー



防災シンポジウム、災害時要援護者の避難支援セミナー-地域住民協働による災害に強いまちづくり-が開催され、行って来ました。



1 目的
 東日本大震災では、死亡者に占める60歳以上の高齢者の割合が3分の2にのぼり、障害者の死亡率は一般の死亡率の約2倍となっています。大規模災害時には、行政機能(公助)がマヒする中、地域住民による助け合い(共助)が強く求められています。自力での避難が困難な要援護者の命をまもるためにはどうしたらよいのでしょうか。
 名古屋市では「助け合いの仕組みづくり」が進められているところですが、本セミナーでは、この事業の現状と課題を検証し、来るべき南海トラフによる巨大地震とうへの備えを検証します。我が町の地域協働や地域防災を見直す契機とします。
2 日時 平成24年3月27日(火)13:00~16:00
3 場所 愛知工業大学本山キャンパス 2階多目的室A・B
〒464-0807 名古屋市千種区東山通1-38-1
TEL 052-789-1381 
   http://www.ait.ac.jp/sisetu/motoyama.html
4 参加費  無料
5 定員 50名(先着)
6 参加対象 自治体消防・防災関係者、保健福祉関係者、社協関係者、地方議会議員、障害当事者団体、災害ボランティア、福祉サービス事業者など
7 内容
 13:00~13:05 主催者挨拶・趣旨説明
 13:05~14:05
報告「東日本大震災から明らかになった要援護者支援の課題」
社会福祉法人AJU自立の家
 14: 05~14:15 休憩
 14:15~15:45 パネルディスカッション「我がまちの地域防災の現状と課題」
名古屋市消防局防災部防災室防災計画係長 田中雄三 氏
名古屋市昭和区・陶生町内会長 高橋芳彦 氏
武豊町手をつなぐ育成会 倉知楯城 氏
 * 進行 AJU自立の家 水谷真
 15:45~15:55 質疑応答
 15:55~16:00 閉会挨拶

AJU災害時要援護者支援プロジェクト 事務局 菅沼・須藤・今井貞
 社会福祉法人AJU自立の家
 わだちコンピュータハウス 所長
 E-mail: bousai@aju-cil.com
 URL: http://www.aju-cil.com/
 Tel: 052-841-9888 Fax: 052-841-1015
 〒466-0025 名古屋市昭和区下構町1-3-3

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コメント一覧

yuutexii
【参加者内訳】
議会 0名
行政 22名
社会福祉協議会 6名
保健所 0名
福祉施設 0名
障がい当事者団体 0名
災害ボランティア 7名
自主防災組織 4名
その他 6名
合計 45名

名古屋市 15名
愛知県 21名
岐阜県 3名
三重県 6名
静岡県 0名
その他 0名
合計 45名
yuutexii
6.おわりに
「自然は過去の週刊に忠実である。それゆえに災害は忘れた頃にやってくる」
寺田虎彦氏の名言
「千年に一度の巨大地震の世紀」と言われています。

【災害から大切な家族を守るたえめに準備しておきましょう】
・自分の命を守るための安全対策(保護具)などを準備しておく。
(自分が生きていなければ、大切な家族を守ることはできない)
・家族で、もしもの時の避難場所・集合場所・連絡方法などを決めておく。
(災害発生の時間によって、家族がバラバラになっている時の対策)
・家族で必要な。非常持ち出し品・備蓄品を準備しておく。
(避難生活に必要な、最低限「3日間」の飲料水・食料品及び常備薬「7日分」並びに生活必需品)
yuutexii
『~絆~隣組防災訓練』とは
消防署・行政(防災交通課)による出前講座に新しく加わったメニュー。
【訓練の内容】
①危険個所の発見
②危険個所の対策検討
③対応実働訓練
④防災に関する講和
【対象】
①実際に助け合うご近所同士
②2世帯でも実施します
③定員は定めていません
④隣同士で助け合うグループ単位でも実施可能です
⑤マンション1棟でもOK
【訓練場所】
・危険箇所を発見するたえに自宅周辺での訓練を推奨
【実施日】
・平日、休日を問いません

地域での対応(隣組で実施する防災訓練の内容)
【訓練の目的】
①地域(隣組)の『絆づくり』をする
②隣組が顔見知りになり、安全・安心の地域にする(防災・防犯に役立つ)
③災害発生時に、地域でお互いが助け合いにできるキッカケをつくる
【訓練の内容】
①隣組で地震発生時の緊急避難場所を決める(組の中で安全な場所を選ぶ)
②緊急避難場所での安否確認方法を決める
③救助が必要な人がいる場合の救助方法を決める(誰が助けに行くのか)
④緊急避難場所から、町指定避難場所への避難経路を決める
⑤隣組に災害時要援護者がいる場合の対応を決める(隣組でみんなが理解しておく)
⑥災害発生時、小学生(低学年)以下の子どもだけになった場合の対応を決める
*家族が帰宅するまでの避難先(一時預かって良い家庭)を決める
⑦家族との連絡方法を決める(どこに避難するか、どう連絡するかを決めておく)
*各家庭毎い、避難先を明確にしておく(ばらばらになった場合の集合場所)
⑧その他
yuutexii
3.災害時要援護者支援の現状と、当事者団体としての取り組み
・災害時要援護者登録がしにくい。(地域支援者2名をお願いすることが困難)
*この欄を記入せず提出することも可能だが、行政からの依頼で関係者(区長・民生・児童委員など)が、地域支援者を探してお願いすることになる。
・また、登録は完了したが個別支援計画の作成と訓練にまで至っていない。
(一人暮らしの老人を優先して進めるため)

・自分たちで地域の中で信頼できる人をつくる努力が必要になる。
・当事者団体として、防災組織に加入し活動することで、仲間同士の助け合いの中から、名前の分かっても良い人がでてくる。
・被災した時に「何が困る」「何が必要」かを、当事者が言わなければ、支援する人は分からない。

4.災害時に限らず身近なコミュニティーにおいて、人と人のつながりが大切である。
・防災のキーワードは「信頼関係」=「お互いさま」
・私は「助ける側」と思っていても、「助けられる側」になるかもしれない。
・常日頃から、近隣、身近な人「向こう三軒両隣」との信頼関係を保っておくことが大切である。

5.地域の『絆』を豊かにするための取り組み
・区長了解の下、常会長(町内会長:200世帯)として、隣組の組長(10~15世帯)に、組長会議で「安全・安心な地域づくり」について提案を協力をお願いした。
【安全・安心な地域づくり】
・地域の「自主防災組織」に働きかけ「行政」「消防署」「社会福祉協議会」の協力を得て、隣組単位(平均13世帯)で防災・避難訓練を行う。
・隣組単位で顔見知りになり信頼関係をつうるため、「~絆づくり~隣組地震防災訓練」を活用する。
yuutexii
「災害から大切な家族を守るために」
~手をつなぐ育成会(当事者団体)が地域でできること~
武豊手をつなぐ育成会 会長
武豊町北山地域自主防災委員 倉知楯城

1.災害時要援護者が地域で「共生の努力」をすること
・障がいのある人の存在を知ってもらう
・その障がいの特性を知ってもらう
・障がいの特性に合わせた環境を求めていく

2.地域で知的な障がいのある人のことを知ってもらう活動
2-1地域の自主防災会など防災関連団体へ働きかけ
地域の自主防災会に働きかけ、知的な障がいのある人の特性や、コミュニケーションの方法などを
知ってもらうため、防災活動講習会を開催していただき説明を行う。
○地域自主防災会委員対象 2010年2月14日
○防災ボランティアの会対象 2010年6月16日
【参加者の声】
知的な障がいのある人と、これまで接したことがなかったので不安でしたが、少し理解できたような気がします。
知的な障がいのある人が、どんな時にどのような行動をするか良く分かりました。
障がいのある人に関する知識を得ることができ、非常に参考になりました。

これを機会に、地域自主防災会に加入し、災害時要援護者支援グループで活動を行う。

2-2防災訓練などに積極的に参加
地域え行われる防災訓練などに、知的な障がいのある本人を同行して積極的に参加し、どのような行動をするのか地域の人に知ってもらう。
・バケツリレーなどに参加し、実際に地域の人たちの中に入り行動を理解していただく。
・やさしく声をかけてもらえば、できることが有ることを知っていただく。
・言葉がでなくても、身振りなどで知らせることができることを知っていただく。
yuutexii
助け合い仕組みの現状
・助け合いの仕組みづくりに取り組む地域(学区・町内会など)→市全体で約1/3の地域
(理由)
・地域の人間関係を希薄化→関わり合いを避ける傾向 町内会未加入世帯の増加
・要支援者を把握することが困難
・支援者を見つけることが困難

名簿を使わない方法
・個人情報(名簿)の取り扱いはしたくない。
地域コミュニケーションがある(全体)

・地図を利用する方法
・玄関に安否を表示する方法
・一時避難所で安否確認する方法

町内会に加入していない人はどうするのか?
・地域の取り組みの主体は町内会
・町内会の加入率は市内平均で約80%
・自主的な住民自治組織
・安心安全なまちづくり、特に災害時の対応など地域主体の取り組みに不可欠な存在
・まずは町内会から

支援する人は災害時でも支援の義務があるのか?
・誰もが災害時要援護者になる可能性がある。
・要援護者の方救出できないケースもあることをりかいしたうえで、参加する。

3)福祉との連携について
・災害時要援護者との関係は災害時だけでなく、日ごろからのつながりが大切
例)
・ふれあいネットワーク活動
・ふれいあい給食サービス事業
・地域支援ネットワーク
・見守り活動
yuutexii
要支援者の把握について
2みんなで協力!支援を必要としている人の把握
○要支援者とは
災害が起きたとき、情報を得ることができない人避難ができない人など、地域での支援を必要としている人
・一人暮らしの高齢者
・一人で避難できない障害者
・災害情報の収集が困難な人
○要支援者の把握
支援を必要としている人(要援護者)に地域の支援を与えるための計画(個別支援計画)を作成し、
普段から訓練をし、支援する人の確認や何を支援するかの確認などの準備をしておく、そのために、
支援を必要としている人を把握することです。

個別支援計画について
3 皆で作ろう!個別計画
○個別計画
把握した要支援者一人ひとりに対して、近隣者や町内会などの組織による支援を、前もって決めておく計画です。
個別支援計画を予め決めておくのは、普段から防災訓練や地域の訓練で、助け合いの組み合わせなどを確認しておくためです
○支援の内容
地域でできる支援内容を決めておきます
・安否確認
・避難誘導
・救出・救護

訓練について
4みんなで訓練!「助け合いの仕組み」
助け合いのしk身は、災害の時に動かなければ意味がありません
助け合いの仕組みがうまく機能するよう常日ごろから訓練を実施しておきましょう。
○訓練の種類
訓練には、区役所は実施する総合防災訓練
消防署が指導する自主防災組織の訓練
地域が自主的に実施する訓練
○訓練の種類
安否確認
救助訓練
避難訓練
yuutexii
2)助け合いの仕組みづくり
<背景>
・自助:共助:公助の比率
災害発生前は、1:2:7 災害発生後は、7:2:1
・大規模な災害(風水害、地震など)が発生した場合、行政による対応(公助)には限界がある。
・阪神大震災では、3,5万人がガレキの下敷きとなり、そうち2,7万人(約8割)が近所の人にその日のうちに助け出された。
(自助、共助)約8千人は消防・警察・自衛隊により救出。
要援護支援者の把握

助け合いの仕組みづくりとは
平成19年10月から開始
<目的>
・地域防災力の向上
・災害時要援護者対策→「災害時要援護者の避難支援ガイドライン」(平成18年3月・内閣府)

助け合いの仕組みづくりの概要
①地域(学区、町内会など)による仕組みづくりの話し合い
②災害時要援護者の把握(同意方式、手上げ方式、併用方式)
③個別支援計画の作成(隣近所、町内会、自主防災組織などによる支援)
④助け合いのための訓練(安否確認、避難誘導、救助・救出訓練)

地域での話し合いについて
1みんなで話し合いましょう!「助け合いの仕組みづくり」
○地域の雰囲気づくり
区役所や消防署、区社会福祉協議会、NPO、ボランティアなどの協力

説明会、講習会

○地域での話し合い
連絡協議会、防災安心まちづくり委員会、地域福祉推進協議会など

話し合い
yuutexii
助け合いの仕組みづくりについて
平成24年3月 名古屋市消防局防災室
名古屋市防災条例(平成18年10月)

自助 自分で自分や家族を守る
共助 市民や事業者が助け合って地域を守る
公助 行政が市民や事業者の活動を支援し、安全を確保する

防災条例で市民や事業者に求める行動
・自助
家族での話し合い(4条)
テレビ・ラジオ等での情報収集(10条)
食糧・水の備蓄(13条)
耐震診断・耐震改修、家具の固定など(19.20条)
・共助
自主防災組織・防災訓練への参加(6・12条)
災害時要援護者の避難対策(16条)
避難場所の確認、避難所運営(15条)
事業者と地域の連携(5条)

災害時要援護者とは
・災害時に必要な情報を迅速かつ的確に把握し、災害から自ら守るために安全な場所に避難するなどの災害時の一連の行動をとるのに支援を必要とする人々。
・高齢者、障害者、外国人、乳幼児、妊婦など
yuutexii
第1陣スタッフ報告から
・情報収集の困難さ・・・どこに障害者がいるのか分からない。行政、避難所担当者でも把握できていない。特に普段関わりがない者には障害者の情報が得られにくい。
・物資配布の不均衡・・・避難所のみ、配布時にいた人のみ配布され、避難所以外の被災者は物が余っていても断られていた。
必要な人に必要な量が届かない
活用できそうな物資が積まれていたが、その用途が物資担当の力量不足から理解されず配布されていない。
AJUからは必要と思われる物資を届けたが、場所によって必要なものが異なる。
・障害のある人にとって避難所生活は極めて困難・・・体育館、校舎に入るには階段。体育館外に簡易トイレを設置しているが、車いすでは利用不可。
校内に車いす対応トイレはあっても階段のため利用不可。抱えてトイレまで移動していた。
移動介助が必要だが介助者がいない。仮設トイレはグランドの反対側にある。工事現場のトイレなので、足腰が弱った高齢者は利用できない
・介助者の確保が困難・・・現地の団体では、スタッフも被災者。同じスタッフが毎日不休で支援にあたっていた。女性利用者の解除スタッフがおらず、単発の”外人部隊”では補えない。
継続して支援が困難との判断で障害当事者は両親の元へ帰ることに。

震災直後における支援を振り返って
・壮絶な被災状況・・・余震や津波警報が繰り返される中での壮絶な被災状況での活動
(4月7日の余震で第三陣は避難、多賀城市)
・長引く緊急期・・・電気、通信、ガソリン、水、ガス等のインフラ復旧の遅れ、被災者も支援者も混乱
・特に移動と情報の制約は致命的
通信手段もマニュアルもなく、目の前の「この人」のために何ができるか一人ひとりが考えるしかな。
判断力が結果を分ける。自分判断するトレーニングができているかどうか。
・体力と気力・・・スタッフは昼夜を違わず働き、寒さに震えながらの車中仮眠。本来なら長期にわたっての支援が必要だが、平安の中で生活していた者には、長期支援は極めて困難。
(こういう仕事を続ける自治体職員はもっと過酷)
yuutexii
2011東日本大震災→1986明治三陸地震
岩手県 死者は1/4に
宮城県 死者は3倍

南海トラフの巨大地震が起こったら
・日本の人口の1/3・・・東日本の10倍
・工業出荷額1/2の被害・・・東日本は4%
・ガソリン生産高1/2の被害

誰も救えない
障害者支援なんて言ってられない!?
健常者の中でもだれが生き残れるか、
生き残る人をいかに増やすかの課題
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