僕の細道

温泉

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古今東西、ツーリングライダーは温泉好きが多いそうだ。
もちろん自分もそのうちの一人なのだが,村おこしも手伝って各地方に低料金でお手軽に入浴できるようになったのはとてもうれしいことです。
これもひとえに竹下登氏の「ふるさと創生資金」による一億円のばら撒きなのだろうか。
それともウルグアイラウンド助成金を転用した温泉発掘に精進した結果なのだろうか。

民間で経営されている温泉を除き,近年に開設された公共の入浴場で建物に掲げられたプレートを覗くと『ウルグアイラウンドの云々[ウンヌン]……』と記されている施設が点在している。
これはお米が自由化されたことにより、各農家に対しての助成金が農協や役場を通していつしか形を変え、建てられたものであると言う証明である。

これらは農家の人たちの憩いと活性をうたい文句に造られたというが、実際には地方建設業及び土木業者による不動産の売買を目的とした公金の流用と見るのが本質である。箱モノ行政により維持管理、人件費による赤字はその最たるものでほんとうに儲かっている事業所は全国で20もないと耳にする。

この東海地方域で万全の黒字経営はR153沿いの長野県平谷村にある「ひまわりの湯」だけだと聞く。ほかは村の少ない財源や中央からの地方助成金により運営されているのが大半です。湯船につかるとき、都市で収められた自分たちの税金がここに使われていると知ったら、入浴料の安さにも考えさせられると言うもの。

また、温泉による効能書きも眉唾物である。ほんとうに露出した肌からそれらの成分が吸収されているとしたら、海水浴では天然のミネラルが、プールでは塩素が体内に入り込んでしまいます。

そのようなことがないように人間は皮膚で防御をしています。肌がぬるぬるしてくるのは皮膚表面の変質であり,それらの体内の侵入はあり得ません。せいぜい皮膚病に効くくらいだろうか?
そして毛穴や汗腺による成分の侵入は想像の域を出ない。それらが可能なら、育毛剤はあるのに発毛剤が世に出ないことはないし、プールで泳いだあと髪の毛がパサパサになったり、パーマ、ヘアカラーによる痛みが、次から生えてくる毛髪に影響は出ているだろうか?人間の身体はすごい神秘的な能力を身につけているのです。

温泉の効能とは、飲用による服用を除き、温熱療法と開放感からくるリラクゼーションに尽きます。「○ス○リン」や「○泉シリーズ」などの温泉の素は、実際の色、匂いとは違い、それぞれのイメージで着色、芳香をつけてあるだけなので悪しからず。

長湯が苦手と言う方は足だけや下半身だけを湯につける半身浴をすると程よい発汗作用があり、新陳代謝の促進になります。また入浴前後の水分補給は、発汗作用や熱エネルギーとして不足した身体には不可欠です。

アルコールによる酔いも早くなるためそれに伴い覚醒が若干、促進されますので、ほどほどの飲酒にしたほうが身のためです。できれば食事後・飲酒後の入浴より、入浴後の食事・飲酒を勧めます。これは胃や腸内に貯えられた食物が、交感神経・副交感神経のスイッチの切り替えにより、
消化活動がそこなわれてしまうためです。さらに水圧がかかり圧迫されることでも同じ現象を生みます。

ここまで読まれた方には、この文が批判的な文章と受け取られるかもしれませんが、書いている自分も温泉が好きでよく出かけています。缶ビールやアルコールを持ち込み、湯船に浸かりながらの一杯は先に書いたリラクゼーション療法の延長になるのではと思いますが…?
バーボンをラッパ飲みしていると周囲の視線を感じ、「どうです、呑みますか?」と声をかけるとほとんどの人がそのビンを受け取り口にします。すると皆が打ち解け、あちらこちらで会話が生まれてくる。みんなそれをしたくとも周囲の目を気にして出来なかっただけのこと。一糸まとわぬ裸でやり取りしたのなら、旅の話しが弾むこと間違いなしです。

露天風呂に浸かり、自然に触れていると体内に潜む太古から続く野生のDNAが刺激されてしまう。それが自然治癒力を発揮して「病は気から」と言われているように「湯治」と呼ばれてい
る風習が今でも続いているのかも知れない。
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