市内の『成城の家』で水彩画展が開催されているのを数日前新聞で知った。
絵画や写真を観るのが好きなので心引かれたが、それ以上に『成城の家』の
内覧ができるということに心躍った。
『成城の家』は市内出身の作家『野上弥生子』さんが東京の成城に住んでいた家を
移築したもので、私は外から見学し写真を撮ったり切り絵にしたりしたことがある。
1~2ヶ月前読んだ宇野千代さんの本に、尊敬する作家として『野上弥生子』が上がっていた。
『海神丸』『真知子』『秀吉と利休』『迷路』『森』などの小説を残し99才で亡くなられた。
実家は臼杵市を代表する企業である。
今日は個展最終日とあってか見学者が多く大盛況だった。
水彩画の作者はこの家の方(社長夫人)だということを初めて知った。
まず、個展会場の素晴らしさに目を奪われた。茶室?
次に置かれているお花に目が行った。
そしてその後、水彩画・・・
この数々の水彩画に衝撃を受けた。モチーフはドイツやスペインなどを旅行したときの
夕食や朝食など食卓、野の花・・・など繊細なものだった。
私だったらノイシュバンシュタイン城などパッと目に付く風景を描くだろう。(描けはしないけど)
この方は観光地の風景などに比べ派手さのないものに感謝と慈愛の目を向けて
一つ一つをとても丁寧に描写していると感じた。
お人柄が分かる気がした。
「深い川は静かに流れる」この言葉が浮かび、自分自身を恥ずかしく感じた。
素晴らしい作品ばかりだった。
お庭も別宅の『成城の家』も素晴らしく、とても興奮して家に帰ってきた。
このような素敵な機会を与えて下さり、ありがとうございました。