ゆうにゃんの小学生日記

ゆうにゃんの身の回りに起こったことを、気ままにブログにします。

奈々物語⑱

2011年11月27日 | ゆうにゃん小説
じゃあ、奈々がかかったアンドレなんとかっていう病気を治せば元に戻るってわけか。
「それから?」
レイが先をうながす。

 だから、奈々を治すためには、魔境山の仙人のところに行って、治し方を教えてもらわないといけない。
2.だが、魔境山の付近には、けっかいが張ってあって中に入るには、けっかいの番人に強い力の持ち主の証『レッドクリスタル』を見せなけれならないらしい。
3.おれは、当然そんなもん持ってないわけで。だから、それを手に入れるためには、『えらばれしもの』の第二の力を手に入れないとだめらしい。

そこまで話すと、うさみは一息ついた。
ちょっと待てよ。
今のうさみの話だと、奈々を助けるのにずいぶんとかかるんじゃないのか?
だってよ、まず、どうやって手に入れるかどうかもわからねえ第二の力ってのを手に入れて。
『レッドクリスタル』をもらって。
それを番人に見せて。
中に入って。
魔境山の山奥まで行って。
仙人見つけて。
アンドレなんとかっていう病気の治し方を教えてもらって。
その方法で奈々を助ける。
まじでなげーな、おい。
おれが早くやらねーと奈々、まじでやばいんじゃ…
それより、このうさぎ村のやつ全員知らなかった方法をそんな簡単に教えてくれんのか?
たいへんだぞ、これは…

                  つづく…

奈々物語⑰

2011年09月11日 | ゆうにゃん小説
「本当に!?」
「まじか!?」
おれは、びっくりした。
こんなに早くわかるもんなんだな。
ウサギ村ってすげーな。
「えーとな。奈々の病気は、『アンドレット』っていうそうじゃ。」
「で、どうやって治すんだ?」
それがわかんなきゃはなしにならない。
「それがな…どこの病院に電話しても治し方はわからないと言われたんじゃ。」
「そ、そんなぁ~」
レイが悲しそうな声をだした。
「で、でも治し方はあるんだろ?1個くらいは。」
おれはあせった。
めのまえで恋してる相手(出会ったその日からおれはずっと奈々に片思い中)が苦しそうにしてるっていうのにおれはなにもできないのか?
「う~ん。無いことは無いが…でもな…」
「まじか!?あるんだな?あるんだったら早く教えろ!!」
よし!!
これで奈々をたすけられる!!
「海里にはまだ無理じゃ。まだ、第二の力をもっとらん。レイもまだじゃ。第一の力をもっとらんしのぅ。」
「わかった。無理なのはわかったから、方法だけでも!!」
「じゃあ、方法だけでも教えてやろう。」
そこから、うさみの話が始まったんだけど、あまりにも長かったのでまとめると…
1.うさみに代々受け続いてきた伝説にこうかかれてあった。<もしも、ウサギ村がピンチになったとき、魔境山の山奥に住んでいる仙人を訪ねよ>と。
そこまで、聞いた時にあれ?と思った。
「あのさ、ここがピンチってどういうことなんだ?」
「海里は外を見とらんのか?」
「奈々が心配でそれどころじゃなくて…」
「そうか。それじゃあ、外を見てきなさい。すごいことになっとるから。」
そういわれて、外に出てみるとなんと、住民のウサギたちが固まっていたのだ。
部屋に大急ぎでもどった。
「おい!うさみ!これはどういうことなんだよ!」
「ふぉっふぉっふぉっ。だから、すごいことになっとるといってじゃろ。」
「まじか…何でこんなことが…」
そうつぶやくと、
「奈々が『アンドレット』にかかったせいじゃろな。奈々が持っているペンダントがこの世界のバランスをたもっているんじゃ。だから、その持ち主の奈々が病気にかかった今、世界のバランスが崩れたんじゃ。それでみんなが固まってしもうたんじゃ。」
そ、そうだったのか…
                      つづく…

奈々物語⑯

2011年09月01日 | ゆうにゃん小説
○2 アンドレットを治しに…
「え?まじかよ…おれのせいだ…」
おれは、言葉をなくした。
なぜかというと…
今、うららさんがうちにきて、奈々が倒れたということをおしえてもらったからだ。
「とにかく、奈々ちゃんはうさぎ村にいるからあっちにいきましょう。レイちゃんのところへはうらみが行ってるから心配しないでね。」
と言い、へんな呪文みたいなのをぶつぶつ唱え、前みたいに目が開けられないほどの光につつまれた。
「もういいわ。」
そういわれ目を開けると、そこはなつかしい風景が広がっていた。
「奈々は!?」
「うさみ様の家。」
そういわれると、とっさにおれは走り出していた。
しばらく走ると、うさみの家についた。
「奈々!奈々!奈々は!?」
おれは、さけんだ。
もう必死に。
すると、奥の部屋から見慣れた顔がのぞいた。
「レイ…」
そう。
レイだった。
「こっち。」
そういっててまねきした。
その部屋の真ん中ぐらいにベットがあって、そこで奈々が苦しそうにうなっていた。
「これ、意識ないのか?」
レイに聞いた。
「うん。たぶん。私にもわからないの。意識がもどったと思ってもまたなくなちゃうし…」
そうなのか…
「今ね、うさみさんが奈々の病気をしらべているところなんだけど…」
そういってまた心配そうに奈々を見つめた。
「か、い、り…?」
奈々がもうぎりぎりの声で言ったのだ。
目がうっすらと開いている。
「奈々?おれのことわかるか?」
「海里…なのね…」
「奈々、ごめんな…おれのせいでこんなことになって…」
「海里のせいじゃないよ…」
そしてまた奈々はうなされはじめた。
コンコン
「わかったぞ!奈々の病気が!」

奈々物語・番外編 ~海里と奈々とレイの出会い~

2011年08月18日 | ゆうにゃん小説
休日。
私と、海里と、レイは、海里の部屋に集まっていた。
「ねえ。せっかくだから、思い出話しない?」
と、言ったのは、レイだった。
「賛成~!」
私は、すぐに賛成した。
「じゃあ、奈々ちゃん覚えてる?みんなが出会ったときのこと。」
「そりゃあ、もう。忘れたくても忘れられないよ~」
「じゃあ、奈々ちゃん。あのときのこと話してよ~私が来る前とか知りたいし。」
「うん。わかった。」
そうして、思い出話は、始まった。
私が、お嬢様にあきて公園のフェンスにもたれているときだった。
「ねえ。君、一人?」
突然、全身泥だらけの男の子に声をかけられた。
自分でいうのもなんだけど、私ってかわいいからみんな声をかけにくいみたい。
だから、知らない子に声をかけられたのは初めてだった。
そのとき、5才だった私はびっくりしてコクンとしかうなずけなかった。
「それじゃあ、あそ…って無理か……と、とりあえずそこのベンチにすわろっか」
「う、うん!」
その男の子は、私がせいそにしているのを見て、自分は遊びたいのをガマンして私をベンチに座らせてくれた。
それを見て、私はその男の子にほれた。
自分がしたいことをがまんして相手にあわせる人ってなんかかっこいいと思ったからだ。
「僕、海里。海に里って書いて海里だよ。君は?」
ベンチに座ると、いきなり自己紹介を始めた。
「わ、私、奈々。あの、海里くんって漢字わかるの?」
私は、もう必死だった。
「うん。あ、でも、自分の名前の漢字しかわかんないけどね。」
「それでもすごいよ!」
私は、興奮してた。
「ねえ。奈々ちゃんって、名字って何?」
「えっとね、佐々木だよ。」
「え、佐々木?佐々木って佐々木財閥の佐々木だよね。」
「え?あ、うん。たぶん」
その頃の私は、佐々木財閥の後継ぎの英才教育みたいなものを受けていたけれども、自分の家がそんなにすごい家だなんて思いもよらなかった。
「海里くんは?」
「え?僕?僕は、南。っていってもこの辺に住んでないからわかんないか。あれ?奈々ちゃんどうしたの?」
私は、信じられなかった。
だって、南っていったら南財閥に決まってる。
だから、佐々木っていってもそんなにびっくりしなかったのか(普通の人は目玉が飛び出るほどびっくりされる)。
この有明市には、世界でも有名なスリー財閥の3つのうち2つの財閥の本拠地ビルが建っている(家はそのとなりのお屋敷)。
そのスリー財閥は、「佐々木財閥」、「南財閥」、「岡本財閥」の3つだ。
「おーい。奈々ちゃん。何、ぼぉーっとしてるの?」
「あ、ごめんね。」
「ねぇ。ここじゃあ、うるさ…」
「あなたたちって、スリー財閥の息子と娘なの?」
突然、大人っぽい声がした。
「うん。そうだよ。僕が、みな…」
「あぁ。それは知ってる。さっき聞いたから。私は、レイ。小谷レイよ。」
「そっか。じゃあきみは、ホテル・コタニの社長の娘だね。」
ホテル・コタニとは、有明市で有名で一番でかいホテルのこと。
「だいじょうぶ?奈々ちゃん?」
「え、あ、うん。」
私は、混乱していた。
びっくりすることの連続で話についていけなかった。
「ねえ。さっき奈々ちゃんと僕とで話してたんだけど、ここうるさいから、僕の家に来ない?レイちゃんもいっしょに。」
「行く!」
「奈々ちゃんも来るよね。」
「うん。」
そして、私たちは、海里の家に行き、いろいろおしゃべりをして帰った。
「ふう。」
私は、いっきに話したので、疲れた。
「楽しかったね~思い出話。」
「でもなんで、あのころ純粋で落ち着いてた奈々がこんなにやんちゃになったんだ?」
「も~。それをいうなら、海里だって、あのころやんちゃだったのにこんなに冷静になったのよ?しかも、レイも大人っぽかったのに、こんなにおっとり系になったのよ?」
「まあ、みんなおっきくなったことよ。」
最後は、レイがしめくくり、思い出話の休日はこうして終わった。

       おしまい





奈々物語⑮

2011年08月15日 | ゆうにゃん小説
でも、いつもこのサッカーバカ(海里)のプレーを見てる(見せられてる)からなんか変。
そう思うのは、はっきりいってこの子たちが下手だからに決まってる。
いつも、南丘サッカークラブ(海里の入っているサッカークラブ。この辺では、一番強い。)の子たちよりも10倍は上手なこいつのプレーを見たらだれだってそう思うだろう。
そう考えてる間に、海里が子供たちと、サッカーしてる。
「お兄ちゃん、南丘のサッカークラブに入ってるんだよ。」
「その中でも、一番上手なのよ。」
私が、海里の自慢話を盛り上げてあげた。
え~~~~~~~。」
「すごいんだねお兄ちゃんって。」
「南丘に入るだけでも、難しいのに、その中で一番なんてすっごいよ!!」
「僕ね、僕ね、南丘に入るのが夢なんだ!」
「ぼくも!」
海里は、みんなから賞賛の声をあびて、早くも照れまくっている。
「南丘って入るの難しいんでしょ。僕でも入れるかな~?」
「うん。がんばったら、みんなも余裕で入れると思うよ。」
「やった~。」
「ところでさー、僕、気になってたんだけど、このフランス人形みたいなお姉ちゃんってお兄ちゃんの彼女?」
「え?そんなわけあるわけないじゃん。」
海里があまりにもさらりと言ったので、心臓がズキンとした。
「か…海里のバカっ。もう知らないっ。」
あまりにも、泣き出しそうになったので、走って公園をでた。
走って、走って、走ったら見知らぬ広場にきていた。
迷子になったみたい。
しかたがない。
私は、近くにあったベンチに座った。
ポツリ。またポツリと、水がふってきた。
雨だ。
ザー
本降りになってきた。
雨が体に打ちつける。
痛い。
そういえば、台風がきてたんだっけ。
あのとき、なんで家に帰らなかったんだろ。
でも、いまさら、後悔してもおそいもん。
お父様、お母様心配してるかな。
してないよね。
平気で1人娘をほって仕事に行くような人たちだもの。
そんなことを考えてたら、さみしさがおそってきた。
あ、海里どうしてるかな。
どうせ、海里はこんな私のことなんかどうでもいいに決まってる。
だから、さがしにもきてくれないんだね。
そしたら、またさっきとは違うさみしさがおそってきた。
なみだがほおをつたう。
あめにまじってわからなく……
あ!
そうだった。
かなしみにひたっているばあいじゃなかった。
早く雨宿りするところをさがさなくっちゃ。
よし!
行こっ!
気合を入れてたった瞬間、フッと全身の力が無くなった。
そして、広場にたおれこみ、いしきがとおのいた。

            つづく…

あとがき
これまでの奈々物語どうでしたか?
まだ見てないよ~という人は(たぶんそんな人はいないと思いますが…)奈々物語①~⑮をよんでくださーい。
さあ、奈々物語の世界では奈々がさいだいのピーンチ!
さあ奈々はだいじょうぶなんでしょうか!!
次回をお楽しみに。
それから、奈々たちへのメッセージや、質問、奈々物語を読んだ感想などを大募集!!
すべて、コメントのところからおねがいします。
では、シーユー。