遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

伊勢志摩サミット テロの暴挙なく無事終了

2016-05-27 23:58:58 | 日本を復活させる
 G7伊勢志摩サミットは、テロへの厳重な警戒の中、羽田での大韓航空機事故がありましたが、無事終了しなによりでした。羽田が、各国首脳が利用する空港でなかったのも助かりました。
 サミットで安倍首相が掲げた最大のテーマは、世界経済活性化の為のG7各国の協調。事前の根回しで必ずしも賛同を得られなかった独、英をどう説得してG7の協調姿勢を打ち出せるかが懸念されていて、議長の安倍首相の手腕が注目されました。

 事前交渉で詰めるシェルパに、無理やりまとめなくてもよい。最後の詰めは首脳会談で安倍首相自らが説得すると指示をだしていたとされる安倍首相。その決め手は、「リーマンショック」でした。
 各国首脳の手元に資料を配布し、新興国経済の停滞がリーマン・ショック級の経済危機につながりかねない。現状の指標は、リーマンショック以来の危惧される状況のものがある。「洞爺湖サミット」時に、リーマンショックを予知できずに防げなかったと首脳を説得したのでした。
 報道では、安倍首相側は、クライシス(危機)の表現を使ったが、ある1国の首脳のクライシスと言うほどでもないとの異論があり、リスクにトーンダウンされたとの事ですが、協調の姿勢では一致を観ることができた様で、なによりでした。
 実施のレベルについては、各国の状況に応じ、それぞれが行うと言うもので、憲法で制約のあるドイツや、慎重姿勢の英国に配慮したのだそうですね。
 

財政出動へ説得 安倍首相 「リーマン」挙げ一定の賛同 危機警備に異論も (5/27 読売・スキャナー)

 伊勢志摩サミットで、安倍首相は新興国経済の停滞がリーマン・ショック級の経済危機につながりかねないとの警鐘を鳴らし、ほかの首脳から財政出動を行う重要性について一定の賛同を引き出した。だが、日本が抱く強い危機感に対する異論も出た
。実際に財政出動の輪を広げることは簡単ではない。 (経済部 沼尻知子、政治部 岡田遼介)

■ギャップ
 
最大の焦点である世界経済の討議
の冒頭で、安倍首相は新興国経済の現状を示す5枚つづりの資料を配った。「GDP(国内総生産)伸び率はリーマン・ショック以降、最も低い水準」、「新興国への資金流入もりーマン・ショック後に初めてマイナスに転落した」━━。2008年から始まった金融危機と比べた文言が並ぶ。
 安倍首相は資料を説明しながら
「リーマン・ショック直前に北海道洞爺湖サミットが開催されたが、危機発生を防ぐことができなかった。(G7が)政策対応を誤ると、危機に陥るリスクがある」と述べ、協調を訴えた

 今回のサミットは「
ドイツなどは世界経済への危機感が薄く、日本と溝がある
」(経済官庁幹部)との状況で迎えた。景気浮揚に即効性がある財政出動の重要性を訴えてきた日本に対し、ドイツが冷ややかなのも、景気認識のギャップが根底にある。
 G7で危機感を共有し、
財政出動への賛同を得るにはどうすればよいのか。ひねり出した答えは、リーマン・ショックを引き合いに出すこと
だった。

■反論
 安倍首相の訴えに対し、
各国首脳からは「財政的な刺激を行わなければデフレがはびこる」などと支持する声が相次いだ

 説得工作が功を奏したと思われたが、
首脳の一人は疑念を投げかけた。「クライシス(危機)とまで言うのはいかがなものか

 安倍首相の説明通り、新興国の景気減速は明らかだが、年明け以降、G7を震撼させた世界的な金融市場の動揺は収まっている。むしろ
足元では危機は遠のいているというのが一般的な見方だ。安倍首相が示した資料について、「リーマン・ショック級の危機に結びつけるのは無理がある」(ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次氏)などとの声が多い

 このため「
消費増税の延期表明に向けた布石
ではないか」(政府関係者)との声も広がる。安倍首相は、17年4月に予定されている消費増税を延期する際の条件に「リーマン・ショック級」の経済危機の発生を挙げてきたからだ。
 日本にとっては狙い通りG7が財政出動で協調すれば、世界経済の成長に貢献するとのシナリオにお墨付きを得ることになる。

■妥協
 ドイツのショイブレ財務相は26日、ベルリンで「財政支出の拡大は持続的な経済成長につながらない。公共投資は鍋の中で燃えさかる一瞬の炎のきらめきで、最後は負債が増えるだけだ」と断言した。
 ドイツはサミットで表だって財政出動の重要性に異議を唱えなかっただけともいえる。安倍首相は白熱した初日の議論を「機動的な財政出動を辞さないという考え方を共有できた」と総括した後、「タイミングや規模は各国の事情を反映する必要がある」と述べ、ドイツのメルケル首相に配慮する姿勢を示さざるを得なかった。


 殆どの報道が、異議を唱えた国を具体的に報道していませんでした。遊爺は、てっきりドイツだと思い込んでいましたが、英・キャメロン首相だったとは、一寸驚きました。
 
伊勢志摩サミット 「世界経済にリスク」G7一致 英首相反発でトーン下げる (産経新聞) - Yahoo!ニュース

 記念撮影で、各国首脳が揃って手を振るシーンがありましたが、読売一面の写真では、メルケル首相だけ手を振っていません。写真なので偶然そんな絵になったのかとおもっていましたが、TV報道の動画でも、メルケル氏だけ終始手を振っていません。てっきり財政出動反対の不満を顕しているのかと思っていましたが、異論をはさんだのは、キャメロン氏だったのです。

 そういえば、安倍首相が訪独交渉時、メルケル首相側は、ドイツは憲法の制約があり財政出動出来ないが、他国が出動することに反対・阻止することはないとの事前打ち合わせが出来ていましたから、その通りの対応だったのですね。 元々、反対を唱えていたイギリスの反対発言ですが、ドイツとは異なる英国の反対表明・行動には、落胆です。中国への義理建てかと疑ってしまいました。経済低迷払拭=お金の為に王室の権威をおとしめて中国に傅いたキャメロン政権ですから、疑われても仕方ない。
 
 日本国内で、この安倍首相のリーマンショック前夜に近いと言う経済状況判断に意義を唱える声が上がっています。
 ラジオ日経では、各番組の全員が反対で、「恥ずかしい」とか、「外国の友人から、そんな判断をするのは、世界中であなたの国の首相独りだけだと言われた」とか散々にこき下ろしていました。
 しかし、安倍首相は新興国経済の低迷を理由にあげていますが、米国でシェールガス発掘業者が原油価格低迷で倒産が続いていて、リーマンショックか、S&L危機に近い状況にあるという話は、以前取り上げたことがありました。
 
米国のシェール企業破綻に端を発する「4月危機」が来る? - 遊爺雑記帳

 安倍首相の論拠がこのこともふまえながら、オバマ大統領の制止を振り切って訪露したこと、広島訪問をすることなどから、米国の名指しは避けたのかと邪推したりもします。新興国が、中国を指し、中国発の原油価格下落も含めた、世界同時株安と人民元安の混乱を指していることは言うまでもなく、中国の状況が表面上は小康状態を保っているとはいえ、内情の根本解決がなされているとはおもえません。
 中国の株価や人民元の動きを針小棒大にとりたてて、日本の株価を語るラジオ日経の諸解説者が、新興国の現状への安倍首相の理解は恥ずかしい間違いだと声をそろえる理由がわかりません。日本の株価は、20千円を割って久しく、16千円台で低迷し、毎日中国の株価や為替の動きと照らして説明しているのに、こと安倍さんに限って新興国=中国の影響の判断が誤っているとは、納得できません。
 そもそも、安倍首相が指摘するとおり、「洞爺湖サミット」では誰も気づかなかったリーマンショクが、そのあとで発生しているのです。誰もが気づかず乗っていた、新発明であるかのような不良債権を束にしたサブプライムローン。リーマンショックを産むとは、債権業界のプロは予知できなかったのですから、安倍首相の分析(誰か専門家がレクチャーしている)を批判する資格はありません。リーマンショックの様な状況を、想定外で再発させてはならないとの危機管理の提案なのですから。
 Amazon.co.jp: 世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫): マイケル・ルイス, 東江一紀: 本

 また、日本国内の消費税アップの再延期の理由である「リーマンショック並の経済変動」のアリバイ造りとの非難の声があります。
 日本経済は、消費税の再値上げが予定通り実施されても、税収増が達成できる経済状況なのでしょうか。株価や為替・債権でのゲームに明け暮れして視界が特化している人々には、実体経済の理解は出来ていないように思える異常な反応だと感じますが、いかがでしょう。
 世界経済の低迷を食い止め、発展基調に向けるために、各国が強調して財政出動しようと言う政策方針。これに賛同を得られていない独英を説得する資料としてのリーマンショックの再発の懸念。クライシス(危機)にはキャメロン氏が反論しましたが、リスクとしての認識の合意には達しました。
 G20がなにも決められない現状で、G7がその結束に注力し、世界のリーダシップを維持する安倍首相の説得も功を奏したのではないでしょうか。これまで、官僚にいわれるままの操り人形であった日本の首相。これだけ、世界の首脳と伍してリーダーシップを発揮できる日本の首相がいたでしょうか。
 しかも、国際合意をリードした上に、国内の政策にも利用する一石二鳥もやってのける。すばらしいと感嘆するばかりです。





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