遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国の海外留学生は、「海亀族」から「海帯族」へ

2013-07-08 23:57:57 | 中国 全般
 韓国のアシアナ航空機の墜落事故。大勢の人が助かったなか、二人の犠牲者が出ました。心からご冥福をお祈り申し上げます。お二人は、大学進学前の交換留学のため米国に向かっていた中国人の学生と教師のグループのメンバーでした。向学心に燃え、夢と希望を抱いての旅だったことでしょう。
 この事故で、図らずもいろいろなことの現状を知ることが出来ました。

 ひとつ目は、何故韓国の航空機なのに半数の乗客が中国人なのか。
 
なぜアシアナ航空事故機乗客の半数は中国人だったのか? (ウォール・ストリート・ジャーナル) - Yahoo!ニュース

 中国から米国への直行便は、米中間の規制があり便数が少なく、従って価格も高い。そこで、韓国の航空会社が、韓国の空港をハブにして中国各地の乗客を、米国の各地を運んでいるのだそうです。JALも目をつけて参戦しているのだそうですが、尖閣問題の深刻化と、韓国の航空会社の価格の安さから、苦戦しているのだとか。
 廬武鉉の「均衡論」は破綻しましたが、ここでは、韓国が米中の架け橋にかっているのですね。
 安さをとるか、安全をとるかですが。

 二つ目は、テレビに出て来る解説者の多くが、これだけの事故でありながら、多くの人々が助かったことに注目していました。
 車輪がなくなり胴体着陸状態でしたから、機体の位置が低かったからと言っているものもありましたが、機体の設備などの改善が進んでいた効果を指摘する記事がありました。
 
なぜアシアナ航空機事故で多数の死者が出なかったのか - WSJ.com

 前振りが長くなりました。
 日本の海外留学生が減る中、中国からの海外留学生が増えていることは、諸兄がご承知の通りで、アセアナ航空機の事故で、その現実を改めて知らされました。
 この留学生は、やがて帰国して、エリートとして国内で活躍していて「海亀族」と呼ばれていたのだそうですね。
 ところが、最近では帰国留学生の数が増えて、帰国しても就職先が見つからず、いつまでも仕事探しをしている「海待族」とか同じ発音をとって「海帯族」(日本語で昆布の意味)と呼ばれる人達が急増しているのだそうですね。
 

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(海亀組の帰国後の悲惨)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
海亀組にも冷たい世間の仕打ちは日本と似てきた
  中国人留学生260万、毎年40万人が帰国しているが

***************************

 「外国の大学を卒業して、中国に帰国したらたいそうな厚遇」
 「華為技術も微博もアリババも、みんな留学帰りが興したベンチャー企業が出発点だ」
 そうしたかけ声が、「海外に留学した中国人は帰国して中国の発展に寄与せよ」という公式の呼びかけと変わり、累計で260万の海外留学組みのうちの、およそ110万人が帰国した。
 近年は毎年40万人規模の留学生が帰ってきた。これを古巣に帰る亀に喩えて「海亀」と呼んだ。かれは高級・厚遇で中国企業に迎えられ、引っ張りだこだった。

 環境は変わった。
 
海亀組が意欲満々、中国へ帰国しても就職先がないのである。大幅な景気後退ばかりが原因ではなかった。
 
第一にIT産業や、ソフト開発は頭打ち
、無用な人間は解雇される。
 
第二に中国市場独特の市場事情を掌握できていない海亀組は役立たずのシロモノで、むしろ国内で販売傾向、マーケット情報に詳しい国内大卒組のほうが役に立つ

 
第三に海亀組を看る国内の目がかわった。特別視する傾向は皆無となり、よほどの才能を持つ留学組は国内へもどるより、米欧にとどまったほうが有利
という傾向もでた。
 ◎◎◎


 中国では国内の大学を出ても就職先が無いことが社会問題となっています。日本も、民主党政権下では同様の現象が進んでいましたが。
 海外留学組でも同じ現象に陥っている。そのため、優秀な人材は海外に留まる。
 留学生が減る日本の将来も危惧されますが、優秀な人材が海外に流出する中国。
 国内の就職浪人組と併せて、深刻な社会問題を抱えているのですね。

 大卒の就職内定率が4割以下、法律・英語専攻は就職に不利―中国 ;Record China





  この花の名は、ブロッコリーの花


↓よろしかったら、お願いします。





Fotolia



コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 7月7日(日)のつぶやき | トップ | 7月8日(月)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中国 全般」カテゴリの最新記事